地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

激動の06年鉄事情・年忘れ個人的番付 (3)

2006-12-30 08:10:37 | ノンジャンル


【第1位】 東武5050系引退!・・・日本最後の釣掛式電車の牙城だった東武5000系列も、サービス上の問題や半直車の増備に抗えず、今月限りで有終の美を飾りました。10代の頃、熱く追い求めた半鋼製釣掛式電車のひとつだったナナハチ。その魂を受け継いだ5000系列。燻し銀の輝きよ永遠なれ!! そして今後は、西鉄宮地岳線の部分廃止と名鉄瀬戸線のステンレスカー化によって、大手私鉄の営業用車両 (特殊狭軌を除く) における釣掛式電車が全滅へ……(T_T)。



【第2位】 東海道線東京口から113系撤退!・・・もしこの出来事が年末だったら第1位かも知れません。とにかく、あれほど隆盛を極めた113・115系を最も代表するはずの湘南色長大編成が過去のものとなるとは! 諸行無常・盛者必衰を痛切に感じます。153・165系の時代はなおさら遥か遠く去りにけり。そして今後は、この手の顔を持つ国鉄近郊型・急行型電車が未だに大量に走っているエリアでも、淘汰のペースが加速されるのでしょう。撮影巡礼行を急がねば!



【第3位】 東急8000系列、激動続く!・・・東横線8000系の日中運用撤退、田園都市線8604・08・11Fのジャカルタ譲渡および8614F「伊豆のなつ」の登場、8590系東横撤退および田都復活などなど……本当に目まぐるしい一年でした。特に、夏までは一体何度東横線に通ったことか……。一方、8614F「伊豆のなつ」は運行距離が長過ぎ撮りにくいの一言。今後は8500系の廃車が東武直通車にも及ぶと思われ、8614Fも来年の今頃はこの色でボゴールorコタ行に?!

……というわけで、最後まで選定基準は超個人的でマニアックなものだったかも知れませんが (^^;)、この番付をご覧頂いただけでも、今年はあらゆる鉄事情が大きく動いた年だったことを回顧頂けたのではないかと思います。来年以降も、慣れ親しんだ高度成長時代の車両たちの引退は加速することが予想され、時間を出来ることなら止めてしまいたい気分ですが、それも致し方ないのも事実。来年は、去りゆく車両をめぐる事情以外は少しでも明るい年になって欲しいものですね (^_^)。では皆様、良い新年をお迎え下さい!

激動の06年鉄事情・年忘れ個人的番付 (2)

2006-12-29 09:15:18 | ノンジャンル


【第4位】 都営イベントにて昭和の名車並ぶ!……浅草線5200形の引退を記念する西馬込のイベントは、限定パスネの販売方法の問題や、殺到が予想されたはずの撮影会における整理券不足の問題などもあり、いろいろな意味で今後も語り草になりそうですね。しかしこのシーンは何者にも代え難いです! そして来年も京成3295Fの「開運号」復活運転や、京急1000形集中冷房車琴電移籍の可能性 (?)、北総7000系の引退など……話題は尽きないことでしょう。



【第5位】 相鉄2000系 (モニ2000) ついに引退・・・1ヶ月に1回、釣掛の轟音を響かせながら相鉄全線を駆け抜けていた2000系。相鉄の近所に住む「鉄」にとってマスコット的存在であっただけでなく、17m国電の下回りを引き継ぐ貴重な存在でもあり、昨年3月の相鉄祭りでも注目を浴びましたが、老朽化には抗えずモヤ700と世代交代! また、国鉄63系電車と同じ走り装置を持つED10も同様の運命に……。今後かしわ台の奥から姿を現す機会はあるのでしょうか?



【第6位】 神奈川臨海鉄道千鳥線・定期貨物消滅!・・・悪臭漂う工場地帯の谷間でそこはかとない風情を漂わせながら走る1日2往復の列車は、それこそ車扱貨物のオアシス的存在でした。しかし昨年、青化ソーダ輸送がISOコンテナ化! それでも輸送自体は今後も安泰かと思いきや、この夏に突如廃止……。現在でも不定期の化成品輸送や川崎市営埠頭航送車両甲種輸送は続いていますが、ヤードの賑わいは二度と戻らないことでしょう (T_T)。

激動の06年鉄事情・年忘れ個人的番付 (1)

