地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東海道東京口113系・二度とない年越し

2005-12-30 10:01:53 | 国鉄型車両


 非鉄サイトの酔狂な「おまけ」として、残り少なくなりつつある昭和テイストな車両を中心に扱ってきた当ブログも、おかげさまで何も宣伝していないにも拘わらず多くの方にご覧頂くようになりました。この一年間の御愛顧にお礼申し上げます。m(_ _)m
 そんな年末の締めにふさわしい記事は……やはり、12月10日のJRダイヤ改正以後いよいよ激減した東海道東京口113系の最後の輝きでしょうか。仕事疲れ明けの休日で朝寝坊した先日、このまま無為に一日を過ごすのも何だなぁと思いまして、いつなくなるか分からない快速アクティー運用 (3755M) に乗ってきました。アクティーの車内は、いつでも温泉や旅行に行く一行で騒々しいため、心の底から走行音を楽しむというわけには行きませんでしたが、小田原までの直線区間ではどっしりとした乗り心地に浸ることが出来ました (^^)。そして、小田原から先の海と山に挟まれた穏やかな風景の中を走る113系に揺られるのもあと僅かと思うと、寂しさがこみ上げますね……。しかしこれも、東急8000系・京急700形・小田急9000形をはじめ、去りゆく幼なじみな電車を記録した一年の最後にふさわしい「鉄納め」なのかも知れません。
 熱海では、折り返しの848Mに表示を変えてから来宮の引上線へと去って行くシーン (↑) を撮影。思い切り逆光ですが、陽光あふれる東海道を行く堂々15両を撮るのもあと何度か……と思うと、思わず気合いが入りました。(もう新年以後は至るところで撮り鉄が殺到し、落ち着いて撮れないと思いますので ^^;)

 これから国鉄近郊型電車に関して撮影を強化して行きたいのは、千葉支社の113系と豊田区の115系ですね。やはりスカ色は永遠の名作だと思います (^^)。それに、まだ沢山走っているうちが華ですので……。長野支社や新潟支社の115系雪まみれシーンにもかなりそそられています (しかし、そういう遠征をするヒマがあるのかという問題があります ^^;)。

豪雪の会津鉄道 (4) AMEX奮戦中!

2005-12-28 12:27:38 | 地方民鉄 (関東北東部)


 第3セクター鉄道の中でも、特に高速化や新車の積極的な導入で努力を続ける会津鉄道。その一番の目玉はやはりキハ8500「AIZUマウントエクスプレス (以下AMEXと略)」でしょうか。既に鬼怒川温泉直通も始まり、3月のダイヤ改正からは新宿直通列車との連絡も実現するなど、ますます真価の発揮が期待されます。会津・野岩ルートは、東北新幹線や高速道路と比べ、景色がとにかくズバ抜けて良いので、新宿から乗った場合同じホームで1回乗り換えるだけで若松まで直通可ということになれば、安いけど不確定要素が多い高速バスと比べても、これほど美味しい話はないと思います (新幹線も何のかの言って東京・郡山での乗換は面倒ですし)。
 既に、鬼怒川直通が始まって以来、スペーシアに連絡する列車は乗車率が良さそうな感じで、私がこの日見た限りでも座席の半分は埋まっていました (3連休だからかも知れませんが ^^;)。せっかくの高性能な新車ながら名鉄の縮小方針によって「北アルプス」から撤退したキハ8500も、飛騨地方と同じ雪景色の中でいよいよ本領発揮ということでしょうか。
 もっとも、セールスの努力が実って乗車率が上がったということは、AMEX登場当初のガラ空き車内をもう楽しめないことを意味しており、ちょっと残念ですけど……(^^;;;;;;)。
 ↑は会津田島の車庫にて、午後3時から運用に入る編成が構内入換中のシーンです。屋根にどっぷりと積もった雪 (特に運転席真上の積もり方はスゴいの一言) にも負けず、会津~首都圏連絡の一翼を担おうとするオーラが漂ってくるではありませんか!

