歌集@サラダ記念日が発売されたのは1987年。社会人生活にも慣れ、残業しながらも会社帰りにウィンドウショッピングに興じたり、飲みに行ったり・・・あの頃は平日の夜に家で食事をした記憶がほとんどない。当時は残業が辛いと思っていたが、若かったし元気だったのだろう。
サラダ記念日の中で覚えているのはこんな歌だ。
『明日まで一緒にいたい心だけホームに置いて乗る終電車』
『今日風呂が休みだったというようなことを話していたい毎日』
歌集を購入した当時は、「家が近所だったら、飲み会にもお開きまで参加できるのに・・・」などと思いながら、皆より少し早めの終電車に乗って帰っていたので、終電車の歌の方にシンパシーを感じていたが、今は、一人暮らしだ。一日の終わりになんという事のない話をする機会もない。
ただ一人で、『今日風呂が休みだったというようなことを話していたい毎日』はどんな毎日だろうと想像してみる。