寄付されたお金を不正使用したと疑われるテヨン。
勿論そんな意図はなく、キチンと説明すれば問題ない内容なのだが、「不正がある」ということを前提にリークされた情報なのだ。何もせずに挽回は難しい。
結局、寄付されたお金、ネットニュースの閲覧回数からのお金等、すべて寄付すると無理やり出演したニュースの生放送で宣言することで起死回生を狙う。
5年の居候生活を経て、結婚を決心したサムスにとっては未来の義父への印象は良くなったが、手持ちの現金が何もない彼には大きな打撃だ。
「弁護士なら今後の活躍でいくらでも挽回できるだろう。ただ俺にはなにも道がない」と裏切られた思いの強いサムス。
勿論テヨンにとっても、弁護士事務所の賃料の払いだけでも毎月苦慮しているのだ。寄付するのは苦渋の選択。更に苦労させている妹からは「仕事をするのに報酬を貰うのは悪い事なの?」と涙ぐまれてしまうのだ・・・
悩むテヨンだが、検察側の不正は見逃せない。
権力の巨悪に向かってこぶしを振り上げることになったテヨン。
向こうは持てる力を全部つかってなんの後ろ盾もない彼をつぶしにかかる。
キム・ドシクには「弁護士が全部儲けているんだ。お前にはお金を手に入れる権利がある」と脅す悪い輩がいる。更には検察側から送り込まれた弁護士が「僕が変わりに君の弁護をする」と甘い誘いを持ちかけるのだ。
「弁護の断りたい」という突然のキム・ドシクの申し出に何かあったに違いないと思うテヨン。
彼の仕事場に押し掛けるも彼から事情を聴く事は出来ない。彼の妻も夫ドシクの本意を確認しようとするものの、妻息子の事を考え、自分の元を訪れた検事出身の弁護士に身を任せる事が一番と決心したドシク。揺れる心でテヨンの元を離れようとした彼の心も辛いものがある。
そしてテヨンは弁護士だからいいけれど、自分は失うものもない代わりに、未来に向けても手に入れられるものがないというサムス。何もないサムスはいわゆる失意のどん底だ。そんなサムスの元に駆け付けるのはの後輩記者のユン。先輩を見て記者になろうと思ったという彼女の思いに涙するサムス。
テヨンには思いの丈を語ることが出来るドシクだが、新しい弁護士には心の内を打ち明けることも出来ない。打合せさせも行わない弁護士の元で「殴られた位で殺人を犯したなんて、嘘の自白が出来るはずがない」という検察の追及に自分の思いを打ち明けることが出来ないドシク。
「殴られた事のない人が、殴られて殴られて誰も認めてくれない自分の気持ちが分かるわけがない」というドシクの思いを誰も受け止めてくれないのだ。