Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

掘り出し物

2023年08月09日 06時30分00秒 | Weblog

 よくあるオペラのガラ公演かと思って行ったら、かなり違う。
 まず、結構手の込んだ舞台装置があり、「演奏会方式」とは一線を画している。
 次に、シーン(scenes)は、いくつかの例外(「こうもり」、「フィガロの結婚」など)を除き、通常のガラ公演で選ばれるいわゆる「ハイライト・シーン」をおそらく意図的に外してきている。
 例えば、G.ドニゼッティ「愛の妙薬」では、「人知れぬ涙」ではなく、ネモリーナがアディーナにワインを飲ませるシーンが上演される、という具合である。
 さらに、いくつか意表を突く演目の選択がある。
 おそらくお客さんも驚いたと思われるのは、「ニクソン・イン・チャイナ」(中国のニクソン)で、これはなかなか面白そうなオペラのようだ。
 こんな風に、「掘り出し物」を見つけることが出来るので、この種の公演は出来るだけ観る/聴くようにしているのだが、最大の掘り出し物は、ベッリーニの「カプレーティとモンテッキ」である。
 題名が示す通り、原作は「ロミオとジュリエット」なのだが、これから抜粋した長大な愛の二重唱が傑作なのである。
 ロメーオとジュリエッタはメゾ・ソプラノとソプラノの歌手が演じる設定で、何だか清潔感があってよい。
 この二人には、おそらくこの日一番盛大な拍手が送られた。
 決して上演機会が多いとは思えないが、全幕観てみたい気がした。
 

コメント
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