地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東急8039Fリバイバル急行走る! (白楽編)

2007-06-30 16:37:11 | 大手民鉄 (東急)


 東横線5050系の増備により、残り3編成となった東横線8000系の去就にかつてない関心が高まる中、先週東急が突如、「8000系さよなら運転第1弾」と称して、8039Fを使ったリバイバル急行を運行する旨を発表しました。そうとなれば、東横線沿線で生まれ、幼少時にヒマさえあれば飽きもせず東横線の電車を眺め続けた私としても行かないわけには行きません。そこで、2年前の今頃沿線を沸かせた「伊豆のなつ」が走った日々を思い出す蒸し暑さのなか撮影して参りました。
 最初にカメラを構えたのは、白楽駅東方の急カーブ! ここは撮影地としても知られ、今日も大変な賑わいとなりましたが、私がここへ向かったのは名撮影地だからではなく、ここのすぐ目の前に住んでいたからです。最も東横線の思い出が詰まった場所で、急行サボつきを撮らなければ……という一心でした、はい (^^;)。そして本番は……元中行きの表示に違和感を覚えながらも (まあ仕方がないか……)、何とか決まってまずは一安心 (*^O^*)。 



 いやー、しかしやはり桜木町行きで撮りたかったです。勿論、行かない「桜木町」を表示すると一般の利用客が混乱しかねないという問題は確かにあるのでしょう。それでも、駅の電光掲示やアナウンスの徹底によって混乱を回避し、リバイバルの本来の趣旨に徹する……という選択もあったはずではないかと思います (^^;)。
 でも、考えようによってはこの2日間は、最初で最後の「白幕・元中行き」を拝むことが出来る機会にもなっており、そこは東急ヲタ社員の皆様の遊びゴコロをファンとしても歓迎しなければなりますまい! (^_^)
 ともあれ最初の元中行きで、「桜木町幕は出て来ない。となれば……一番リバイバル急行らしいシーンは、各日1本しか設定されていない渋谷行きしかない!」ということがはっきりした以上、折返しの渋谷行き撮影には自ずと気合いが入ります。しかし……下り5151Fにカブられまくり!! 居合わせたギャラリー一同の「カブった……」という悲痛な声が辺りに漂います……。それでも、最後まで諦めるわけには行きません。8039Fの正確な位置がしばらく確認できない中、大急ぎで70-200mmズームを70mm側に振り、ピントを合わせ、祈るような気持ちでファインダーを覗き続けたところ、何とか辛うじて↑こんな感じとなりました。それでも……後ろが切れていることは否めません。
 この直後、思わず脳裏に「打倒5050……」という言葉が渦巻いたのですが (苦笑)、まあこれも運命。幼少時に毎日親しんだ光景に一瞬だけでも出会えたことは「天のせめてものお情け」だろうかと思いつつ、リベンジを目指して次の場所へ向かったのでした。

30万アクセス御礼・東急の名車3450形

2007-06-28 23:34:15 | 懐かし画像


 おかげさまをもちまして、当ブログはこのたび30万アクセスの大台に達しました。20万アクセスからは僅か4ヶ月少々。内容と見解が偏りまくりの濃くマニアックな話題ばかりを垂れ流しているに過ぎないのですが、そんな酔狂にお付き合い頂いている皆様に改めて心よりお礼申し上げます m(_ _)m
 そこでお送りする30万アクセス記念アップは、ここのところの東急懐旧の流れに合わせまして、「東急の名車といえばこれ」との誉れ高い3450形です! 
 3450形といえば、東京横浜電鉄と目黒蒲田電鉄が昭和6年以降新造した、まさに戦前の私鉄黄金時代の銘品と呼ぶべき車両。半鋼製釣掛式電車として完成されたスタイルと性能を備え、長らく多くの鉄道ファンが東急に魅せられるきっかけともなったとされる車両で、大部分の車両の貫通扉化や、昭和40年代のアコモ改造・窓の大型化などを経ながら、非常に丁寧に使われてきたことも大きな特徴です。まあもちろん、他の私鉄 (特に関西) の居並ぶ駿足王と比べたら、スピードを出さない東急の旧型車は地味な存在なのかも知れませんが、東京城南地区で50両が用意されて圧倒的な存在感を誇ったことが名車の誉れを高めたのでしょう。



