水田が広がる中根駅からもうしばらく乗りますと、名実ともに茨城交通湊線の中心駅・那珂湊に到着します。ここは常にいろいろな車両が昼寝をしていて楽しいのですが、その中でも特に、ここ20~30年の車両の入れ替えをじっと見守ってきたヌシ的車両として、小ぶりなDL・ケキ102があります。
しかし、国鉄末期の貨物輸送がヤード・ハンプを使った車扱中心の形態を廃止してコンテナによる拠点間輸送中心の形態に移行し、そのあおりで茨城交通も貨物輸送を廃止して以来はや20年少々、ケキ102はたまに工事列車を牽引するしか出番がなかったようです。ところが、その工事列車もDCに牽引させれば済み、これ以上DLを保有する意味がないと考えたためでしょうか、ついに廃車が決まったようです。こういう個性派がまた一ついなくなってしまうのは寂しい限りですが、まあ仕方ないことなのでしょう。
そして今では、解体費用節約も兼ねて (?) 売却先が決まるまで那珂湊駅の撮りやすい位置に留置されています (本当に決まるのかどうか……)。バラスト用ホキと連結されているあたり、いかにもファンサービスという感じです。わざわざ記録しに来た甲斐がありました (^^)。