地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

年忘れ企画・2010年個人的鉄事情番付

2010-12-30 00:00:00 | ノンジャンル


【第1位】京急1000形引退。最近京急に乗っても彼らが来ないのは寂しい……。



【第2位】会津鉄道キハ8500引退。佳人薄命! 甥っ子との長旅でお名残乗車。



【第3位】銚子電鉄半鋼製釣掛車引退。よくぞ今まで生きていたものです……。



【第4位】115系豊田区M40編成ほぼ失業。今後どうなるのでしょうか……。


【第5位】秩父鉄道7500系デビュー&増備。本家8090系よりもカッコ良い♪



【第6位】松本電鉄90周年記念で5000系展示会。美しきカエルの姿に感激!



【第7位】ジャカルタの8039F新帯色に。前色が超傑作だけに残念。でもシブい♪



【第8位】神奈臨千鳥線にフィリピン向け14系客車現る。無事長久を祈ります。



【第9位】岳南電気機関車祭り開催。冬晴れの下、ELの競宴に酔いしれました (^^



【第10位】JR西日本、一般用国鉄型車両の単色化に着手。良いような悪いような。

--------------------------------------------------
 諸事波瀾万丈であった2010年、鉄道趣味的にも様々な出来事がありました。しかし、私は昨年以上に多忙に輪をかけた状態であったため、主な守備範囲である私鉄・国鉄型車両・貨物撮影においていろいろ撮りそびれたものが多く、何とも遺憾の残る消化不良気味な一年となったのは否めません。そこで、ここ数年続けて来た年忘れ番付企画も面倒なので止めようかとも思ったのですが、何のかの言って今年一年どのような車両を撮ったのだったっけ……ということでいろいろ漁り返してみたところ、結局このような個人的番付が出来上がってしまいました (^^;)。
 これらの中でも圧倒的に大きな出来事はといえば……やはり京急1000形の引退を選ばずにはいられません。引退当初は「それでもしばらく待てば来る」という気がしていたのですが、最近は銀千が頻繁にやって来るのを眺めながら、現実をひしひしと感じさせられています。京急といえば、今年はエアポート急行の登場も実用と趣味の両面で大きなニュースと言えましょう。
 勿論、この他にもランキング入りしたか否かを問わず、個人的に印象に残るシーンは多々ありますが、やはり東急と国鉄型の比重が高いですね (^^;)。銚子の釣掛が引退した今後は、どれだけ鉄道線の釣掛式電車を取材できるのやら……。いっぽう、決して旧型ではない名鉄→会津キハ8500の引退が私の中で突出していますが、これは私自身の野岩~会津ルートへの思い入れを示すとともに、引退約2ヶ月前のお名残乗車が小学生となった甥っ子との初めての長旅 (?) として記念すべきものになったということもあります。
 ともあれ、来年は仕事との兼ね合い上果たしてどれだけ鉄活動できるか分かりませんが、引き続き「のんびり・まったり・ひっそりと」をモットーにお気に入りの車両を撮影し、かつ目的地までの乗り鉄を楽しみたいものだと思っています。今年は所謂「撮り鉄暴走」問題がマスメディアを騒がせ、現実に様々な弊害が生じていますが、一人一人のファンの自覚によって気持ち良く趣味活動できる環境を保って行きたいものですね。鉄道趣味自体は所詮ヲタである以上、世間一般の「真の理解」なんて得られるはずはないわけですが、思想と表現の自由がある限り活動そのものは出来ることは言うまでもなく、自由があるならば同時に他者に迷惑をかけない社会的責任もあるはずでしょう。
 最後は苦々しい話になってしまい恐縮でしたが、本年も徹底的に主観だらけの極私的備忘録に尽きるブログをお楽しみ頂き誠にありがとうございました。良い新年をお迎え下さい。庵主謹白 m(_ _)m

