- 指揮:秋山和慶(日本センチュリー交響楽団 ミュージックアドバイザー)
ヴァイオリン:HIMARI * - シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D. 485
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op. 26 *
ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 Op. 88
今回の目玉は、12歳の天才ヴァイオリニスト、HIMARIさんによるブルッフの協奏曲だろう。
定番の協奏曲で、昨年は三浦文彰さんがソリストだった(フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2022 NHK交響楽団エキサイティング!渋谷から熱風が襲来!)。
今回のHIMARIさんは初見だが、勝手に「前橋汀子さんの幼いころ」という印象を抱いた。
彼女のストラディヴァリウス「Hamma」は、前澤友作氏から貸与を受けているそうで、会場には前澤氏の姿があった。
ヴァイオリンは値段が高いため、こういう風にスポンサーから貸与を受ける例も多いようだ。
「元NHK交響楽団のコンサートマスター徳永二男氏がストラディバリウスをこう語っています。
演奏家にとっていろいろな感情を表現するために必要なことは音色なのです。音楽家ならば常に楽器にそういうものを求めているのです。そしてその要求に答えてくれる深さと幅を持っているのがストラディバリウスなのです。
音楽家は演奏していることで自分を表現しています。自分の存在を賭けているわけで、そのことに対しては貪欲で際限がないものです。良いヴァイオリニストになればなるほど要求が深くなる。だからストラディバリウスが必要になるわけです。そのことが一番大事なことでしょうね。」
なるほど。
「弘法は筆を選ばず。だが、音楽家は楽器を選ぶ」
というわけである。