ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op. 93
ワーグナー(デ・フリーヘル編曲):楽劇『ニーベルングの指環』 ~オーケストラル・アドヴェンチャー
ワーグナー(デ・フリーヘル編曲):楽劇『ニーベルングの指環』 ~オーケストラル・アドヴェンチャー
ヴァイグレの初登場ということもあって、満員に近い盛況である。
曲目は豪華で、ベートーヴェンの8番とワーグナーの「指環」のダイジェストという、異色のカップリングである。
ベートーヴェンの8番はなかなか良い曲であり、作曲家も自信を持っていたらしい。
だが、なぜか余り話題にのぼらず、7番ばかりが持ち上げられたため、ベートーヴェンは意外に感じていたそうである。
ところで、私個人としては、真夏にワーグナーを聴くのにはちょっと違和感がある。
というのは、例年、「東京春音楽祭」のワーグナー・シリーズを聴いているため、ワーグナーと言えば「春」と言う思考回路が出来上がっているためである。
「指環」と言えば、直近で聴いたのは、2021年5月の「「ニーベルングの指環」ハイライト特別演奏会~飯守泰次郎 傘寿記念~」である。
コロナ問題の発生初期で、このコンサートは直前まで開催が危ぶまれたのだが、チケットは完売で、内容も素晴らしかった(一人三役)。
何しろ、コロナ禍だというのに、飯守先生のために各国から一流のオペラ歌手が集まってきたのだから。
その飯守先生が、8月15日に亡くなった(飯守泰次郎さん死去、82歳 指揮者、国際的に活躍)。
「傘寿記念」では、やや足に不安が見られたものの、長時間に及ぶ指揮は盤石で、この調子で「米寿記念」も聴けるだろうと期待していたのである。
だが、残念なことに、それはかなわぬこととなった。
合掌。