近江鉄道ミュージアム2010 (2) 古典ELの宴

2010-12-29 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 湖国のELといえば……近江鉄道の保存機を忘れるわけには行きますまい。去る9月に訪れた近江鉄道ミュージアムの模様を、年末の駆け込みながらアップしてみましょう (^^;)。この頃はまだまだ酷暑が続いていましたので、寒さが苦手な方は「懐かしい・・・」と思われるかも知れませんが、私は暑さに弱い人間ですので全く恋々としておりません (笑)。
 それはさておき、ED14・ED31・ロコ1101といった古典機のラインナップは見る者を唸らせ、しかもED14・ED31はそれぞれ複数が現存するという点でも特筆に値しますが、今回の訪問時にはED143とロコ1101が撮りやすい位置に置かれ、残りのED14は跨線橋下の撮りにくい位置に、そしてED31はミュージアム外側 (彦根駅寄り) の側線に置かれている状態でした。とくに、茶罐となっているED144につきましては、前回訪問時と同じく跨線橋付近に置かれ、ドピーカンな日に撮っても何とも決まらない有様……。
 


 というわけで、今回のEL撮影はもっぱらド順光で撮影可能なED143・ロコ1101の撮影に注力したのですが、敢えて贅沢を申しますと……来る度に撮りやすい位置に単機が並んでいるだけですとどうしても飽きが来るような (^^;;)。せっかく広々とした (?) スペースがありますので、出来ればED14の重連・ED31の重連または3重連を、中に線路一本分の空間をおくかたちで展示して頂けると結構興奮できそうな気もします。または、ロコ1101+ED31+ED14の凸凹3重連とか (^^;;)。さらに、状態の良い車両がもし自走可能であれば、上毛・大胡の元東急デキ3021と同じく展示走行して頂けると涙モノの感激なのですが……。いろいろ遊び心満載な展示が可能なポテンシャルがあるだけに、現在のただ単に置いてあるという状況は何とも勿体ないという気がします。加えて気になるのは、ミュージアムのオープン以来3年数ヶ月を経て確実に進んでいる塗装の劣化……。少しでも多くのファンが近江を訪れることで入館料収入が増え、それがELの現状維持に役立つことを願ってやみません。


ED141の運転台が午後限定で開放されていました。思いのほか狭い!! 
コントローラ廻りはまさに「産業遺産的機械」ですね……。



実は彦根最大の名所ともいえそうな(?)跨線橋からの眺め。
かつての廃車魔境はすっかり整備されましたが、濃厚さは相変わらず♪

湖西線冬の陣2010 (2) トワイライト罐日本海

2010-12-28 00:00:00 | 国鉄型車両


 先日のクリスマス寒波で大きな被害を受けたのは会津盆地でしたが、強烈な寒波が来さえすれば他の地域でもどうなるか分からず、大雪や突風を事前に見越して長距離夜行列車が運休となる場合が増えているような気がします。うーむ、昔はこれほどあっさりと事前運休になったのでしょうか? 羽越線の最上川鉄橋における脱線転覆事故(最近JRE公式HPのトップからようやくお詫び文が消えました……乗って撮り鉄するファンとして他人事ではなく、ご冥福をお祈りします) 以来、JREがひときわ運休の基準を厳しくしたのか、それとも長距離列車の需要が凋落して久しく、止めても余り大きな影響は生じなくなったのか……。かつて鉄道こそ国家の基幹交通であった時代には、多少無理をしてでもヒトとモノの流れを維持しようとしたのだろうと思われ、長距離列車の扱いそのものの変遷が日本における鉄道の没落(しかも政権がアレではなぁ……)を象徴しているようで悲しさが募ります。



