地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

駿遠私鉄周遊2013春 (7) 天浜線車庫見学

2013-10-31 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 大井川鉄道の濃いぃ部分を眺めた後、完全貸切16000系に1駅だけ乗って金谷に戻って来た、鉄ヲタ修行中の甥っ子と私のドタバタツアー……次の目的地は、211系にちょこっと乗って掛川へ。掛川といえば、新幹線から見える掛川城や、浜岡原発方面に向かうしずてつジャストラインのボロバスも良いですが (バスも撮ったのですがアップする時間的余裕が……^^;)、私鉄周遊というテーマからして向かった先は自ずと天浜線! 日中は余裕でスカスカだろうと思いきや、春の陽気に誘われて天浜線でプチお出かけという雰囲気の人々が意外と多く、発車直前には大部分の椅子が人で埋まる賑わいとなったのにはオドロキました。まぁローカル線が賑わうのは良いことですな……☆ 一方ボックスシートゲット!という視点からみれば、これはおちおち油断出来ないわけで、天浜線に連絡する東海道線下りよりも1本前の列車で掛川入りしておいて良かった♪
 それはさておき、駅や集落ごとに満開の桜が咲き乱れる春爛漫の田園風景を、軽快なディーゼルエンジン音とともに愛でることしばし (但し、花粉症の私としましてはツラいのも事実ですが……甥っ子の鉄教育のためには仕方がない T_T)。やって来たのは天浜線の心臓と呼ぶべき天竜二俣駅です! 個人的にはこの駅、10年ぶりの訪問であり、是非古き良き駅の雰囲気を甥っ子に見せたかったというのもありますが、とりわけ今回のお目当ては扇形庫見学! 前回訪問時は時間がなかったため、私自身も初めてでありまして、結構ワクワクです♪



 かつては自由に見学できたという遠江二俣→天竜二俣駅の扇形庫も、頻繁な入換に伴う安全上の問題やその他諸々の問題のためか、現在は駅待合室に毎日13:50までに現地集合のうえ、参加費を払って社員誘導で庫内に入ることになっています(休日等、午前の追加開催もあり。人数制限は無し)。訪問日は家族連れを中心に合計20人程度だったでしょうか、老若男女揃っていざ庫内へ! 先導役の社員氏は、既に百戦錬磨の説明会引率経験により、ツボを押さえた説明を心得ており、文化財指定された国鉄時代からの様々な設備に関して思わず「へぇ~」と理解が深まります。SL給水用の井戸は洗車用として現役であるほか、SL乗務員が煤を洗い流した超!年代物のタイル風呂もそのまま使用中止状態で保存されており、確かに昔は父親の郷里でこんな雰囲気の五右衛門風呂に入ったよなぁ~という懐古の情が盛り上がって参ります (笑)。
 そしてついにお楽しみの扇形庫実演大会! 残念ながら、出番を期待していた茶色ツートンのTH3000形(同形式の最後の1両で、トロッコ列車牽引用だったもの)は引っ込んだまま出て来ませんでしたが、現在バリバリの主力であるTH2100形が転車台でクルクル回る光景は、秩父や大井川のそれとは異なる正真正銘の年代物であるだけに、しかも軽快DCを載せている光景がまさに「長い時代を乗り越えてきました」感ビンビンであるだけに、思わず激写しまくりでした♪ そういえば、転車台から駅の方向を振り返ってみると夥しくたむろしているTH2100形は、基本的にラッピングや広告の類が施されず全車標準帯色ですので、そんな地道な雰囲気も天浜線の魅力ではないかと思います……。

GM板キットで阪和線朱色旧国を作る (上)

2013-10-30 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 嗚呼阪和線……これらの車両がちゃんと朱色になるのは何時……? (^^;



