私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

2024-07-21 19:09:23 | 映画鑑賞

フロリダのジョン・F・ケネディ宇宙センターで進むアポロ計画だが、ソ連に遅れを取り、膨大な費用増加、国民の関心も離れていき計画は千々として進まず。ソ連との競争に敗れるわけにはいかないニクソン大統領が取った策は㏚マーケティングのプロによる「アポロ計画」のイメージアップ作戦。

白羽の矢が立ったケリーは、その滑らかな口調と相手に取り入る天賦の才、類まれなるビジネスマインドの持ち主。自分のやり方を一つも変える事なく宇宙センターに乗り込むのだから、夢と希望、そして責任感の強いNASAのスタッフと相容れるはずがない。

更にケリーには、ニクソンの意向を組んだ政府関係者から「月面着陸のフェイク映像制作」の依頼まで舞い込むのだ。国民に夢や希望を示すのではなく、覇権争いの事しか頭にないニクソンの権力志向が産んだありえないプロジェクト。ただ、弱みを握られているケリーは、結局国民に対するイメージアップ大作戦と併せて嘘つき大作戦まで任される事になるのだ。

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予告編を見た際には、火星探査船の失敗をNASAが全力で隠ぺいしようとするカプリコン1を思い出したが、この映画はNASAの協力を得て作られた映画だ。発射責任者であるコールをはじめ宇宙センターの面々は計画の成功を信じ邁進し、ケリーも自分のすべきイメージアップ大作戦の成功を目指し、そしてケリーにフェイク映像の制作の依頼をするニクソンの手先であるモーでさえも自分のミッションの成功を目指している。

誰もが前向きに自分のミッションの成功を目指しているこの映画、ソ連との覇権争いにしか興味がないニクソンの姿が直接描かれないこの映画。㏚マーケティングのプロであるケリーは「アメリカを売り込む!」と意気込む。そのセリフの通り、とにかく驚く位に前向きで明るい雰囲気に溢れている映画。

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1969年7月の月面着陸。幼稚園に通っていた私もこの事はとてもよく覚えている。幼稚園の先生から「月に人間が行きます。テレビでの放送は夜中だけれど、こんな事はめったにない事ですからご両親にお願いしてテレビを見てみましょう」と言われたせいだ。子どもらしくそれをそのまま両親に伝えると「夜は寝るものだ」とあっさり却下された。幼稚園で「私も見た」と言いたかった私は少し粘ったが、かなり怒られた事を覚えている。大人になり両親にこの時の事を改めて聞いてみると「宇宙よりも毎日の生活が大変だったんだ。」と夢とはかけ離れた現実的な答えが返って来た。

ただ、テレビを直接見ていない幼稚園生の子どもにも、この出来事はとても大きな出来事だった。

 



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