 そんな中、めっきり減った夜行列車陣営の貴重な一陣地を守っているのが「日本海」。K国人が見たら思わず怒り出すかも知れませんが (日本を旅行するK国人もこの列車に乗るのは避けるのだろうなぁ……と。笑)、そんなことは知ったことかと言わんばかりに日夜大阪と青森を黙々と結ぶこの列車は、首都圏住民にとっては利用しづらいだけに秘かな憧れの対象であります。しかも、全車開放寝台という割り切った編成構成は、急行「銀河」なき今となっては逆に特筆に値するでしょう……。プルマン式A寝台、出来れば一度乗ってみたいのですが、電源車と喫煙車に挟まれた位置に連結されており、しかも喫煙室が設置されているというのが難点でしょうか (-_-; →北斗星やあけぼのも含め、寝台列車全車禁煙化希望……。ヘビースモーカーが同じ車両に乗っていると、たとえ個室寝台に乗っていても空調を伝って朦々と煙が流れ込み、一晩中眠れないという最悪の経験が……泣)。
 それはさておき、「日本海」は撮っていても嬉しいことは言うまでもなく、先日湖西線で113系を待ち構えていた際にも堂々としたその走りを連写しまくって大満足 (*^^*)。撮った時点では「ををっ!トワイライト罐が牽引していてカッコ良いじゃん!」と叫んでしまったのですが、原色ローズレッド機の牽引にこだわるEF81党の視点からみると必ずしもそうでもないようで……いろいろと好みの問題というのは難しいですね (^^;)。

会津鉄道2010新雪 (3) AT600・650大活躍

2010-12-27 08:44:00 | 地方民鉄 (東北)


 昨日は新宿駅界隈のとある焼肉屋にて、いつも大変お世話になっております「あまのじゃく」様ご主催の「鉄」な忘年会が開催されまして、あんな土産話やこんな超重要情報に思わず気分もハイテンション! 食べ飲み放題を良いことに、年甲斐もなくビールをジョッキ4~5杯 (どっちだっけ? ^^;)、焼肉をたらふく腹に入れてしまいました (爆)。あまのじゃく様をはじめご参加の皆様、最高に楽しいひとときをどうもありがとうございました! m(^^)m 嗚呼インド行きたい……(謎)。
 
 それはさておき、私が会津鉄道沿線を訪れた24日に降り始めた雪は、一昨日になると観測史上かつてない怒濤の降雪を会津盆地にもたらしたようで、PCを使って作業をしながら時折アクセスした会津若松のアメダスデータに「只見や檜枝岐ならばさておき、若松でこれって一体……」と思わずのけぞらんばかりでしたが、果たせるかな、既に様々な報道でも伝えられています通り、会津若松に通じる鉄道も道路も大変なことに……。もし24に日帰りとせず若松に抜け、翌25日は若松周辺でキハ40系列を撮り鉄……なんて予定を立てていたとしたら (一応検討していましたが、まだ年賀状を作る作業に入っていなかったため中止)、私自身も難民となっていたことでしょう……。若松で583系が列車ホテルとして開放されたそうですが、多分そこで不安な一夜を過ごすことになっていたに違いなく……(冷汗)。



 そんな中、会津鉄道沿線はもともと只見線沿線と比べて雪が降らず、今回も余り積雪が増えなかったことから、JRと比べて長時間貴重な足として持ちこたえたようで、まさに鉄道がいざというときの生命線になるという好例のひとつと言えるでしょう。もともと会津藩は江戸との往来に会津東・中・西街道という3ルートを確保し、うち中・西街道は若松から会津鉄道沿いに南下し、会津落合あらため養鱒公園駅前で枝分かれしてそれぞれ黒磯・鬼怒川方面へと通じていたわけですが (以前山屋をやっていたとき、那須岳から養鱒公園駅まで会津中街道を20数km歩いたことがあります。長かった……@_@)、それだけ会津鉄道沿いのルートは会津の地にとって伝統的存在であり、今回も期せずしてその真価が発揮されたことになります。そして間もなく迎える帰省ラッシュに際し、またも年末寒波の猛襲が予想されていますので、もしかすると膨大な帰省客が野岩~会津ルートに殺到し、押すな押すなの大盛況となるのでしょうか? この時期はただでさえ、普段閑散とした野岩~会津ルートのどの列車もボックスシートが埋まる書き入れ時となりますので……(汗)。
 というわけで、会津鉄道の一般車にとっても忙しい季節の到来ですが、とりわけ会津尾瀬エクスプレス用車両としてちょうど5年前にデビューしたAT600・650は八面六臂の大活躍となることでしょう。転クロと東武・野岩乗り入れ装備を持つこの車両は、本命の会津尾瀬エクスプレスやその送り込み運用はもとより、普通列車用AT500・550の代走として単行で走ることもあれば、AMEXの増結車としても使われることもあり……そつなくまとまった塗装と相俟って、これからの会津鉄道を代表する車両と言えそうです。特に若松方の幌付きマスクはイケてますので、この先さらに四季折々の風景を行く光景を撮ってみたいものです。

