赤系統の電車つながりで「そういえばこんな車両の画像もあった」ということを思い出しました。遠州鉄道の湘南フェイス釣掛・モハ30+クハ80形です!
東西に細長い静岡県は、新幹線での移動でも18きっぷの移動でも非常に時間がかかり (?)、「越すに越されぬ」のは大井川だけではなく静岡県そのものだ、という気すらします (笑)。その結果、南関東エリアの延長としか言いようがない東の伊豆と、名古屋圏の東端とすら思える西の遠江とでは、何もかもが違うように思えてなりません (^^;)。そのことは私鉄についても言えることで、伊豆急・駿豆線・岳南・静鉄・大井川・遠鉄……と並べてみますと、いやはや互いに独自も独自!
そのうち、さまざまな先端産業が密集した浜松を牙城とする遠鉄は、全車オリジナル車両による2~4連の頻繁運転! それは駿豆線や静鉄と比肩する都市型中私鉄の典型的な姿なのかも知れませんが、JRと西武を足して2で割ったような駿豆線、「東急静岡清水線」といった風情の静鉄と比べますと、遠鉄は車両デザインの独自性が際だっています……(^^)。それは、遠江という土地が駿河に対する強烈な対抗意識を持っている (?!) のと同じく、車両面でも「駿河には負けられん」と主張しているかのようです (^^;)。
そんな遠鉄の屋台骨として長年にわたって製造され活躍してきたのが30+80形。この車両は、1980年代になって製造された51+61編成を除けば釣掛ですが、意外と製造されたのは新しく、現在残存している車両の多くは1970年代後半の作品だったはず。こんな時代になっても釣掛式電車が製造されていたというのはオドロキではありますが、1980年代に作られた江ノ電1000形と同じく、平坦な路線の特徴からいってさほど高性能が必要でもなかったからなのでしょう。
ただ、2扉で乗降に時間がかかるためか、既に主力の座を1000・2000系に譲って久しく、もっぱら朝ラッシュの4連に用いられているのが少々残念です。遠鉄を訪れたのは早いものでちょうど5年前、デジタル一眼レフを初めて導入した直後のことでしたが、このときも当たり前のように西鹿島で昼寝中でしたので、いずれ是非リベンジして朝のラッシュ時に撮影と乗車を……と思ったものでした。しかし、なかなか実現していないのを改めて思い出して愕然 (^^;)、
そんな30+80形、最近1編成が2000系の増備と入れ替わりで廃車となってしまいましたが (T_T)、残りの編成は引き続き活躍を続けてくれるだろう、と甘い予測をしております (^^;)。酷使からはほど遠く、良好な状態を保っているように見えますので……。ただ、うっかりしているとさらに減ってしまいそうですので、「多忙→行けない」の悪循環をどこかで絶たないと……と思う今日この頃です。
ちなみに、最新鋭の2000系はVVVFですが、それでもあくまで昔気質な2段窓を堅持しているのは、考えてもみればスゴいことで、地味な車両趣味の立場から申しましてありがたいことです……(ガラス張りの正面はややキラキラ系ですが ^^;)