Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

夏のダンス・ウィーク(1)

2023年08月10日 06時30分00秒 | Weblog
 7月末から8月初めにかけては、バレエ・ダンス関係の催しが目白押しである。
 東京文化会館でも、7月26日から8月3日まで、パリ・オペラ座バレエ団が2組に分かれて公演を行った。
 オペラ座のエトワールのうちなんと12人が東京に集結しており、何だかオペラの「引っ越し公演」のようである。

 やはり、日本出身で初のエトワールとなったオニール八菜さんへの拍手が物凄い。
 クラシックの定番(「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 、「ライモンダ」など)も、コンテンポラリー(「コム・オン・レスピール」 など)も、安心して観ていられる。
 だが、ひときわ目を惹いたのは、ヌレエフのために振り付けられたという「さすらう若者の歌 」で、何だか「見てはいけないものを見てしまった」ような気分になった。
 それもそのはず、この曲はマーラーが渾身の”呪い”を込めて作った歌であり、それにベジャールが”呪い”のダンスを振り付けたようだからである。

 こちらは、マチュー・ガニオとドロテ・ジルベールを中心に、2,3年に一度の頻度で開催されてきたガラ公演だが、コロナ問題のため今回は4年ぶりの開催。
 この二人は「平常運転」で、特にマチューは、終始笑顔が絶えないほどリラックスしており、「ソナタ」では生演奏(ピアノとチェロが素晴らしい)の音楽に大満足の様子だった。
 もちろん、ドロテはいつもの如く「私、失敗しないから」という言葉を顔面に出した状態で、超難しいダンスを披露する。
 この二人は、もはや緊張という言葉とは縁がないようである。
 他方、明らかに普段よりも張り切っていたのは、フリーデマン・フォーゲルで、よほどオペラ座のメンバーが好きなのだろうか?
 「マノン」より“寝室のパ・ド・ドゥ”では、リュドミラ・パリエロと完璧に息の合った動き(というよりは、相撲のぶつかり合い?)を見せ、(おそらく)この日一番の拍手を浴びていた。
 さて、マチューとドロテはいずれも39歳ということで、オペラ座のダンサーの定年である42歳まであとわずかである。
 来日公演で二人のダンスを観ることが出来るのも、限られているわけだ。



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