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地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

銚子電鉄デハ801・外川に眠る

2011-07-12 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 紫陽花の季節の旧型電車つながりで……そういえば、先月甥っ子と銚子電鉄を訪れた際に撮影したデハ801の画像をアップしそびれていました (そういえば2000系の画像もアップしていませんなぁ~^^;)。
 周知の通り、銚子電鉄は奇跡的に (?) 資金を確保して昨年秋に車両置換を実施し、半鋼製釣掛式電車が引退に追い込まれましたが、このうち701と702は解体を前提として (?) 笠上黒生の側線に留置され、最も人気が高いデハ801は保存を視野に入れているためか (?) 外川駅側線の撮りやすい位置に留置されています。
 というわけで、今回銚子電鉄を訪れた最大の目的のひとつは、今のところ解体を免れ、かつ離脱後それほど時間が経たず「まぁまぁキレイな」状態を保っている旧型車を記録することでしたが、そんなタイミングに合わせてくれているかのようにホームの脇には瑞々しい色の紫陽花が♪ 駅外側の駐車場に回り込み、一切の表示を外したデハ801の魅惑の表情と紫陽花を組み合わせるという、何ともほのぼのと贅沢なシーンを満喫したのでした……(*^O^*)。



 いっぽう外川方・貫通側につきましては、どう頑張ってもバックの木製電柱がビミョ~な位置に写り込んでしまいますので、巨大ヘッドライトでなるべく電柱を隠す要領で撮影~。まぁ、これほど撮りやすい位置に、あたかも現役さながらの状態の良さ (?) で置いてありますので、贅沢は禁物というものでしょう (^^;)。
 そんなデハ801の今後ですが……潮風が余りにも強烈に叩きつける外川駅にずっと放置されたままですと、今や笠上黒生の一番奥に押し込まれてしまったユ101 (遊覧車・澪つくし号) と同様に劣化が急速に進んでしまいそうですので、もし本当に保存が実現するのであれば、やはり仲ノ町あたりに移して頂ければ……と思うのですが、そう思うのは私だけでしょうか。そして塗装は……濡れ煎ブームも追い風となった晩年の大注目ですっかり定着した醤油色、銚子入線時のラズベリー+ベージュツートン、そして伊予鉄時代のクリーム+オレンジなど、まさによりどりみどり……(^_^)。もっとも、同じ醤油色でもゴリラーマンHM+金色縁取り帯につきましては、銚電黒歴史を代表する装いにつき無しでしょうね (爆)。




35mmフィルム換算24mmでギリギリ撮影 (汗)。
超広角ズームがあると記録しやすいでしょう……。

銚子電鉄初夏2011 (上) 仲ノ町に集う1000形

2011-06-26 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 関東の最東端にて日々奮闘する銚子電鉄は、東日本大震災による津波や地盤液状化などの被害に遭遇した地域の近隣を走っているものの、幸いにして目立った被害はなく間もなく復旧し、一時の電力不足や観光客激減に伴う間引き運転を経て、現在は通常ダイヤ通りに運行されています。そんな銚子電鉄を私が前回訪れたのは、まだ釣掛が健在であった昨年3月。その後は多忙や別のスポットへの浮気により、結局旧型車の引退と2000系のデビューに伴う諸々の光景を見届けそびれただけでなく (まぁ、銚子電鉄といえばのんびり・まったりが基本であっただけに、人が殺到し過ぎる銚子電鉄というのも何だかなぁと思ったのも確かです ^^;)、結局未だ2000系の稼働シーンを訪ねていないという些か恥ずかしい状況となっておりました (汗)。
 いやその……2000系、とくにグリーン2001F目当てで訪れても、運用に入っているのはデハ1001桃電・2002Fイオン号といった広告ラッピング車のみだった……という展開では少々悲しいではありませんか。勿論、正面がちに撮れば良いというのは救いですし、2002Fの正面京王ヒゲ顔はこれはこれで撮りたいのも確かですが……(どっちだ? ^^;;)。あるいは、1000形単行のみ運用に入っているとしますと、2000系を初めて楽しんでみるという目論見が裏切られるわけで……。今春、黄金週間明けあたりまで1001は検査のためしばらく動かなかったとのことで、実は銚子訪問のチャンスであったのですが、それすらも逃してしまったという……(滝汗)。



