地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

能勢電100周年初訪問記 (3) 茶色ツートン!

2008-09-29 13:42:53 | 都市民鉄 (近畿以西)


 新鮮な驚きに満ちた能勢電初訪問記録の最後を飾るのは、もちろん魅惑の茶色ツートン! 能勢電に入線した阪急1010・2000・2100系がこの塗装をまとっていた1980年代当時は、これらの車両が小型釣掛車を追放する役柄だったこともあって、ほとんど気にも留めなかった……というのが正直なところです (滝汗)。
 しかし、ここ数年撮り鉄の道に復活してから能勢電の過去の写真を目にするにつけ、特に茶色ツートンをまとった1000系の姿に「ううー、勿体ないことをしてしまった……」という後悔の念が頭の中を吹き荒れたのでした (爆)。とくに関東の私鉄ファンにとって、この塗装は今はなき江ノ電304Fが晩年再現していた「チョコ電」旧塗装を思い出させまくり……。1000系は張殻構造の車体ながらもウインドシル・ヘッダーつきで、しかも窓が細かく、車体の雰囲気そのものは旧型車に近く……そんなことも、80年代の能勢電を訪問しておかなかった自分を責める一因となっていました (表現が大袈裟ですが ^^;)。



 そこで、能勢電100周年を記念して綺羅星のように (?) 現れた1500系の茶色ツートン姿をネット上で眺めて、もう完全に悩殺されました (笑)。そしてついに山下駅での御対面……急カーブを曲がって進入する茶色ツートンの絶妙な存在感に、危うくシャッターを切り忘れるところでした (^^;)。
 それにしても……山下駅を挟んで景色が変わり過ぎ! (爆) 鬱蒼と茂る森をバックに電車が急カーブを切るシーンと、バックにマンションが林立する中で「フルーツ牛乳」が入換をするシーン(前回アップ)の両者が同じ駅での撮影だということは、実際に訪れた方でなければ絶対に分からないことでしょう (笑)。
 山下から妙見口へはこの編成に乗って向かったのですが、川西能勢口から直通の4連で行くよりもはるかに「末端の山岳路線」っぽさがしみじみと感じられますね……(*^^*)。とくに、妙見口駅付近の山里ムード炸裂な区間を行く姿は、マルーン一色よりもこちらの方がはるかに見映えがするような気がします。
 というわけで、時間が許す限り妙見口駅周辺で茶色ツートンを撮影したのですが、山下=妙見口間の機織り運用は平均10分間隔で姿を現すことから、撮影効率も最高!ですね……。1往復に約5時間はかかる田都=東武直通や、約4時間かかる秩父鉄道とは大違い……(苦笑)。

東急恩田通信・明暗の?8500系とデキ編

2008-09-28 00:06:18 | 大手民鉄 (東急)


 8500系の地方私鉄転出用として正面非貫通改造が行われるなど、東急恩田界隈はまさに風雲急を告げている……のですが、そう思っているのはあくまでファンだけなのかも知れません。むしろ、その日常はごくたま~に入換車が入場車を牽引し、タイフォンと釣掛サウンドを響かせている世界 (*^^*)。一昨日は久しぶりに時間を確保しまして、そんなまったりとした恩田の風景を楽しんで参りました。
 こどもの国線はいつの間にか秋の遠足オンシーズンに突入してしまい、2両編成の車内は良ゐ子の皆様の阿鼻叫喚のるつぼとなっていましたが (子供はキライ……姉の子供を除く ^^;)、恩田のホームは電車の到着直前直後を除いて、いつものように無人の世界。とりあえず、入場中ながらも未だ屋根や床回りが汚れたままの5155F・渋谷寄り4両が外に置かれており「そろそろ中に取り込まれるのだろうか……」と思っていたところ、ををっ! 本当に手旗を持った入換要員の皆様が現れ、デキ3021のパンタが上がり、5155Fを入場線に押し込んだではありませんか! (^o^) 出張以外なかなか遠出できない多忙の中で、こういうスローな入換にドンピシャで遭遇出来ると、ホントに気分が癒されます……。3灯点灯姿のカラス……精悍です (*^^*)。間もなく出る鉄コレ凸型電機を自分で黒く塗って楽しんでみたくなるほど……(^^;)。



