パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

子どもが理想?

2022年07月18日 09時20分59秒 | あれこれ考えること

愛を諦めた者は、指輪の魔力によって世界を支配できる
(ニーベルンクの指環のアルベリヒ)

恐れを知らない者は、神よりも自由で魔力さえ無力化する
だが、愛を知ることで恐れを覚える
(ニーベルンクの指環のジークフリート)

同情を知る愚か者が大きなことをなす
(パルジファル)

作曲だけでなく台本まで書き上げ、おまけに自作を上演する劇場まで作った怪物
リヒャルト・ワーグナーの登場人物のキャラクター設定が面白い
(出来上がったのは上から順番でパルジファルが一番最後)

ニーチェが宗教的な作品のパルジファルには嫌悪感を覚えたらしいが
ワーグナーの理想的人物像は、徐々に子ども化されたものを
良きものとされているかのようだ
(ニーチェの思想にも子どもが一番てのはなかったかな?)

人は年齢を重ねると子どもの発想を貴重なものと感じるようになるようで
ピカソも子どものように描きたいと望んだとか
ミロも子どもの落書きのように見える
モーツァルトの音楽も自分は子どもの会話(おしゃべり)と感じることがある

ドイツでは関連する書籍がゲーテについで多いらしいリヒャルト・ワーグナー
夏の一時期バイロイトで彼の作品だけを上演する音楽祭が開かれる(バイロイト音楽祭)
(昔は)年末にNHKFMで、猛烈に長いこの音楽祭の録音を流していて
大掃除をしながら聴いていたものだった

若い時とか現役時代は、権力闘争的なニーベルンクの指環のストーリーが象徴的で面白く感じるが
物事を振り返るようになると、どうも力だけの対決は虚しいものと思うようになるようだ

ワーグナーはパルジファルの総譜の最後に
「Ich sage nicht weiter」(もう言うことはない)と書いたらしい

東京では二期会がパルジファルを上演したというニュースをみて
ついワーグナーのことを思い出してしまった

それにしても、バイロイト音楽祭と穂高岳
行きたいけど行けない場所になってしまった


コメント
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