 上→クモハ73403(原型顔+プレスドア切り接ぎ)。下→サハ78素組み。



 上→クハ55338(素組み)。下→クモハ60157(素組み)。



 上→サハ57 (切り接ぎ必須)。下→クモハ61002(これも切り接ぎ)。

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 毎年秋恒例・関西私鉄鉄コレの嵐がとりあえず一段落し、ぼちぼちとN化作業を進めつつある今日この頃ですが、そんな中ふと思うのは……もしも阪和電鉄が現存していれば、果たして南海の向こうを張ってどのような車両を出しているのだろうか?ということ。近年の南海鉄コレ&マイクロ製品の出来がどれも余りにも素晴らしいだけに、戦前としては最高峰クラスの車両を揃えながら、南海そして鉄道省に組み込まれて消えて行った阪和電鉄についても、実車と模型の両方で「もしも」を妄想してしまう秋の夜長なのでございます……。嗚呼……とにかく国鉄20系電車となってからの姿でも良く、松尾鉱山を経て弘南に転じてからの姿でも良いですので、阪和電鉄の鉄コレ化Please……!
 ただ、そんなことを考えておりますと、現実の国鉄・JR阪和線にも想いは沸々と (笑)。阪和線模型は既に、381系といい青帯113系・青103系といい、さらには鉄コレ70系阪和快速といい、既にいろいろリリースされているわけですが、そこでふと、朱色旧国も手許に置きたいものだという物欲が (^^;)。そして、まさにそんな心理を突くかのように、最近マイクロから朱色阪和線旧国が発売されたわけですが、個人的にはマイクロの旧国ってモールドが浅いように思われ、余り好きではなかったりします (汗)。6連の中に73系が混ざっていないというのも今ひとつリアリティを欠くのでは?という気がしますし……。というわけで、ウダウダと非常に長い時間を経てようやく御殿場線73系が6両竣工した後の新たなGM板キットいじりとして、阪和線旧国ゴチャゴチャ朱色6連の製作に取りかかることにしました。
 まずは、完全に正確な再現ではないにせよ、ネットや書籍で得られる実車画像をもとに、GM板キットを用いて切り接ぐものは切り接ぎ、ヘタクソなりになるべくそれっぽい雰囲気を再現しようとした次第ですが、しかしまぁ、さすが一両一両が異なる旧国の世界! Hゴムやドアの形態の細かい違いゆえに、GM板キットで再現出来そうな車両が意外と少なく、車番選定には苦しみました (笑)。まぁこれもまた旧国板キットいじりのM的な悦楽ということなのかも知れません (^^;)。
 なお今回は、阪和線でありがちであった半流クモハ60・クハ55の製作、あるいは御殿場線と同様の名物であるサロ45改サハ78の製作を省略しており、些か画龍点睛を欠く(こんなショボい作品が画龍なわけないだろ……という感じですが ^^;)かの感があります (滝汗)。ただ、現在他に鬼のような切り接ぎ三昧の車両製作を始めておりまして、そちらにもエネルギーを割きたいことから (爆……いずれアップします)、なるべく少ない切り接ぎで済ませたいという横着根性も働いております、スミマセン (^^;)。
 さて……と、後は73系2両のヤスリがけを終えたらさっさと塗装です。朱色単色ですので、スカ色を作るのに比べればかなりラクかな……と (甘い! ^_^;;)。

ヤンゴン熱鉄記 (22) 環状線DF1200客レ (橙)

2013-10-29 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 今月のRP誌をつらつらと眺めておりますと、ミャンマーに転じたJRWのキハ181がいよいよヤンゴンを拠点とした週末観光列車として走り始めたとのことで、いや~これは目出度いですね♪ 土日に往復合計9~10時間ほど、現地客車を組み込むことなく時速45~50kmほどで走るということでしたら、恐らく十分に持続してくれることでしょう。嗚呼またヤンゴン行きたいなぁ……と (最近また民族・宗教問題がらみの爆弾事件が相次いでいるようで少々心配ですが)。というわけで、しばらく間が開きましたが、ヤンゴン環状線の客車列車の続きとして、DF1200赤罐バージョンをアップしてみましょう~。



