地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

岩手乗物縦断 (10) EH500貨物

2020-03-11 14:46:00 | 貨物列車


 本日は東日本大震災から9周年。改めて、被災された皆様のご冥福をお祈り申し上げ、お見舞い申し上げます。そして、またしても国難が見舞っている昨今だけに、改めて「がんばろう日本」という言葉を胸に秘めつつ、日常生活を送ることができる自分は出来る範囲で消費に貢献しなければと思う今日この頃です。
 そこで、かねてから私自身は「行くぜ、東北」を実践するべく、奥州街道を日本橋から歩いているのですが、次回は新緑を狙って岩手県から青森県へと県境を越えることが決まりましたので(夜行バスを予約済み。帰りのお疲れバー・グランクラスはまだ)、昨年秋の画像の続きと参ります。



 IGR滝沢駅2・3番線の盛岡側先端に設けて下さっている鉄ヲタ用お立ち台「Train Spotters」では、こんな感じで撮影することが出来ますが、このときのお目当ての一つはもちろんEH500・金太郎です。震災が起こった頃まではED75が現役で、金太郎は憎まれ役であったことは否めませんが、EH500のみの天下となれば、「EH級のパワフルな罐、超カッコ良い♡」になるのは自明の理というものです (笑)。そこで、ファインダー越しに迫ってくる金太郎を激写しながら、みちのくにおける物流の要として頑張れよぉぉ!と声援を送ったのですが、単に晩秋の朝で光量が少ないのみならず、天気がドン曇りでますます露出が厳しかったため、撮影もレタッチも相当泣かされました。まぁ、貨物は大幅な遅延もあり得る中、このとき予定していた2本をきっちり撮影できたのは幸いだったと言えましょう。 

根岸暮景2019 (3) EF65 2000番台

2019-12-31 09:19:00 | 貨物列車


 根岸駅はスイッチャーも魅力的ですが、一番の主役は詳論するまでもなく直流電機です。最近は歳をとったためか、以前ほどブルサンへの拒否感もなく、桃太郎はフツーに格好良く (KATOの模型も持ってます)、何が来ても釣掛の音がする当たり車両だと思っているのですが、やはりEF64 1000番台かEF65 2000番台で来ればサイコーです。
 というわけで、何が来るかな……とガラポンくじ気分で待ち構えていたところ、一時期JRF30周年記念HMを装着していたというEF65 2039が御登場☆



 嗚呼……やっぱり良いですね、昭和の罐!
 しかし今年、昭和はついに2つ前の年号となってしまい、EF65PFも登場から51年となってしまいました。根岸製油所がオープンした当初の常連罐であったEF15よりも、はるかに長く活躍しているということになりますが、とにかく昭和、半世紀前という重い現実がEF65PFにのしかかっています。完成度は極めて高い罐であり、石油タキを関東近辺で牽引するには今でも過不足ない役どころかと思いますが、現在JRFが注力しているDD51・DE10の置換が進めば、必ずやEF65PFも終焉の時を迎えることでしょう。なかなか忙しく、ウヤ爆弾や遅延爆弾を抱えた貨物列車をのんびり待つヒマが減ったのが哀しいところですが、少しでも多くの機会をとらえて、去りゆく昭和の名罐も撮り続けたいものです。
 今年は更新の間隔が開いてしまい、撮ったものの未アップなシーンもまだまだ多々あり、いつもお楽しみ頂いている皆様には大変恐縮です。一介の無名のキモヲタがひっそりと手慰みにやっているブログということで御海容頂ければ幸いです。皆様良き新年をお迎え下さい。庵主謹白。

根岸暮景2019 (1) タキ1000

2019-12-29 10:20:00 | 貨物列車


 上大岡で東急3450形の美しいグリーンに癒やされましたので、すぐ近場でリアルな緑色車両を見たいと思い、山一つ越えた根岸駅を訪れてみました。今や根岸に出入りするタキからはすっかり黒タキが姿を消し、緑のタキ1000に統一されていますが、それはそれで不可思議な美しさがある光景です。個人的な鉄ヲタ趣味の原点のひとつは、ここ根岸駅でありますので (親戚が線路のすぐそばに住んでいます)、時代は移れどタキは変わらず心を癒やしてくれることに満足を覚えました。 


