新城市の新市庁舎は5階建て9000平米、50億円でも、
市長が将来の財政には何も心配いらないと言ったから、
自分は心配していないとある人が言った。
(計画では不足分は年約5000万円の借金を20年間)
そこで市役所に出かけてその大丈夫な根拠を聞きに行った。
答えてくれたのは財政課のスタッフ。
二人で対応していただいたが、とても丁寧に対応していただけた。
最近、市役所に行くことが多くて(文句を言いに?)
正直なところこんなに丁寧に応対してもらえるとは思っていなかった。
その意味では職員の方たちには悪いイメージは全然ない。
ところで肝心な将来の財政を心配しないで良い根拠だが、
財政課はこの市庁舎の借金の返済計画は立てているが、
それが将来に安全かどうかは別問題のこととの答え。
あえて言えば、実感として大丈夫かな、と言う程度。
しかし、これは市庁舎の返済のことだけを考えた場合で、
市全体のことを考えると、楽観的な考え方も、心配症な考え方もありうるかもしれないとのこと。
これをわかりやすい一般人の生活に例えると、車のローンは月々0000円、何とか行けそうだなと思うが、
さてこの金額を冷静に家計の中で考えると、他のローンや子どもの教育費、急な出費を考慮すると、
大丈夫かどうかの判断は先のことはわからないし
判断する人の性格によって答えは違うということ。
そこで正確な現状認識をするために、とりあえず公表されている数字を挙げてみる。
(データは新城市が発行する平成26年度版 ザイセイの話 から)
まずは借金 これは約400億円
一般会計の歳入は 226億8200万円
借金のほうが多い
少し細かくみて気になるのは
市民税の個人の歳入が約24億円、
固定資産税が約36億5000万円
固定資産税のほうが多い
これは少し問題かもしれない、老齢化が進めばもっとこの傾向は強まる
単年度ではなく数年の経過をグラフにしてみるとその傾向が見えるかも知れない。
さて市の財政が大丈夫かどうかを判断する基準に財政力指数というモノがあると「ザイセイの話」に
載っている。(上のグラフ)
簡単に言ってしまえば、使うお金の何%を自前で準備できているかというもの。
これは0.59 つまり、自分の力では計画の60%しか実行できないということ。
もっともこれで一気に不安かといえば、この数字を基に国は交付金の金額を算出し、交付することになる。
愛知県の市町村のこの財政力指数をランク別に見ると新城市は54自治体の中で50位、
下から5番目。交付金はあっても心配いらないとはいえなさそう。〈これから交付金は少なくなりそうだし〉
とりあえずこれがひとつの事実
次に経常収支比率と言う指標が紹介されている。(下のグラフ)
これは一般財源を経常的に支出する経費にどれくらい充当しているかを見るもの。
簡単に言ってしまえば、固定経費みたいなもの。この数字は88%。
つまり予算を計上しても88%は使い道が決まってしまっているということ。
これが多いか少ないかの目安は70~80%が望ましいとされているので、新城市は少し融通性がないことになる。
これらの数字の他に実に様々な数字が掲載されている。
税理士でもないし会計の知識がない自分には、
正直なところこれらの数字を眺めてもそこから見えてくる世界を想像できるわけではない。
しかし、悲観的に見るわけではないが慎重に見た場合、
そんなに楽観的に見ることはできないな!と言うのが実感。
特にこれから急速に進む高齢化、人口減による市民税の減少は容易に想像出来るだけに、
不足分の問題が出た場合、市民税率のアップはありえない話ではない。
いやいや大丈夫!そんな意見もあっていい。
安心するためには聞いてみたいが小心者の小市民は不安が先に来てしまう。
いったい市民の方々はどんな判断をするのだろう。
この財政の現状を踏まえて、市庁舎の建設の住民投票には自分の判断にフィットした方を選ぶわけだ。
ホント、良く考えて選びたいものだ。
それにしても、住民投票の選択肢のわかりづらいことと言ったら、
思い出すだけで腹が立ってくる。
正直、これで住民投票を行いました!なんて言ってほしくない。
また愚痴になってしまった(?)