記録的な寒波に襲われるシンシナティ。市が用意したシェルターに入れなかったホームレスたちは、一晩だけでもと図書館で過ごすことを望むものの、彼らを救う法はなく、超法規的措置が取られることも無い。殆どが退役軍人の約70名ほどのホームレス達は、日がな一日過ごす図書館で顔見知りとなった職員を巻き込んで図書館を占拠することになる。
脚本、監督、製作、更には占拠の場に立ち合う事となる図書館職員を演じるエミリオ・エステベスの渾身の作品だ。
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この立てこもり事件を自分の選挙活動に利用とする立候補予定者。現場リポートを自分のキャリアとしたいテレビリポーター。人の不幸を自分の都合のいいように使おうとする第三者の思惑で単純な占拠だったはずが、事はどんどん大きくなっていくのだ。
最初は巻き込まれただけだったはずの図書館職員があっという間に当事者になるさまと、当事者になったことで自分の生きてきた道に向き合うことになる不思議さ。そして邦題のタイトルにもある通り、奇跡を起こしてその出来事に自分なりに折り合いをつけようとするのだ・・・
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エンドロールでは、エミリオ・エステベスでなく、アレック・ボールドウィンが一番最初にクレジットされている。。。。
映画『パブリック 図書館の奇跡』予告編