2006-12-28 23:33:13 | ノンジャンル


 いつも当ブログをご覧の皆様、今年もこのような個人的趣味に徹し過ぎるブログをお楽しみ頂きありがとうございました m(_ _)m 2006年は往年の名車が数多く引退するなど、鉄道をめぐっても非常に大きな転換点の年として記憶されることになるでしょう。そこで、あくまで個人的な「鉄」重大ニュースを番付することによって、今年の鉄活動を締めくくりたく存じます (^^;)。

【第7位】琴電旧型車の定期運用激減!……経営危機と再建、そして100%冷房化を目指したサービス改善のため、元京急700形を大量増備し、目まぐるしく動いた最近の琴電。その締めくくりとしての旧型車定期運用消滅が来年に迫りました。そんな琴電に今年は3回も遠路はるばる訪れ、その魅力を満喫しました (^^)。



【第8位】中国・青蔵線 (青海チベット鉄道) 全通!……今から10年以上前、貧乏旅行したときに乗った部分開通当時の青蔵線の圧倒的な風景に驚きつつも、全通は技術的に無理で、民族問題からみても望ましくないと思っていました。それが何と全通し、しかも超偶然の出張でラサ駅の光景を目撃することに……。



【第9位】小田急9000形全車引退!……長年にわたって小田急通勤型車両の象徴であった9000形。昔は、まさか引退する日が来るとは思いもしませんでした。見かけによらず重厚な走行音や激しいCP音が早くも懐かしいです。唐木田でのさよならイベントも、雨天ながらも伝説的な長蛇の列となりましたね……。



【第10位】 関鉄キハ350、京浜東北線風青塗装に!……公式HPによると、映画「パッチギ2」撮影のためとか。しかも、スト権スト当時のアジ落書きまで模倣! 暗い雨の中、「まさか幼い頃に見た衝撃的な光景がこうして再現されるとは……」という思いとともに、余りにも凄味のある雰囲気に圧倒されました。

長電1000系「ゆけむり」新たな活躍!

2006-12-27 13:28:00 | 地方民鉄 (甲信)


 長野電鉄が志賀高原や小布施への観光客輸送にテコ入れするため、バリアフリー対策で不遇の廃車の運命をたどることになった小田急10000形の譲渡を受け、短編成化改造を経て1000系「ゆけむり」として先日デヴューさせたのは周知のことかと思いますが、小田急沿線住民の一人としては、少しだけ装いも新たになった10000形改め1000系が一体どのような感じで信濃竹原~上条間の絶景の中を走るのか、もういてもたってもいられない気分 (^^;)。そこで、琴電撮影会の翌25日も休みにしまして、一度是非乗ってみたかった急行「きたぐに」のサロを奮発し (爆。ちなみにハザには乗車経験あり)、一気に長野へとワープしました!
 当初は、豪雪の到来を待って、雪まみれになりながら奮闘する1000系の雄姿を撮影しようかとも思っていたのですが、スキー場が雪乞いをするほどの折からの暖冬だけに「まあそれはいずれたっぷり撮れるでしょう!」と諦め、冬枯れとの組み合わせとなりました。それでも、何のかの言って晴れ渡ったこの風景と「ゆけむり」の組み合わせは最高!! 夜間瀬川の鉄橋でご一緒した地元の方によりますと、この時期の北信地方は冬型の影響で雪か曇りの天気がほとんど……ということで、こういう光景を目に出来るのは非常にラッキーなことなのだそうです。v(^_^)v



 午後3時前に撮影を終えたあとは、夜間瀬から「そろそろ貴重・引退秒読みゾーン」に入りつつある3500系非冷房車に乗って湯田中へ。駅前温泉「楓の湯」にて、琴電を含む3日間の超ディープかつ充実した撮り鉄三昧でいつの間にかたまった疲れを癒したあとは、いよいよ最大のお楽しみ・「ゆけむり」乗車です! 
 小田急時代と全く変わらない車内、分厚いシートに身を委ね、風呂上がりのビールを傾けながら、まさに淡いピンク色からパステルブルーへと染まり行く山並みの絶景を、あのパノラミック・ウインドウ越しに眺める……これはもう、私鉄趣味冥利に尽きる究極の贅沢と言わずして何でしょうか!!  \(*^O^*)/ 
 そして、一見すればバリアフリー対策で小田急を追われる身となった10000形改め1000系ですが、長電入りしてますます際だった圧倒的な存在感、そして2000系とは比較にならない滑らかな走りとデラックスな乗り心地に触れますと……むしろ、箱根から信州へ、活躍の場をより拡大したというふうに考えられなくもありません (^^)。
 長電の名車・2000系はもちろん大好きな車両の一つで、今回のダイヤ改正でも運用がしっかりと残り、引き続きB特急でも活躍を続けるのはうれしい限りではありますが、フツーの乗客としての観点から見ますと、高い運賃に特急料金100円では「う~む、高いなぁ」という思いを禁じ得ないのも事実 (^^;)。しかし、1000系「ゆけむり」であれば十分納得! 実際、行き交う「ゆけむり」を眺めていますと、明らかに2000系特急よりも多くの客が乗っているようです。
 というわけで、新天地での活躍を始めたばかりの1000系「ゆけむり」を、これから季節を変えて訪ねてみたい……と思いつつ、そして中央林間駅でも実現しなかった東急8500系との並びに感動しつつ、新幹線で帰宅したのでした。