 3450形の廃車開始は1980年代に入ってからで、どの車両も45〜57年間東急線で現役で走り続けたという点も特筆すべきでしょう。「走るんです」が跋扈し、未来永劫走るかに思われた8000系列が車齢30年+α程度で続々と廃車になってゆく東急の現状から考えても、今からつい約20年前まで3450形をはじめとしたグリーンの釣掛式電車が元気に走り回っていたことが……何だか半分信じられず、半分たまらなく懐かしいものに思えてきます。
 もっとも、3450形が余りにも良く出来た車両で、東急で長年重宝してしまったために、地方私鉄に1両も転出しなかったのは残念 (?) です。長電の地下化にあたり、東急は3450形を推薦したものの、長電は5000系を欲しがったというのは有名な逸話。まあ確かに、1970年代末になって戦前製釣掛式電車を中古として購入しても美味しくないわけで……。でも、例えば長電リンゴ色や、上田交通旧塗装をまとった3450形なんていうのも見てみたかったですね。イラスト化するしかないか (模型はやってないもので ^^;)。
 ちなみにこれらの画像は、前にアップした東急5000系画像と同じ1984年9月の撮影です。確か中学校の体育祭翌日の代休日に出かけたはず (単焦点コンパクトカメラでの撮影につき、1枚目は相当トリミングしております ^^;)。この頃は8090系の増備が続き、玉突きでついに池上線にも7200系の勢力が及び始めていました。
 そして今や、目蒲・池上線から3450形をはじめとする半鋼製釣掛式電車を追いやった7000→7700・7200→7600系すら、廃車カウントダウンに突入しつつあるとは……昭和は遠くなりにけり (-_-;)。僅かな救いは、デハ3450が保存され、デハ3498→デワ3043が恩田で現役であること、そしてこれらの画像を撮影した久が原界隈の雰囲気が今も当時とそれほど変わらないことでしょうか。

頑張れ、東急池多摩線7700系!

2007-06-27 11:41:26 | 大手民鉄 (東急)


 今週末に迫った東横線8039Fのリバイバル急行運転=8000系引退イベント第一弾を前に、当ブログも気がつけば東急ステンレスカー大特集となっておりますが、今日はそういえば昨年秋〜初冬に撮影しておきながら未だにアップしていなかった7700系を扱ってみたいと思います (^^;
 池上・多摩川線における7600・7700系と1000系の現在の勢力は、それぞれ約半々といったところでしょうか。1000系が立て続けに姿を現すと「あぁ……いつの間にか池多摩線も面白みが減ってしまったなぁ……」と思いますが、7700系が姿を現しますと「これぞ池多摩線の味わいに辛うじてマッチする車両! 古き良き昭和の山の手の街並みには、やはり昭和の車両でないとなぁ……」としみじみ (^_^)。いっぽう、一歩車内に入ればあら不思議、車内は大幅にリニューアルされてVVVFが鳴り響いているわけで、このギャップが何とも言えません (^^;)。「もったいない」精神をもとに (?) 折角丁寧に使われているのに、数年後には全廃とは……と思うと複雑な気分です。やはり、いい加減古典 (?) の部類に入る外観や天井が低い車内など、見た目が問題になるのでしょうか。



 さて、池多摩線最大の名物 (迷物?) といえば、サハを電装・先頭車化したデハ7715でしょうか。地方私鉄に転じた7000系では割と一般的に見られるこの顔も、東急に残る車両としてはこの編成のみ! 角形前照灯に運行番号表示など、何とかハイグレード (?) な方向に差別化しようとしているものの、所詮は何だかヘロいヤツ……という雰囲気 (^^;)。その哀愁がたまりません! そして、池上線は架線の位置が相当高いようで (?) シングルアーム前パンがビヨ〜ンと延びているのもヘロさに輪をかけているような気もします。ただ、撮影する際にはその分、画面に写し込むことが出来る車体の大きさが相対的に小さくならざるを得ず、かなり苦労するのも事実です(池多摩線の他の車両と比べると相当勝手が違います……はい ^^;)。
 何はともあれ、その個性的な風貌を一日も長く東急線上で眺められることを願うばかりです (^_^)。

07年GW・奥の細鉄 (14) 満開桜と7700

2007-06-26 00:06:16 | 地方民鉄 (東北)