 ヤンゴン環状線の牽引罐は主に、既にご紹介した専属罐・DD900型が担っておりますが、本線系客車列車や貨物列車でも活躍するDF1200型が牽引する列車もそれなりに見られます。パッと見の比率で言えば、DD900:DF1200=3:2といったところでしょうか? このDF1200型、一見同じ形式を名乗っていてもメーカー・製造時期・形態が結構多岐にわたっておりまして、Google検索で拾ったミャンマー国鉄作成と思われるDL紹介PDFを見ていましても、各号機に関する詳細な区分までは残念ながら尽くされていません (汗)。とりあえず、初期型はアルストーム製の如何にも年代物なデザインであり (改めて掲載します)、1994年に製造された1263号機と2007~2008年に製造された1200-3~1200-8号機がミャンマー国産 (主要機器は外国から供給され、国内工場で組み立て?) となっていますが、残りはもっと古い (1980年代以前製?) のアルストーム製と、割と新しめな四方工場 (中国北車・青島にあり) 製があるようです。まぁ何はともあれ、ちょっとクラシックで優雅な雰囲気の罐がのんびりと走る光景……これこそミャンマー国鉄の魅力です♪

ブログ開設9周年記念・富山地鉄14780形

2013-10-28 00:00:00 | 懐かし画像


 いつも当ブログをお楽しみ頂き誠にありがとうございます m(_ _)m
 このたび、当ブログは開設から9周年の節目に達しました。これまででしたら、節目の記念更新ごとに「こんな零細ブログが何故凄まじいアクセスに……何故三日坊主で終わらなかったのか」と記してきたものですが、面倒なのでそれはもう止めにします (笑)。ただひたすら、自己満足備忘録ブログとして、今後もなるべく正確を期しつつもひたすら興の趣くままに画像をアップしてダラダラと綴るのみでございます。今後も適宜ご笑覧頂ければ幸いでございます。但し、最近とあるところで発覚したのですが、当ブログの画像を勝手に他所に出すのは、著作権侵害にあたり固くお断りしますので宜しくお願いします。画像にクレジットを入れる対策もありますが、それは画像の雰囲気を損ねますので、出来ればやりたくないのです。そのためには是非ご覧の皆様にもモラルを守って頂きたいということです、はい (汗)。
 それはさておき、今回の記念懐かし画像は何にしようかな……ということで80年代のポジを漁ったものの、とにかく昔は貧乏中高生の悲しさでシャッターを切るのも財布との相談ゆえ、マシなカットは既に使い果たしつつあるような気がして戦慄を覚えた次第です (滝汗)。しかしそういえば、間もなく富山地鉄の17480形(東急8590)が目出度くデビューするということで、数字をひっくり返しただけの14780形の画像を選び、マクロレンズでお手軽スキャンしてみました (^^;)。



 とはいえ……誠に遺憾ながら、約10年間の個人的非鉄期に入る前・80年代の富山地鉄訪問で撮影した14780形の画像は、何と正面から撮ったものしかありません!(超滝汗) 勿論今にして思えば、富山地鉄の日車ロマンスカーシリーズ第二弾として登場した14780形は、第一弾の14790形を片運バージョンにしたうえで相棒としてクハ180形を用意し、正面を今日まで続く伝統の二枚窓としたという点で、富山地鉄の車両史上大きな足跡を残した車両であることは言うまでもありません。しかし……とにもかくにも当時富山を訪れる究極・最大の目的は、運輸省規格型の半鋼製釣掛式電車である14710・14750形を撮影することでしたので、カルダン駆動の日車ロマンスカーは割とどうでも良い存在……。しかも、コダクロームを1日に24枚だけ使って良し!という厳しい予算制約の中、「どうでも良い」車両を激写するわけにも行きません。というわけで、14780形をサイド気味に撮影したカット(当時は既に二段ユニット窓化済)は皆無……(返す返すも大馬鹿者! ^^;)。
 では、これらのカットは何故あるのかと申しますと、交換設備があった当時の本宮駅にて、14783Fがからんだ並びシーンに気合いが入ってしまったからであります (笑)。1枚目は、富山方面行き列車を待避していた立山行き14783Fの車掌が、何とも気の早いことに本宮停車中に宇奈月行き特急板に交換 (笑)、そこで時刻表を見たところ、何と!通過するのはやはり宇奈月行きアルペン特急であることから「宇奈月行きアルペン特急が2本並ぶのはフツーないよな」と思いまして、速攻でセッティングして撮影したもの……であるはずです (勿論当時の記憶はすっ飛んでいますが、状況証拠的に ^^;;)。2枚目は、立山から折り返して来た宇奈月行き14783Fが、本宮始発の14711Fと並んだシーン。こちらは14710形がからむものですので、それなりに気合いを入れて撮影した……はずです。嗚呼それにしても、昼間の上滝線列車が有峰口または本宮まで空気を運びつつ直通していた頃が懐かしい……。
 というわけで、14780形に関しては後悔ばかりですが (14790形に至っては1枚も撮ってない……-_-;)、今後の鉄コレ化ににつきましては強く期待しつつ、80形の名を継ぐ17480形の新たな活躍が間もなく始まるのを心の底から楽しみにしたいと思います♪ しかも、4扉ロングシート車が天険・立山連峰の山懐へと突っ込むという、単にヲタ狙いとしか思えない定期運用が組まれていますので、超楽しみです☆ ロングシート車自体は14710形の一部の編成もそうでしたので、約20年ぶりの復活ということになりますが、2扉と4扉では全然雰囲気が違いますし……(^^;;)。


