東急がこのたび愛称を一般公募して大々的に導入をアピールしている新型デヤ。最新鋭の検測機器を搭載することにより、いっそうの架線メンテナンスのレベルアップが図られるのみならず、下回りを走るんです陣営と共通化することで部品の安定的確保が可能になるなど、様々な面で秘かに東急の期待が大きいのだろうと想像されます。そして事前に明らかになった甲種輸送の計画から新形式名はデヤ7500と決まり、果たして実車の出来映えはどのようなものか……とワクワクしていたのは私だけではないでしょう (笑)。勿論、旧デヤの引退は寂しいことに違いありませんが、既に事がここに至った以上、予め公表されたイラストを眺めるにつけ顔が何やら恐ろしく「昭和的」で好感が持てる車両であるならば、やはりファンとしても大いに注目したいものです。
そこで、先週末以来東急車輌公開に旧デヤさよなら運転と、東急をめぐる趣味的事情が最高に盛り上がっている余勢を駆って、昨日の夕方は井の頭線沿い事業所での仕事を早めに片付け、明大前から一路京王線準特急に乗って八王子へ! 定刻では17時32分到着ということで、辛うじて明るさが残る中での撮影となることが期待されたのですが、たまたま中央線で異音感知のためダイヤが乱れ、EF65 1096に牽引されたY500+デヤ7500が現れたのは定刻の25分遅れとなる17時57分……。
というわけで、その間にすっかり暗くなって露出を稼げなくなってしまったのみならず、詰まっていた中央線の列車が次から次へと入線し続けたため、果たしてわざわざ八王子に足を運んだだけの成果を得られるのかどうか内心超ヒヤヒヤ……。とくに、先日の東急車輌訪問の際に京急車内からチラリと見えたデヤ7500は、Y500系に挟まれて顔が出ていない状態であることを確認しており、初めてデヤ7500の御尊顔が一般人の眼前に現れるのは、八王子にて翌日以降の輸送に備え編成を切る瞬間であることが容易に予想出来ました。そこで編成を切った後、もしデヤ7500が先に側線へと押し込まれる番であるとすれば、正面も含めて駅ホームの灯りに照らされ撮りやすい状態であるのは、DE10に牽引されて移動するほんの僅かな時間でしかなく、その間に中央線の列車が下り本線に入線するとすれば完全にアウトです。そこで……神奈臨入換要員氏の立ち位置から「あちゃ~。先にデヤが動く番か」と判断した後は、「どうか中央線、カブらないでくれよ!」と祈るような気持ちで待ち続け……そしてついに1枚目のカットを撮影成功!! (*^O^*) その直後、下りE233が実際にカブりまくり……これで昨日の運を全て使い果たしました (笑)。
それはさておき、新デヤは単なる牽引車がデヤ7500と命名され、ブルーがシンボルカラーとなっており、屋根上はWパンタを除いて割とスカスカ気味となっています。一方架線検測車はデヤ7550と命名され、黄色がシンボルカラー、屋根上はギッシリ。窓やドアは新7000系と共通のようで、車体断面も微妙に台形となっているなど、総じて命名通りに新7000系ファミリーの一端を構成する車両であることが見て取れます。それだけに、顔だけ8000・8500系テイストであるのは、ほとんど東急社員の皆様の遊びゴコロとしか思えません (^^;)。とくに、2連での使用時には向かい合わせとなると思われる側の正面には、パンタから延びる配管と小田急を彷彿させる転落防止柵が取り付けられており、まさに旧デヤの平面顔テイストを継承する、趣味的に見て相当濃いぃ顔立ちであることが見て取れます……(^O^)。
なお、「TOQ-i」ロゴステッカーの貼付は今後長津田に到着してからのようで、その部分のみ帯ラッピングが無い状態でした。これはまさに最初で最後のシーン!
こんな感じでいよいよ本日東急に入線するデヤ7500、まさか旧デヤさよなら運転並みの正式御披露目運転は行わないでしょうが (^^;)、今後の活躍には大いに期待したいものです……。そして、本日の長津田では果たしてデヤ7200・7290と連結されるか否か見どころですが、既にさよなら運転を行っている以上、やっぱ無難にY000の出番なのでしょうか? 私は仕事の都合上見物できませんので、行かれる方のご健闘をお祈り致します。