 しかし、私が訪れた日は、さすがのAMEXも激しい雪の影響をモロに受けて受難続きだったようです……。
 (1) 朝の若松→鬼怒川便 (3108レ) と上三依塩原にて交換した際、何と乗客はゼロ!! ただでさえ会津は激しい雪で、若松をはじめ沿線の人々が遠出を避けたと思われるだけでなく、前日の夜に田島駅南側の踏切で起きた脱線事故 (雪に列車が乗り上げ) の影響で「会津鉄道が止まっている」と考えた人が多かったのかも知れません……。
 (2) 鬼怒川温泉から折り返してきた若松行 (3115レ) を荒海で待ちかまえていたところ、何と30分以上の遅れ……。この列車と途中交換する150・852レが県境前後の激しい雪のために遅れてしまい、そのあおりを食ったのだと思われますが……。そこで、本来ならば荒海で交換せず通過するだけのAMEXが154レと交換することになり、AMEXの通過シーンを撮ろうとしていた私は調子が狂ってしまいました (-_-)。まあその分、普段はない荒海での6050系との並びを撮影できましたが……。
 (3) さらに若松から折り返してきたAMEX田島行 は、田島で6050系の快速3276レ (ゆのさと連絡。かつての南会津のスジ) に連絡するはずだったのが……先述の遅れを引き摺って、田島に戻ってきたのは14時10分頃。しかし、快速3276レは東武線内での遅れ発生を避けるために、AMEXの到着を待たずに見切り発車してしまい、本来ゆのさと急行券を持っているはずの多くの客 (本当に多かったです) は、「急行券は東武の駅で払い戻しを受けて下さい」というアナウンスを聞きながら、仕方なく160レで浅草方面に向かっていました……。
 とまあこんな感じで、大雪にはやはり如何ともしがたいのかも知れませんが、それだけに「頑張れAMEX」という思いがますます強まりますね……(^^

 なお、会津田島では他にAT500形も撮りましたが、ラッピングがアレなので当ブログでは省略です (^^;
 AT100形のお座敷改造車「会津浪漫」+AT300形 (キハ30の自走式トロッコ)+AT400形「風覧坊」(キハ40改造の展望車) の3両編成は、何とも編成写真を撮りにくい位置に停まっており、今回は写真を撮っていませんが (TT)、雪をどっぷりと載せつつも一応エンジンを回していました (多分、下回りの凍結防止のためでしょう)。これの雪中走行シーンもそのうち撮ってみたいものです (^^)。いや、それ以上に撮りたいのは、AT400の登場以来すっかり中間車化して先頭に出てこなくなったAT300のキハ30フェイスですね……(既に1回撮ったことがありますけど)。
 これまで会津鉄道の顔だったAT100・150形は、シンプルな塗装も相まって結構好きだったのですが、AT600の登場を最後にほとんど廃車になってしまったようで、車庫の片隅で解体中の哀れな姿をさらしていました……(ToT)。残りは「会津浪漫」の1両だけということになりますね……。

 というわけで、4回にわたってお送りしてきた豪雪の会津鉄道レポートをお楽しみ頂きありがとうございました。m(^^)m

豪雪の会津鉄道 (3) AT600形登場!

2005-12-27 13:09:58 | 地方民鉄 (関東北東部)


 会津田島駅は1~4番線と構内横断踏切、それに車庫を備えた沿線最大の駅で、しかも常にバラエティあふれる多くの車両が停まっていますので、地方私鉄ファンにはこたえられない魅力があります (^^)。AMEX (AIZUマウントエクスプレス) で一気に鬼怒川~若松間を移動するのもオイシイ選択かも知れませんが、撮り鉄の私は会津野岩ルートを選択するとき、必ず田島での乗換ついでに撮影を楽しみ、ついでに途中下車してしまいます。駅2Fの食堂と駅前の蕎麦屋のどちらも手打ち蕎麦がメチャメチャ美味しいですし (*^^*)、地酒を買う楽しみもあります (^^;)。
 そんな会津田島で今回最大のお目当てだったのは、先日新潟トランシスから搬入されたばかりのAT600・650形です (形式名の違いはトイレの有無によりますので、以下AT600形と総称)。基本的には会津鉄道の新型DC・AT500形と同じ「新潟トランシス標準車体 (?)」ながら、今度の3月からAMEX運用にも入ることから立派な転換クロスシートと強力なエンジンを備えた特別仕様となっています。そして、個人的に感動したのは、野口博士シリーズの怪しい (-_-) ラッピングを施したAT500とは違って、シンプルな会津新塗装 (AMEXに合わせた?) をまとっていることです。
 というわけで、下車後さっそく駅北東側に回り込んでみたところ、まだピカピカなAT600の並びを目出度く撮影することが出来ました (^o^)。いやはや、新造・搬入直後からこの豪雪に見舞われるとは大変なことですね……(^^;
 私は田島でAT600が3両揃っているのを目にした当初、てっきり「まだ整備・訓練運転段階なのだろう」と思っていたのですが、驚いたことに早速営業運転に投入されていました! 基本的にはAT500とそれほど変わらないので、習熟云々は不要ということなのかも知れませんが、まぁ乗り合わせた客の皆様にとってはめでたい話でしょうね。特に、会津鉄道が一番混み合う年末年始輸送も迫っていますので、戦列への投入を急いだということなのでしょう。
 ただ、そんな「サブAMEX」と呼ぶべき期待の星 (?) AT600にも、致命的な欠点が……。なにせ窓配置がセミクロスのAT500に合わせてあるため、転クロと窓配置が全くかみ合っていない!という、まるでリクライニングシート化改造を受けた165・169系 (しな鉄に残るのみ) や、普通車の一部をグリーン車に改造した「ムーンライトえちご」用485系のクロハと同じ悲劇が起こっているのです。一応、夜間はそれほど致命的な問題ではないのかも知れませんが、特に昼間は「列車たび」(=東武が会津野岩ルートを宣伝するときのキャッチコピー) を楽しむうえで玉に瑕となるでしょう (窓にもラッピングしまくりのAT500形「ふるさと列車」とどちらがマシか……という悲しいレベルです -_-)。混むはずのないオフシーズンは、まず心配なく眺めの良い席をゲット出来ることは疑いありませんが……。