会津鉄道2010新雪 (2) 下郷のキハ8500

2010-12-26 00:00:00 | 地方民鉄 (東北)


 今回雪見を兼ねて会津鉄道を訪れた最大の目的は、新AMEXを撮って楽しむのもさることながら、引退後も会津田島の車庫と会津下郷の側線にて留置されたままの状態が続いているキハ8500の姿を眺めて記録することでした。キハ8500が撮りやすい状態で放置されていることが個人的にかなり早い段階から分かっており、いつ何時解体されてもおかしくないことから、なるべく早めに訪問しておきたかったのですが、何のかの言って多忙の中で先送りとなってしまいました。
 しかし……気がついてみれば会津鉄道公式HPにて、キハ8500譲渡に関する応札者募集が掲載されているではありませんか! しかも、落札した車両の引取期限は来年3月20日ということで、会津鉄道がいつまでもキハ8500を現状のまま放置するつもりではないことが発覚……(落札者がなければ雪解けを待って解体?)。加えて、もし長期気象予報の通りにこの冬が寒くなり、とくにこの年末寒波で南会津の積雪が増えるとすれば、下郷にて下回りを含め満足な状態で撮影出来る機会は得難くなってしまうはず。積雪が20~30cmとなれば立ち位置を自由に選べなくなり、40~50cmを超えればキハ8500の下回りが隠れるだけでなく、駅前(公民館)駐車場で撮るにも腰から下が雪まみれ……。したがって、バックの森ともども雪化粧したキハ8500を思い通りに撮るには、一昨日は千載一遇のチャンスだったのです。



 というわけで、浅草から約3時間50分の長旅の最後に大川(阿賀野川)鉄橋からの絶景を眺め、下郷に到着しますと……ををっ、確かにキハ8502+8503が保線車両に挟まれるかたちで静かに眠っていました……。贅沢を言えば、前後の保線車両との間隔があと1~2mあれば有り難かったのですが、いやいや、こうして撮りやすい位置に留置されているだけでも御の字と言わなければならないでしょう。というわけで、会津田島行が到着するまでの持ち時間が20分少々と限られていたため、無我夢中でバシャバシャ撮りまくった次第ですが、キハ8500もバックの森も狙い通りに美しく雪化粧し……薄命な佳人の最後のひとときを訪ねて来た私にとってこれ以上の絶妙な演出があるだろうか?!と思わず唸らざるを得なかったのでした……。
 そんなキハ8500、公式HPによれば昨日は下見会が開催されたようですが、果たして応札予定の参加者はいたのでしょうか……? そもそも折からの激しい雪もあって、下見会自体が中止だったりして……。特急用DCの譲渡と言えば、JRHのキハ183がビルマ(ミャンマー)に輸出されたことは記憶に新しいですが、公式HPにある今回の売却条件では国外への転売は禁止とありますし、他に大柄な高級ディーゼルカーを欲しがる地方私鉄があるようにも思えず (いすみ鉄道がキハ52を購入したのは単行運転が可能だからでしょう)、輸送費がかかりそうな南東北の山間から静態保存目的で2両1セットを買って運ぼうという個人も希有なのではないでしょうか。まぁ資産も何もない一個人としては、最終的な成り行きを黙って眺めるしかないことは言うまでもありませんが、何とか活路が開かれることを祈るばかりです。
 ちなみに、田島の検修庫手前に留置されているキハ8501+8504は、手前にお座トロ風覧坊編成が居座っていたため撮影不可能でありました……(泣)。新年のお座トロ新雪号運転日を狙って何とか再訪したいものです (汗)。