第3セクター鉄道の中でも、特に高速化や新車の積極的な導入で努力を続ける会津鉄道。その一番の目玉はやはりキハ8500「AIZUマウントエクスプレス (以下AMEXと略)」でしょうか。既に鬼怒川温泉直通も始まり、3月のダイヤ改正からは新宿直通列車との連絡も実現するなど、ますます真価の発揮が期待されます。会津・野岩ルートは、東北新幹線や高速道路と比べ、景色がとにかくズバ抜けて良いので、新宿から乗った場合同じホームで1回乗り換えるだけで若松まで直通可ということになれば、安いけど不確定要素が多い高速バスと比べても、これほど美味しい話はないと思います (新幹線も何のかの言って東京・郡山での乗換は面倒ですし)。
既に、鬼怒川直通が始まって以来、スペーシアに連絡する列車は乗車率が良さそうな感じで、私がこの日見た限りでも座席の半分は埋まっていました (3連休だからかも知れませんが ^^;)。せっかくの高性能な新車ながら名鉄の縮小方針によって「北アルプス」から撤退したキハ8500も、飛騨地方と同じ雪景色の中でいよいよ本領発揮ということでしょうか。
もっとも、セールスの努力が実って乗車率が上がったということは、AMEX登場当初のガラ空き車内をもう楽しめないことを意味しており、ちょっと残念ですけど……(^^;;;;;;)。
↑は会津田島の車庫にて、午後3時から運用に入る編成が構内入換中のシーンです。屋根にどっぷりと積もった雪 (特に運転席真上の積もり方はスゴいの一言) にも負けず、会津~首都圏連絡の一翼を担おうとするオーラが漂ってくるではありませんか!
しかし、私が訪れた日は、さすがのAMEXも激しい雪の影響をモロに受けて受難続きだったようです……。
(1) 朝の若松→鬼怒川便 (3108レ) と上三依塩原にて交換した際、何と乗客はゼロ!! ただでさえ会津は激しい雪で、若松をはじめ沿線の人々が遠出を避けたと思われるだけでなく、前日の夜に田島駅南側の踏切で起きた脱線事故 (雪に列車が乗り上げ) の影響で「会津鉄道が止まっている」と考えた人が多かったのかも知れません……。
(2) 鬼怒川温泉から折り返してきた若松行 (3115レ) を荒海で待ちかまえていたところ、何と30分以上の遅れ……。この列車と途中交換する150・852レが県境前後の激しい雪のために遅れてしまい、そのあおりを食ったのだと思われますが……。そこで、本来ならば荒海で交換せず通過するだけのAMEXが154レと交換することになり、AMEXの通過シーンを撮ろうとしていた私は調子が狂ってしまいました (-_-)。まあその分、普段はない荒海での6050系との並びを撮影できましたが……。
(3) さらに若松から折り返してきたAMEX田島行 は、田島で6050系の快速3276レ (ゆのさと連絡。かつての南会津のスジ) に連絡するはずだったのが……先述の遅れを引き摺って、田島に戻ってきたのは14時10分頃。しかし、快速3276レは東武線内での遅れ発生を避けるために、AMEXの到着を待たずに見切り発車してしまい、本来ゆのさと急行券を持っているはずの多くの客 (本当に多かったです) は、「急行券は東武の駅で払い戻しを受けて下さい」というアナウンスを聞きながら、仕方なく160レで浅草方面に向かっていました……。
とまあこんな感じで、大雪にはやはり如何ともしがたいのかも知れませんが、それだけに「頑張れAMEX」という思いがますます強まりますね……(^^
なお、会津田島では他にAT500形も撮りましたが、ラッピングがアレなので当ブログでは省略です (^^;
AT100形のお座敷改造車「会津浪漫」+AT300形 (キハ30の自走式トロッコ)+AT400形「風覧坊」(キハ40改造の展望車) の3両編成は、何とも編成写真を撮りにくい位置に停まっており、今回は写真を撮っていませんが (TT)、雪をどっぷりと載せつつも一応エンジンを回していました (多分、下回りの凍結防止のためでしょう)。これの雪中走行シーンもそのうち撮ってみたいものです (^^)。いや、それ以上に撮りたいのは、AT400の登場以来すっかり中間車化して先頭に出てこなくなったAT300のキハ30フェイスですね……(既に1回撮ったことがありますけど)。
これまで会津鉄道の顔だったAT100・150形は、シンプルな塗装も相まって結構好きだったのですが、AT600の登場を最後にほとんど廃車になってしまったようで、車庫の片隅で解体中の哀れな姿をさらしていました……(ToT)。残りは「会津浪漫」の1両だけということになりますね……。
というわけで、4回にわたってお送りしてきた豪雪の会津鉄道レポートをお楽しみ頂きありがとうございました。m(^^)m