豪雪の会津鉄道 (2) 浅草遠く遥かなり

2005-12-26 01:23:51 | 地方民鉄 (関東北東部)


 雪が時折激しく降りしきる荒海駅における一番のお目当ては、会津田島発としては来年3月のダイヤ改正で多分なくなると思われる快速浅草行です! もちろん、区間快速浅草行や普通新藤原行として今後もこのような豪雪の中を行く6050系の姿を目にすることは出来るでしょうが、あくまで「快速」表示で会津線内を行く姿にこだわるとしたら、もうこの冬しかチャンスはないのですから……。↑のカットは雪が一番激しく降っていたときにやって来た154レのもので、「浅草」の二文字がレンズと表示幕の間に重なった雪のために見えにくいですが (^^;)、雪がこびりついた車体の表情から、とてもこの電車がこれから先都内へ向かうとは信じられないものを感じて頂けると思います (そして、この季節北千住~春日部あたりで快速の編成中一部の車両に雪が付着しているのを目にすると、「あぁ~この電車は遥か彼方の会津からやって来たんだなぁ……」というしみじみとした気分になります ^^;)。
 ちなみに、一本前の列車が発車してからこの列車が到着するまでの約1時間の間に、約2cmくらいの雪が線路を覆い尽くしていました (手前には下り本線があるのですが、こちらも雪で全く見えず……。下り・上り本線の間にも、ラッセル車が除去しきれなかった雪がこんもりと積み上がっていて、台車周りが全く見えません (^^;)。これほどの雪のため、この154レの走行音は雪をかきわけ踏みしめ砕きながら走るという異常なもので、辺りは全ての音が雪に吸収されて一面の静穏の中、バサッ、ゴボゴボ……バコッ、ゴロゴロゴボゴボ……という、かなりヤバい感じの音でした。速度も、雪を噛み過ぎて脱線したりしないように、非常にノロノロとしたもので、荒海到着時には運転士氏や監視員氏が心配そうに足回りを覗き込んでいました。
 この154レはその後も非常にゆっくりとしたスピードで発車して行き、ホワイトアウト寸前の真っ白な世界の中に消えて行きました……。
 こんな感じで雪中激写すること2時間余り、たまにしか現れない列車を待つためにすっかり体が冷えてしまいましたが、消え行く快速と豪雪の両方を記録できて満足しつつ田島に向かったのでした。

豪雪の会津鉄道 (1) 東武6050雪中行軍

2005-12-25 12:09:51 | 地方民鉄 (関東北東部)


 この3連休、各地に撮り鉄遠征されている方も多いと思いますが、折からの大寒波で陸も空もダイヤがガタガタ、本当にお疲れ様です。
 しかし、これほど雪が多いからこそフォトジェニックな鉄道雪景色が展開するわけでして、何とかダイヤ乱れに巻き込まれないようにしながら、日帰りで確実に雪三昧を楽しみたいものだと思いまして (雪に苦しむ雪国の皆様スミマセン。なにせ雪のない地方に生まれ育ち、憧れが強いもので……^^;)、この雪でも割とダイヤ通りに走っている会津鉄道に昨日行って来ました。
 豪雪で知られる只見線沿線に比べ、会津鉄道沿線の南会津は普段それほどたくさん積もらないところだと記憶していたのですが、事前のアメダスチェックでは何と田島でも90cm! これは東武6050系が普段の冬の只見線並みにスゴいシーンの中を走っているのではないか……と期待しつつ、浅草を朝6時20分に発車する東武快速に乗って一路北上したところ、鬼怒川温泉から先は突如晴天から吹雪に変わり、湯西川温泉を発車して五十里湖鉄橋を渡る頃からは完全に豪雪地帯の深山の趣に変わりました。そして県境を越え、会津側に入りますと……本当に1m近く積もっており、列車は猛烈な雪煙を上げながら進んで行きました。
 そして荒海にて下車。しばらく激しい風雪の中での撮影に突入しました! 全身雪まみれ、カメラとレンズも容赦なく濡れるという過酷な撮影でしたが、苦労の甲斐あって↑こんな感じで「雪と闘う東武6050系」という、いつか見てみたい、撮ってみたいと念じていたカットを撮影出来ました!! (^o^)。
 というわけで、次回以降数回に分けて、AT600・650形も入って変化が進んだ会津鉄道の豪雪シーンをアップして行きます。次回は、荒海駅での最大のお目当てシーンです (^^)。