投身自殺した新聞社の女性とサンフンが連絡を取り合っていた事を知り、既に埋葬していた彼女の遺体を掘り起こし、再度検視を行う事を独りで決めるテシク。
病弱な母を思い、地方の派出所勤務を申請しているテシクとは状況が違うチーム長は、強く反対するものの、チーム長を飛び越して遺体を掘り起こしたテシク。チーム長も自分よりテシクの方が捜査能力が高い事は分かっているはず。ただ上層部から捜査を止めるように圧力がかかっている事がどんな事なのか分かっており、家族がいる彼は腹をくくる事は出来ないのだ。
ソヒと彼女の行動を洗い出すテシクは、サンフンと彼女が廃線になった駅で本を見ながら話し込んでいた事に興味を持つ。そのほかの書類も探し出す二人だが、手に入れたUSBをチェックしょうとPCに差し込んだもののイン室長はソヒのPCさえもリモートでチェックしており、秘密裏に行動することは殆ど不可能なのだ。もちろんリストは流出してはまずいもので、彼女のPCはクラッシュしてしまう。USBを届けるべく車を走らせる彼女を止めるには交通事故を装うしかない。なんという常套手段・・・
更にチームメンバー達はこっそりと捜査を続けようとするものの、テシク達のチームには監査チームの捜査が入る。投身自殺した女性が調べていた内容は全て新聞社でなかった事にされ、ソヒの父が所属していた政党の党首はソヒの父が亡くなった事で、一気に次期大統領候補と目される。大きなお金が動き、それを逃したくない大きな権力を手にした者たちにとって、一介の警察官など取るに足らないものなのだ。
チームは実質上解体となり、6か月の停職となったテシクだが、見張りの目をかいくぐりソヒとともに調査を継続しようとする。ソヒの記憶に残ったUSBのデータのリストに名前のあった人間を探そうとすると、幼いながら肺がんで命を落とした子どもの遺族にたどり着く。更にソヒは、自分の所属する政党の党首がなんとしても新事業の法案通過に執着していることとその条文の中に土地購入の企業はJQグループと定めている事に気づくのだ。
土地とお金と利権・・・これらを得るためになんとしても情報の流出をなんとしても防がねばならない人間が行うのは、情報を手に入れた人間がそれ以上声を上げられなくすることだ。
そのためには人を殺める事も躊躇している場合ではない。テシクに罪を着せ、まだ未来がある若者の命を奪う事も厭わないのだ。