叔父から「セギグループのテジンとやり直す事は出来ないのか?」と懇願され心が揺れるダリ。
更に、ムハクの義理の母の自分への蔑みにも傷つく彼女。
あんなに強気だった叔父の突然の豹変に、議員はただの下っ端でもっと大きな力が後ろで動いているという事に改めて気づいた彼女の心は混乱し、ムハクの無条件のやさしさを受け入れてもいいのか心乱れるのだ。
美術館スタッフが、議員から館長を陥れるよう意図された証言をすれば、破格の見返りを受ける提案をされていた事を知ったウォンタクも、もっと大きな力が後ろで動いている事に気づく。更には姿を消したゴンジュが脅されてどんな工作をしていたかが分かる。海外から送られてきた絵の額縁に小細工をしたのは、元館長が薬の入った動画をこっそりと撮影する為だったのだ。
遠回りとも思える小細工から、館長を陥れようとしていた事は分かった。それがどんな風に繋がって、一番こっそりと利益を得るのは誰なのか・・・それぞれが、薄っすらとセギグループのテジンが黒幕とはわかってはいても、今一つはっきりとした証拠がない。
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一時躊躇するものの結局はダリとムハクは心を通わせ、幸せからくるやや勘違いな楽しさを周りに振りまき、二人で美術館を守ろうとするのだが、それはもちろん御曹司テジンの怒りに触れる事になる。徹底的にムハクを潰すべく、使える権力をなんでも使おうとするテジン・・・・
このドラマは、ダリとムハクのカップルの妙な相性の良さが楽しさのポイントなのだが、テジンにはそんな楽しさの欠片もない。もちろんそれが対比の妙だとはわかってはいるのだが、キャラクター設定にもう少し楽しいユーモアがあってもよかったのに・・・と思う。
テジンは、どんな汚い手を使ってもダリを取り戻そうとし、御曹司故、その権力を使う事になんの躊躇いもないのだが、その慢心が最後の最後に彼の命取りになりそうな雰囲気だ。このあたり、本当にテジンに対しては徹底的にステレオタイプな人物描写が続く。御曹司は自由そうでありながらも、自らもそんな御曹司の殻を破る事は出来ないのだ。