 嗚呼、上横江!! 80年代でもほとんどの列車が通過した不遇な駅!!
 凄まじいほどの天気の悪さが不気味な寂寥感を大いに盛り上げ……。
 しかし、そんな雰囲気に憧れて敢えて訪れたのです。(アホな高校生!)
 確か乗るか降りるかしましたが、車掌からヘンな目で見られ……(笑)。
 (勿論、片道は横江との間を道路歩き……)
 それにしても、10020形の最後の1本となったこの編成、今後は如何に?


第五ジャカルタ炎鉄録 (8) デポック非冷房車大集結

2013-10-27 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 朝から晩まで酷使された非冷房車が日中3本並ぶとは……まさに惜別撮影会!



 今や懐かしいとすら言えるHolecと、改造モスラ顔Djoko Lelonoの並び!



 藍天のもと電車区に佇む姿を眺めると、非冷房エコノミも大いに存在感あり!



 昨年11月、顔改造で生まれた「New Marco」。1年にも満たず離脱……。

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 プルワカルタに廃車回送されたジャカルタの鋼製エコノミー電車を訪ねてから早くも2ヶ月半。その後、パクアン急行様のブログで伝えられております通り、早くも落書きなどが目立ち始めて荒廃へと向かっているほか、新たに別の鋼製電車が廃車回送され、少しずつ完全消滅への運命をたどりつつあるようです……(T_T)。
 ただ、8月の上旬~中旬の時点では、プルワカルタ送りとなった車両を除く大部分のエコノミー電車はデポック電車区にまとめて並べられ (一部はボゴール電車区の奥にもいたようです)、いつどうなるとも知れない運命をじっと待っていました……。但し、毎日パンタを上げて通電しているようで、その姿は鈴なりの客こそいないものの現役そのまま! 嗚呼……7月24日の予告無き最終運行日には残念ながら間に合いませんでしたが、こうして澄み切った藍天のもとエコノミー電車の大集結を目の当たりにして、パクアン急行様と2人だけの完全独占さよなら撮影会に没頭することの幸せといったら!! これらの編成は決して動きはしないものの、パン上げの雄姿を眺めているだけで、脳裏には抵抗制御車の豪快な走行音が、そしてHolecのユーロピアンでお上品なVVVF音が蘇るかのようです……(*^O^*)。このような機会を作って下さった日本人技術者のS様とパクアン急行様には、本当に感謝感謝です……m(_ _)m
 それにしても、こうして全車パン上げ通電しているということは、いつ何時冷房車の故障が多発してピンチヒッターとして登板してもOK!という準備なのだろうか?!と熱く期待したものです。しかし結局は、マンガライ工場に自走し、さらにプルワカルタにDL牽引で送られて解体されるまでの束の間の光景に過ぎないようで……。個人的には、ステンレス製車体のHolecが電気式DCとして地方路線に転出し、あるいはVVVF換装・冷房化のうえジャカルタに舞い戻り試運転を続けているのと同じように、日本製ステンレス車については冷房化・完全自動ドア復活・車内更新のうえ再び活躍することを願っているのですが……。また、鋼製車でありながら、折角の新しいヘンテコ流線型顔を取り付けた「Djoko Lelono」や「New Marco」につきましては、このまま潰すのは勿体なさ過ぎます……。今後の動向を見守りたいと存じます。