 こんな感じで5050系がカラスに牽引されるという、車齢ン十年差の異色の光景が展開している一方、同時に非常に気になったのが、2本の8500系……8622F・8624Fの明暗です。夏真っ盛りに入場したデハ8522は、やけに検査に時間がかかったのは何故??と思いつつも、ついに出場線に姿を現してピカピカな姿となっています。昨年か一昨年あたりに東急がぶち上げた5000系大増強計画は確か、8630F以前の編成は2~3年内にことごとく廃車……としか解釈しようのない内容でしたので、5000系が相次いで新造され続けている中でもこうして検査を受けるということは、5000系新造計画がスローダウンしていることを意味するのでしょうか??
 一方……僅か2番違いのデハ8524は、果たして入場するのか、それともこのまま離脱・廃車なのか、現時点では判然としない状態で留置されたまま……。一番最近インドネシアに向かった8618F (たまたま廃車回送の恩田到着を見届けてしまった……) の場合、余り恩田に長居することなく川崎市営埠頭へ向かいましたので、8624Fがもし廃車であるとすればインドネシアには行かず、8609Fの転出改造が終わるのを待ってテクノシステムへ取り込まれるのかも知れません。
 何はともあれ、ピカピカの8500系と汚れたまま放置されている8500系の対比を目にしてしまうと、8500系の変動もまさに一寸先は闇、何が起こってもおかしくない、という感じがします……。そこで、気になるあの車両の現状については「続きを読む」からどうぞ~。


 外から見た目には約半月前と余り変わらず、まったりと改造中……。車体は持ち上げられています。裾回りの覆いは、この下に既にラインが入っているのを隠しているのか、それとも溶接 (?) 作業中のマスキングなのか……(たぶん後者?)。なお、建物の反対側の門越しに見える車両は、ドアボタン設置穴が既に開けられているようです(少なくとも私にはそう見えました ^^;)。
 

能勢電100周年初訪問記 (2) フルーツ牛乳?

2008-09-26 00:28:59 | 都市民鉄 (近畿以西)


 ちょっと間が開いてしまいましたが、関西の話題と参りましょう。このたびまた京都に出張し、ついでに少々撮り鉄もしましたので、既にたまっているネタのストックも何とかしなければ……というわけです (^^;)。それにしても最近はとかくヒマがなく、地元神奈川県と東京都以外で鉄活動する機会は、何と8月の頭に東武佐野線を訪れて以来となってしまった……。悲しすぎます (T_T)。
 【頂いたコメントへのレスが遅れております。申し訳ございません】
 それはさておき、6月に訪れた能勢電の最大のお目当ては、100周年を記念して復活した2種類の旧塗装! そのうち、ひと昔前に採用されていたクリーム+オレンジ塗装の1560Fは主に山下=日生中央間の超短距離区間運用に主に充当されているということで、山下駅にてその姿を記録してみることにしました。まずは、山下駅に向かう途中に眺めた平野車庫の中に復活旧塗装2編成がいないことを確認して、「よっしゃ! やっぱ遠くから訪れている以上、うまく走っていてくれないと困るよなぁ」という感じで意気が上がりまくり (笑)。そして山下駅に着いてみますと……妙見口行き電車が着いたホームの向かいに1560Fが停車中! (^^)



 日生中央へ向かう客を拾った1560Fは、まずは川西方面へ向けて発車し、渡り線を経て下り線上で停止、運転士氏が車内を移動したのち、再び日生中央行きホームに入線。このホームで待っていた客を拾って日生中央へと去って行きます。妙見口行きからの乗換客と、それ以外の何も考えずに日生中央行きホームにいる客の双方に配慮した、山下駅ならではの入換風景ではあります……(*^^*)。
 それはさておき、能勢電でこの塗装が採用されていた頃は個人的にずっと非鉄期で、せいぜい毎月の鉄道雑誌発売日に本屋でパラパラと雑誌をめくってさまざまな車両の動静をチェックしていた程度ですので、ドアの縦方向のラインがまるで車体を輪切りにしているかのようなこのデザインには何の興味も湧きませんでした (^^;)。それが今ではついつい熱くシャッターを押しまくり、「まるで台湾の木瓜牛乳(パパイヤミルク)のような配色でカワイイやつだな」と思うようになったから不思議です (^^;)。そこでさらにネット上にて、能勢電に関するあれこれの知識を吸収していたところ……この塗装の通称は実際に「フルーツ牛乳」と呼ばれているとかいないとか (笑)。そんな微笑ましい姿にひとしきりの癒しを感じつつ、山下からさらに先の険しい区間を目指したのでした……。

横浜線100周年・205系と巨大HM

2008-09-23 10:27:59 | 国鉄型車両


 東神奈川から八王子まで、横浜市北部の丘陵地帯や相模原の台地を貫いている横浜線は、元はといえば日本の一大輸出品だった絹糸を関東内陸部から横浜港にダイレクトで運ぶための鉄道であり、1970年代までは駅間がかなり長い単線を旧型国電がのんびりと走っておりました。私も幼い頃、確か1~2度くらい横浜線内で73系に乗ったことがありますが (根岸線内ではもっと乗ってます)、当時は電車も駅も実にシブかったですね……。さらに昔の写真を見ていますと、60年代末~70年代はじめ頃まではSL貨物列車も運行されていたというからびっくりです (^^;
 しかし70年代後半、山手線や京浜東北線から103系が次々に転入し、驚異的な混色編成のオンパレードとなった頃から、横浜線は劇的に変わって行きました。首都圏近郊の宅地開発が、それまでの東京中心の放射状路線網から、さらに外郭部を取り囲む路線網へと急速に及んだのがこの時代。4両編成も珍しくなく、20~30分くらい間隔が開くこともあった横浜線が、いつの間にか相原以南全線複線・103系7連による頻繁運転へと変わり、国鉄末期には数少ない黒字路線として、山手線に次ぐくらいの優良な営業係数をたたき出すほどになっていたのを思い出します。その後のさらなる発展は、いち早く205系で統一され、さらに6ドア車が増結されたことからも推して知るべしでしょう。