琴電のXmas・デカ&トラ夢の競演!

2006-12-26 08:30:04 | 事業用車両


 旧型電車の楽園として広く知られてきた琴電。しかし、一般的に注目を集めているのは戦前製の古典電車が中心で、仏生山工場の中で黙々と働く超ヘロヘロ電動貨車・デカ1につきましては、まさに知る人ぞ知る存在だったのではないかと思います (そんなことない? ^^;)。それでも、私はこの手のショボショボな車両を見るといてもたってもいられない性分なもので、既にお伝えしましたとおり、去る11月の電車祭りを遠路はるばる訪問した際には、終了後の入換シーンに「ををっ!本当に動いた!」という激しい感動を禁じ得なかったものです (^^;)。
 そんなデカ1をめぐって、今月上旬に衝撃的なニュースが! 何と、志度線335号の引退と公式DVD第2集販売を記念して急遽 (?) 企画されたイベントにて、デカ1が琴電秘蔵のボロボロ無蓋車・13000形1310号 (元国鉄トラ3131。以下トラと簡称) を牽引して走るというのです!! 撮りたくても多忙でなかなか撮る機会のなかった旧型3連が走るというだけでなく、いつ見ても仏生山の片隅で風葬状態だったトラが本当に動くのかどうか??というナゾに突如関心が沸騰し (^_^;)、今年の年末は割と時間に余裕があるのを良いことに、サンライズ瀬戸の寝台券を衝動買いしてしまったのでした……(爆)。



 というわけで、前回の訪問から僅か50日後に再び高松駅に降り立ってしまった私……7月の出張ついで訪問を含めれば、今年は何と3回も琴電を訪れてしまいました (笑)。そして、主要駅の掲示板には「イヴに奴が動く!」というマニアック過ぎるフレーズとともに「デカトラ撮影会決定!」というポスターが掲げられていました! ポスターの隅には、防風林撮影でも知られる作成者の署名もあり、会社とファンが一体となった手作りイベントに自ずと期待が高まります (^^)。
 そして当日! 長尾線での旧型3連撮影を終え、早め早めに仏生山に向かいますと……既にデカは構内の一番外れに放置されたトラと連結された状態で停車しており、線路の横では撮影会状態! そちらに向かっても良かったのですが、是非ここは走行シーンを……と思い、その時点ではたまたま未だ誰もいなかった仏生山駅上りホームの先端に陣取り、デカ&トラのご来臨を待つことにしました。
 待つこと約1時間……次第に待ち構えるファンも増え、熱い期待の視線が下り本線 (琴平線は栗林公園以南では単線ですが、仏生山構内は北端のトラ留置位置直前まで複線状になっています) に注がれます。そして、撮影会場に入る300号の入換終了後……ついに来ました、デカ&トラが!! ふだんは京急や京王の名車が行き交う標準軌の複線に、今にもバラバラになりそうな2連!! ヘロい、ヘロ過ぎる……(*^O^*)。
 そんな夢にまで見た本線走行はあっという間に終了し、デカ&トラは工場内へと入って行きました。バックには源平の合戦で知られる屋島が見え、枯れ果てた野武士的雰囲気のデカ&トラとの組み合わせが何とも絵になります (^_^)。そして、この日の世間的な雰囲気に背を向けてホームに居合わせた皆様の誰もが、歴史的な一瞬を見届けた至福に包まれつつ (爆)、撮影会場へと向かったのでした……。

 というわけで、琴電にどっぷりとはまった2日間の模様も、これから他の連載特集と並行してお伝えして行きますので、どうぞお楽しみに~(ネタがたまり過ぎて混乱中 ^^;)。また、今回も2日間、高松ご在住の「ぱれっと」さんには大変お世話になりました! ここに厚くお礼申し上げます m(^^)m