 というわけで、撮影に有利な曇り日と平日休みが上手くかみ合うタイミングを狙って銚子電鉄を訪ね、出来れば2001Fを当てたい……と思っていた折も折、「父親参観日翌日の月曜日にもし平日休みが重なるのであれば電車でどこかへ連れてって~」と甥っ子がせがんだもので、そこで一気に銚子電鉄訪問が決定~! (先日の成田空港画像はその帰りということで……^^;) たとえ2001Fが仲ノ町で寝ているとしても、私が叔父馬鹿ぶりを発揮して甥っ子を特急「しおさい」で銚子に連れて行き、孤廻手形片手に仲ノ町や犬吠埼を引きずり回すということであれば、電車でどこかへ遠出したくて仕方がない甥っ子を満足させて叔父としての面目を保ち、将来に向けて恩を売ることも出来るというものです (笑)。
 そこでまずは東京7:35発の「しおさい1号」で出発~。朝方から日中にかけては113系の銚子行運用が完全になくなってしまった今や、銚子に行くのであればすっかりE255系の快適な乗り心地に身を委ねるようになってしまった私はただのオッサン (^^;)。もちろん、甥っ子は初めて乗るE255系に大喜び (笑)。特急にあるまじき鈍足ぶりで走る車内から、若々しい緑に包まれた谷戸の風景をのんびり眺め……約2時間後に定刻通り銚子に到着したところ、銚子電鉄ホームには2002F「イオン号」が停車していました。これで少なくとも2000系初乗車は果たせたことになりますが (勿論伊予鉄800系時代にも乗ったことはあります ^^;)、さらに一駅乗って仲ノ町に着いたところ……なな何と!1000形は2両とも入庫しているという奇跡的な光景が展開しているではありませんか!! \(@v@)/V(^O^)V いや~銚子電鉄には過去数回訪れていますが、1000形が全く走らない1日を経験するのは初めてです……。ということは……2001Fも運用中!!
 その具体的な模様=撮り鉄成果は改めてアップするとしまして、少々気になったのは「鉄子」デハ1002の状況。しばらく走っていない様子で、脇には脚立が立てられ何やらパテ埋め作業が続いているようです。車体に記された前回検査年月は一応平成22年4月となっており、全面的な塗り直しにはまだ時間的余裕がありそうですが、個人的にはもう初代『鉄子の旅』が幕を閉じて久しく、そろそろこの塗装も旬ではなくなりつつあるように思われますので、ここは是非ひとつ、東京メトロでレトロ風デザインを採用した11000系が登場するのと合わせ、デハ1002についても銀座線塗装を施して欲しいものです……(1002は丸の内線方南町支線用ゆえ、もしそれが実現するとしても正式には「復活」ではありませんが、1001の「桃電」は当分続きそうですので……妄想失礼 ^^;)。

銚子電鉄2000形デヴュー・ついに正式決定

2010-07-09 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 周知の通り、半鋼製釣掛車両の老朽化が著しい銚子電鉄は、昨年伊予鉄から800形(もと京王2010系) を譲り受け、デヴューに向けた各種の準備を進めていましたが、このたびついに国土交通省の認可が下りたようで、7月24日にデヴュー関連イベントを行う模様です! 最近はなかば毎日の日課として「いい加減銚子2000形のデヴューはまだかいな……。まさかやっぱり大きく重過ぎるため日常的な営業運転には向かず、野上電鉄が水間500形 (もと南海1201形) を就役させられず悲劇的な最後を迎えたのと同じ轍を踏むなどということはあるまいな……」と思いつつ銚子電鉄公式HPにアクセスしていたのですが (^^;)、ぬををっ!ついに正式発表!ということで、思わず鼻息が荒くなってしまいました (笑)。



 というわけで、京王グリーンを纏った2010系の動態保存と言っても過言ではない2000形の運行開始はとても楽しみなことではありますが、同時にそれは、ここ数ヶ月来満身創痍のボディにさよならHMを貼り付けて最後のご奉公を続けて来たデハ701・801の命運があと2週間で尽きることを意味するわけで……。これからしばらくは「鉄」が殺到して大変なことになるのかも知れませんが (-_-;)、旧型車が何とか無事最後の花道を飾れるよう祈りたいものです……。
 問題は旧型車の引退後ですが、デハ801は公式HPの車両紹介で「廃車解体予定」ではなく単に「廃車予定」となっていることから、仲ノ町のマスコット(兼・夜間の架線点検車……デハ301と同じような役) として何とか温存されることを改めて期待しています……。
 ※この記事は9日付とさせて頂きます。