 まぁ、個人的にはやっぱり横浜線といえば73系や103系の頃が一番面白く、八王子みなみ野などという取って付けたような駅 (爆) が影も形もなかった頃、相原~片倉間のトンネルを抜けると延々と続く谷戸田の緑の風景の中、103系の窓を開けて朝の新鮮な空気を感じるのが結構好きでした (笑)。また、相模線が非電化だった頃は、夏の海水浴シーズン限定で茅ヶ崎所属のキハ30・35が「かっぱ号」と称して八王子まで乗り入れており、ふだんは103系の7連が行く架線下をキハ30・35の2連で通過するというミョーな間隔を味わったものです (いまそんな列車があれば沿線はパニックになりそうですが……やっぱキハ30・35だからならないか ^^;)。
 というわけで、205系の世界となってからの横浜線には、個人的にほとんど興味を持てないままだったのですが (201系や205系の黒マスク、表情が薄い……。走行音は好きですが ^^;)、このたび100周年にあたり、103系時代の誤乗防止大型HMに似せた記念HMが現れたとは嬉しいニュースではありませんか! 
 そこで、既に他の多くのHPやブログで伝えられているところで、話題としての新鮮味は全くないかも知れませんが、私も今月上旬、機会をみて記録してみました。出来れば、残り少ない正面幕車にHMを装着してくれよ……と思ったのですが、正面右上の「横浜線」幕表示とダブるので避けられたのかも知れません。
 ちなみに、100周年記念キャンペーンの各種掲示では、73系の近代化改造車顔も前面に押し出されてPR中……というわけで、205系の全面に茶色ラッピングを施し「懐かしのゲタ電……なんちゃって」という企画をやって欲しいものです。「似合わねー」という声が聞こえて来そうですね……(^^;)。こんな妄想を思いつくのは私だけかも、ということでスミマセン (^^;;;;;;

富士はやEF66・東京駅夕刻の機回し

2008-09-22 00:03:21 | 国鉄型車両


 リンク頂いているプレ坊さんの「ほのぼのBlog」におきまして、廃止をあと半年後に控えた富士・はやぶさを熱く追う企画が相次いでいることに協賛 (?) しまして、一味も二味も濃いぃ (?) カットを蔵出ししてみることにしましょう (^^;
 秋の夕暮れはつるべ落とし……という言葉の通り、9月も半ばを過ぎると暗くなるのが急速に早まっているなぁ……と感じます。とくに日陰ともなれば、午後4時を過ぎると動いている列車を撮影するのはISO400でもキツい……。
 それに伴って、だいたい夕方5時半頃の東京駅で行われる下り「富士はや」の機回しも、廃止を前に一足早くほぼ撮影不可となってしまいました。余程高感度特性に優れたデジカメを駆使すれば、まだ辛うじて撮影出来るのかも知れませんが、試していませんので分かりません (^^;)。



 多くの方がEF66と青い客車の組み合わせに精を上げられている中、何故敢えて客車がぶら下がっていないシーンにこだわったのかと申しますと……個人的にEF66の「昭和な近未来デザイン」を結構気に入っておりまして、そんなEF66と富士はやHM、そして背後の新幹線ホームやビル街との組み合わせを撮ってみたかったからであります (^^;)。
 世界の多くの国では、今でも動力集中式列車が一大勢力を保っており、首都を代表する巨大な駅において機関車の機回しが日常的に行われています。それがまたいっそう旅情をかき立て、首都を中心に広がるその国の鉄道網の奥深さを予感させます。しかし日本の場合は、新幹線や動力分散式列車が余りにも成功し、航空網や高速道路網も発達しているがゆえに、そんな便利や効率と引き替えに、ついに首都のビル群の谷間で機回しを行う古き良き光景を永遠に失うことに……。
 というわけで、「富士はや」の廃止=東京駅からの定期動力集中式列車の撤退は、ひそかに日本の鉄道史上完全に時代を画する事件だと思い、まだ日が長い梅雨明け頃にこのシーンを記録しておいたのですが、このアングルで撮っていたのは私一人だけ (笑)。それだけに、光量ギリギリな中で何とかうまく決まってガッツポーズでした (^O^)v。なお、午前中の到着時にも一応撮影できますが、HMは反対側となりますので悪しからず (^^;)。