 
 それにしても、「今年の漢字」は100%出来レースな結果が発表されて面白くも何ともありませんが、個人的には「石」が選ばれても良かったのではないかと思います。とある環境不思議少女が、化石燃料の最大の排出国である中国を正面から批判せず、どうやら実際に中国とつながっていることが明るみになったかと思いきや、香港問題で中国を批判して中共のお怒りを買っている云々……というドタバタ劇が伝えられている昨今ですが、そんな話をさておいても、冷戦が終わってグローバリズムが世界を覆ったここ20〜30年来、相対的平和や経済発展の中で全世界的にみて爆発的に化石燃料を燃やしたことは否めず、それが台風19号の猛威として現れたことも否定できないかと思います。
 このような趨勢の中、今まで内燃機関に依存してきた業界がハイブリッド化・省資源化の動きをますます強めていることも確かであり、鉄道車両に関して言えばDD200の量産開始、ついに「モハ」を名乗るJRC新型車試作に象徴されるようなハイブリッドDCの増加は記憶に新しいところでしょう。原発問題とのからみで、日本における化石燃料からの脱却はなかなか難しい問題ではありますが、それでも化石燃料の削減は、今後も技術的な艱難辛苦を重ねながら着実に進んで行くことになるはずです。そういう意味で、今年は「石」の年だったなと、ふと思った次第です。
 20〜30年後、そして50年後、日本における石油の供給は果たしてどうなっているのかを考えると、もしかすると現状のような車扱貨物で運ぶほどではなくなっているのかも知れません。すると、眼前の根岸に広がる石油輸送繁忙期の情景も永遠不変ではない、とすら言えます。というわけで、こんな超ありふれた光景ですら、いま見かけ次第撮っておかないと、ヲタ心の問題としては後悔することになる……とも思う年の暮れです。

宮城乗物縦断 (4) EH500・2次型トヨタ

2019-07-01 00:00:00 | 貨物列車


 桜満開・春爛漫な大河原〜船岡間にて、東北線を行き交う電車やEH500貨物を激写しまくっていたところ、ある意味で真打ち中の真打ちと呼べるような列車がやって来ました。名古屋臨海の名古屋南駅から盛岡貨物ターミナルまで、トヨタの岩手工場で必要な部品を遠路はるばる運ぶ「TOYOTA LONGPASS EXPRESS」です! 基本的に全車水色のコンテナで揃えた編成と、赤い金太郎のアクセントがたまりませんし、この日はタマ数が少ない2次型の牽引でやって来たのも素晴らしい!



 そんなトヨタ号(以下この略称で ^^;)、三河界隈から持って来た部品の最終的な目的地は金ヶ崎駅最寄りのトヨタ東日本・岩手工場であり、盛岡貨物ターミナルから金ヶ崎まではかなりの距離を逆戻りしてしまいますので、何とも勿体ないものだと思うのですが、金ヶ崎の手前の貨物扱い駅である水沢の荷役能力が十分ではないためでしょうか、結局盛岡まで運んでから金ヶ崎までトラックで運んでいるようです。盛岡貨物とトヨタ工場のどちらも東北道のインターに近接しているため、すぐに運ぶことが可能ということなのかも知れませんが……。
 もっとも、金ヶ崎のトヨタの他にも、北上界隈にはハイテク産業が年々集積し(今年後半から来年あたりには東芝の巨大な半導体工場も落成し稼働)、輸送の便とモーダルシフトを図るためにも、北上〜六原間に貨物新駅を造る構想があるとかないとか。そのあかつきには、みちのくを行き交うEH500貨物列車もさらに本数面で充実するのでしょうか?

宮城乗物縦断 (3) EH500・3次型

2019-06-28 00:43:00 | 貨物列車


 宮城県内の奥州街道を歩きながら撮り鉄・撮りバスするという、最高にナンセンスなこのシリーズ、既に大河原〜船岡の桜並木を行く電車列車をアップしましたが、ここで撮り鉄する以上外すわけには行かないのが、EH500牽引による貨物列車です。ある意味、貨物列車撮影の宿命で、来る間隔には相当なバラツキがあるだけでなく、ダイヤ乱れの影響を受けて猛烈に遅れまくることもしばしばですから(旅客ほど定時運転にこだわるわけではないためでしょう)、徒歩旅のついでに貨物列車を撮影するなどという行為は相当リスキーな話です(1日に30〜40kmしか進めない中、一ヶ所に余り長時間とどまりたくない)。それでも敢えて折角の桜満開の機会につき粘ってみたところ、何とも上手い具合に頻繁にやって来て最高に有り難かったです♪



 とりわけ、1枚目の画像の「西濃運輸号」が来たときには、青と黄帯のコンテナ、薄桃色の桜、そして背後の蔵王の組み合わせが余りにも一幅の名画過ぎて、歩道橋で待ち構えていた多くの鉄ヲタの間から感嘆のため息がもれたものです (笑)。もちろん、色とりどりのコンテナを積載した2枚目も素晴らしいです♪
 というわけで、帰宅後は思わず模型屋に走り、ここしばらく購入から遠ざかっていた電気機関車系模型の久々の増備として、KATOのEH500・3次型を購入してしまいました (^^;)。
 撮ると欲しくなる……何とも宜しくないビョーキです (笑)。

 それはさておき、ここしばらく多忙のため、更新頻度が大幅に低下して大変恐縮です。梅雨真っ盛りに桜の画像ですし……(滝汗)。しかしその後、奥州街道歩きは既に日詰界隈まで達し、盛岡が目前となっていますので、道中で撮り貯めた鉄道車両とバスについて、備忘録として引き続きレタッチとアップに努めて参ります。