このところ多忙で更新が途絶え気味で大変恐れ入ります m(_ _)m
先週金曜日から9年ぶりに韓国に出張しておりまして、昨日遅くに無事帰国しました。今や日本的な雰囲気が漂う抵抗制御車がほとんど引退し、電機子チョッパ車も風前の灯火となった中、自分の金で韓国に行きたいか?と問われれば答えはNoとなりますが、訪れたら訪れたで撮ってみる気は満々です。そこで、到着初日と最終日はフリータイムでしたので、気になる車両を駆け足で撮ってみました。そのネタの半分は、いつもお世話になっております西船junctionどっと混む様でも詳細に紹介されている、ここ数年の間にお披露目された保存車両であり、もう半分は京釜線ゴールデンルートを走る現役の車両を撮り貯めることです。折悪しく、新潟・北陸あたりを連日の雨に陥れている秋雨前線がちょうど韓国にもかかり、とくに最終日は土砂降りで参り果てましたが……。
というわけで第一部、保存車両編と参りましょう。まずは、既に廃止されて久しい京春線・花郎台 (ファランデ) 駅の跡地に整備されつつある「京春線숲길(森の道)」を訪ねた際の記録です。かつてフーゾク街・清涼里を拠点駅として、所謂ヨン様の「冬ソナ」でも広く知られた内陸の盆地・春川まで、ムグンファ号や統一号といった客車列車が往来していた京春線は、今や優等列車は龍山始発の「ITX青春」、各駅停車は上鳳始発の交流電車となっており、その出発点付近における大きく曲がりくねった区間は路線改良で廃線となってしまいましたが、その跡地を活用したのが、地下鉄6号線花郎台駅付近から旧・花郎台駅に至る区間ということになります。そしてこの、花郎台駅に置かれた車両の面々が実にカヲスで濃いぃ……。
そんな場所ですので、到着早々に時間が余っていれば、ただちに訪れない手はありません。今回は用務先(会議場&宿)が江南エリアの南の外れという、鉄活動するには結構トホホな場所にありますので (※1)、3〜8〜5〜6号線を乗り継ぐという、やたらと時間のかかる最低最悪な乗り換え三昧を経て (※2)、やっとのことで花郎台へ。駅から出ますと、をっ、早速ありました廃線跡! しかし……西船junctionどっと混む様での解説によりますと、2018年中に地下鉄花郎台駅から旧・花郎台駅まで電化し云々、ということのはずが、その準備をしているどころか、明らかに車両限界内に電灯が立てられており、潰された大通りの踏切も復活の機運なし……。アイゴー!結局ケンチャナヨな計画倒れのようです。もっとも、線路を残してウッドデッキを敷いた廃線跡は、地元住民が地下鉄駅とのあいだを往来するのによく利用されています。
そんなこんなで、大踏切の先に目指す旧・花郎台駅が見えて来ますと、まず入口には水仁・水驪線で使用されていたというヒョキ形SLと客車!! 如何にも箱庭然というか、ちんまりとした姿に思わずほっこりです。
※1……それでも、8号線・盆唐線・新盆唐線といった、韓国への短期鉄ヲタ訪問ではまず用のない路線にも乗りました。……って、ホームドアに車両が隠されたトホホな路線を自慢するほどでもありませんが。
※2……かつて1〜4号線はソウルメトロ(ソウル特別市地下鉄公社)、5〜8号線はソウル特別市都市鉄道公社と運営母体が分かれていましたが、国鉄線を含めて運賃は通しでした。2017年に5〜8号線はソウルメトロに大合併され、ソウルメトロの正式社名は「ソウル交通公社」となりました。新シンボルマークはなかなか格好良いです。9号線は9号線会社、新盆唐線は新盆唐線会社&京畿鉄道会社の独立採算による経営ですので、乗換改札があります。なお、韓国の地下鉄乗り換えは、駅全体が北朝鮮の攻撃に備えた待避所となっているためやたらとデカく、時間を要します (日本も人のことは言えませんが)。そして、運転間隔が意外と開くため、乗り継ぎに失敗するとやたらと待たされ、しかも一部の路線・時間帯を除いて基本的に各駅停車ですので (9号線の急行は神!)、ソウル市内の移動でもやたらと時間がかかります。