 紫陽花の深い色が映える今日この頃、季節外れで何を今さら……と言われることを承知で、黄金週間撮り鉄のつづきです (^^;;)。
 十和田観光電鉄・七百駅でEL・旧型電車との憩いのひとときを過ごしたあとは、先頭に陣取った鉄子さんが各駅ごとに駅名板を必死に撮りまくるのに圧倒されつつも、三本木台地をのんびり走る7700系に揺られて十和田市を目指しました。すると、北里大学前からは線路脇に見事すぎる桜並木が……! 車内からも「おお……」「キレイ……」という歓声が起こります。たしかに、これだけ見事な満開桜なら、花見電車「観桜号」が運転されるのもうなずけるというものです。
 そんな光景にいてもたってもいられなくなった私は「確か十和田市では七戸行きバスの時間まで40分近く時間が開いているはず。一駅手前で降りて、折り返しの三沢行きを撮ったあと十和田市まで歩いて行けばバスに間に合うだろう」と速攻で計算し、ひがし野団地で緊急下車! まずは駅前の橋の上から↑こんな感じで後追い撮影をしたのでした。大急ぎで撮ったため、枝の先のボケが車体にかかってしまいましたが、まあ仕方ないか (^^;



 その後は線路と用水路沿いに十和田市へ向かって歩き、電車と桜を一番良い感じでからめられるスポットを探し求めたところ……いつの間にか十和田市駅のすぐ手前に来てしまいました (^^;)。でも、枝垂れ方がちょうど良い感じ! ロードサイドショップ群の派手な看板が入らないように気を配りながら、じっと発車の時を待ちます。うっかり前のめりになりすぎると、底なし沼のような深さの用水路に落ちてしまいますのでご用心 (^^;)。
 いよいよ発車時刻。前照灯が点灯され、7700系が桜と見事に重なった瞬間……これは東急ファンにとって究極の光景ではないか??と思うほどの素晴らしい絵に感動が!!!
 こりゃあ幸先が良い……南部縦貫も必ずや最高のひとときになるに違いない!と思った私は、十和田市駅構内の駅そば (マジうま!) をすすった後、最終目的地・七戸へ向かったのでした……。
 それにしても、この構図を「観桜号」HMつき編成で撮りたかったなぁ……。予め、これだけ見事な桜並木があることを調べておけば良かったというわけで、次回以降の課題となりました。

福島交通7000系・日常の2両編成

2007-06-24 16:34:49 | 地方民鉄 (東北)


 東急ステンレスカーと東武→会津→磐越西線ルートの車両を立て続けにご紹介したところで……ちょうど良いつながりとして、福島交通の7000系2連の画像をアップしてみることにしましょう。
 福島交通の2連は、7101+7202……7109+7210の計4編成が在籍しており (7107+7208は事故廃車)、7109F以外の3本は入線後に床置式クーラーを搭載する改造を受けています (表記こそされていませんが、冷房車の正式名称は01を加えて017100+017200形。ふぅ……ややこしい ^^;)。外観上の特徴としましては、たとえばJR広島支社の105系や箱根登山などと同様、側面に大型の通風口が設けられていることでしょうか。この点は東急に残る7700系や他車に譲渡された7000系とは大いに異なる点ですので、車内に一歩入ると相当な違和感があります (^^;)。でもまあ、これからの季節は蒸し暑い盆地の快適な足として、非冷房車をなるべく予備に回してフル運用に入るのでしょう。



 いっぽうこちらは非冷房のままで残る7109+7210編成。他の編成とは違って、飯坂寄りの車両に観光アピールのためのラッピングがされていませんので、個人的には一番「当たり」な編成です (^^)。もちろん、秋口まではほとんど出番はないのでしょうけど……。
 何はともあれ、かつては非常に違和感があった東急7000系の増設のっぺらマスクも、今や7000系の存在自体が「ありがたや……」と思えるものになりましたので、何とも思わなくなりました (^^;)。と申しますか、池多摩線でこの顔 (7915F) が前シングルアームパンタを振りかざしながらやって来ますと、超珍車・大当たり扱いで激写するようになってしまいましたし (笑)。
 そして、これから数年後にはコルゲートいっぱいの60・70年代スタイルの車両が東急から激減してしまうでしょうから、福島交通を含めて地方へ引っ越した車両を訪ね歩く機会がますます増えるような気がしています。先日ktkrさんから頂いたコメントへのレスの内容を改めて箇条書きにしますと、福島交通で辛うじて撮り鉄しやすいのは
 *美術館図書館前駅の北、JRオーバークロスの手前
 *桜水駅周辺 *平野駅周辺の田んぼ *花水坂駅手前の鉄橋
……という感じでしょうか。ご参考までに (^^
 他にも、伝え聞くところによると、阿武隈急行がラッシュ時対策としてJRから3両編成を購入するとかしないとか……(たしかに見たところ、朝の福島口の混雑は相当なもの)。そうなると、福島を再訪する楽しみも増えるでしょう (^_^)。