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おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

96 砂村隠亡堀・横十間川親水公園

2009-06-23 22:13:20 | 歴史・痕跡
 鶴屋南北作「東海道四谷怪談」第3幕(砂村隠亡堀の場)
 伊右衛門が川で釣りをしていて、直助と再会します。直助が川で櫛を拾い持ち帰りますが、それは実はお岩の持っていた櫛でした。この後、ここへ伊藤の娘、お弓が現れますが、伊右衛門は父と娘の仇だと知られたため、そのお弓を伊右衛門は殺してしまいます。
 そこへ川上から見覚えのある戸板が流れて来ました。引き上げてみるとお岩の遺体。その遺体が怨みの言葉。怖くなって裏返すと小平の遺体。その遺体もまた怨みの言葉。(「戸板返し」という最大の見せ場)
 お岩と小仏小平の惨殺体は、戸板の両面に打ちつけられて、今の雑司が谷の神田川(面影橋)から流されます。戸板は、神田川から隅田川に流れ込み、下流に流されますが、上げ潮で隅田川を再び上り、今度は小名木川に入って、横十間川へと流れたことになります。釣に出かけた民谷伊右衛門が、砂村隠亡堀でその戸板に出くわすわけです。
 この場面は、実際にあった、男女が背中合わせにくくられて、ここに流れ着いた心中事件にヒントを得たものだそうです。
 砂村は今の砂町、その当時は江戸のはずれの寂しい場所で、横十間川と境川(現在の清洲橋通り)が交差する辺り。この近くには「火葬場」(当時の言い方では「焼き場」)があったために、堀と言われていたようです。まさに実在の場所でした。横十間川親水公園の岩井橋の辺りがその堀だといわれています。
 今は親水公園になっていて、散歩の人がたくさんいました。また、水面は、ボート遊びができるようになっていて、子ども連れが手こぎボートに乗って、楽しいそうでした。「戸板返し」というか「戸板」の目線で橋を見るのも一興・・・。
 でも、実際に芝居で観たことがあるので、自分からボートに乗って見る気にはなりませんでした。
 写真は、その場所。
コメント
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