銚子電鉄新旧交代前夜 (5) デハ801貫通側

2010-05-01 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 鉄コレといえば……通常シリーズの第12弾が夏に発売されるようですが、今回は久々の地方民鉄15~16m級シリーズということで、銚子電鉄デハ701・801の鉄コレ化万歳!! (*^O^*) というわけで……去る3月に訪れた銚子電鉄の記録の続きとして、デハ801の貫通側シーンをアップしてみましょう。
 周知の通り進められてきた銚子電鉄の2000系導入計画は、すでに2編成の改造工事もほぼ終了しているようで、そろそろ試運転などの最終調整段階に入るのでしょうが (3月のダイヤ改正で日中完全30分間隔となった結果、試運転スジを挟み込む余裕はなくなったと思われ、恐らく終電後に試運転?)、何はともあれ釣掛駆動車の引退は確実に近づいているのも確か。既に鉄子色デハ1002の検査が終了したようで、基本的に1001・1002が運用され、701・801は通常昼寝&増結予備軍の側に回っていると思われますので、↑こんな感じでデハ801の単行がトコトコ走る姿は余程運が良くなければもう見られない……と考えるべきなのでしょう。



 それにしてもデハ801という車両は、「走り続けたことによって無名の老雄から一躍超有名車両になった」という点だけでも特筆すべき存在ですが、個人的には前後のマスクの印象が全く異なっているという点でも趣味的にみて実に奥が深い存在だと思っております(*^_^*)。如何にも昭和10~20年代の私鉄中型電車の王道と呼ぶべきものを今に伝える非貫通・前パン側の雰囲気には、何やらそこはかとなく端正な美少年・美少女っぽさがあるような気もするのですが、貫通側のマスクはHゴムが嵌められていることもあり、少々精悍なワルっぽさがある……と思っております (^^;)。まぁそれは、関東平野を日々長駆した野武士・東武78系の面影をそこにぼんやりと見出している私だけの思い込みなのかも知れませんが……(笑)。
 そんなデハ801もついに引退が目前に迫り、このGWは恐らく沿線も観光客と「鉄」に埋め尽くされることでしょう。何とか無事故で有終の美を飾ってもらいたい……と思うと同時に、こんな感じで他の撮り鉄を一切気にすることなく笠上黒生での停車シーンを最後に決めることが出来て良かった……と思っております。

銚子電鉄新旧交代前夜 (4) デハ801前パン側

2010-03-22 08:12:00 | 地方民鉄 (銚子)


 銚子電鉄公式HPによりますと、2000系のデヴューは諸手続の関係で4月以降になるとのこと。銚子といえばデハ801が最もお気に入りな私としては、ちょこっと延命ということで嬉しいですね~。もっとも、しばらく検査入場していたデハ1002がじきに運用に復帰すれば、デハ801の出番は自ずとさよなら運転(HPの記述からしてどうやらやるようで……) まで激減することになるわけで、事実上の最後の活躍を静かに思う存分楽しむことが出来るのはもうそろそろ終了でしょうか。
 というわけで、今月上旬に訪問した私も、デハ1002の入場という絶好の (?) 機会と曇り日が重なったことを活かし、さよならステッカーを貼付したデハ801の最後の勇姿を満喫したのでした……(*^^*)。



 それにしても、元伊予鉄モハ106あらためデハ801が銚子に入線した当初、この手の半鋼製釣掛式電車はまだまだ各地の地方私鉄に残っており、当時の鉄道趣味界全体を見渡してもほとんど注目を集めていなかったように記憶しております(個人的には……伊予鉄の釣掛黄金時代末期を見てみたいと熱望しつつも、貧乏中学生の身には到底かなわず、高校時代も上田や名鉄揖斐線を優先させるあまり、銚子は行きたかったものの未訪問という大失態……。→何せ神奈川県から見て千葉の東端は果てしなく遠い世界のように思えますので ^^;;;)。しかし、デハ801は過酷な潮風に負けず、まさに20数年間走り続けることによって、全く無名の地味な役どころのはずが一躍超有名車両の仲間入りを果たしたのだなぁ……という感慨が湧いてきます。今や地方私鉄の主役の多くが大手私鉄の名車に変わりつつある中、そんな無名・無冠の星が今後どのくらい現れるのだろうか……と思うにつけ、さよならの際に改めてデハ801の奥深い魅力に気づかずにはいられません。