本日は、日韓基本条約やこれまでの韓国政府が繰り返し確認してきた事柄が、ローソク革命政府のご意向を忖度した大法院によって否定されるという歴史的な一日になりそうです。またこれに先立ち、日本など諸外国には日章旗以外の旗を掲げるなと言っておきながら、自国は手を変え品を変えいろいろ「イルボンへの嫌がらせ」な旗を持ち出し、しかも後で冷静になって考えて見れば、どれも大統領が乗る船が掲げるべきではなかったことが発覚するという、とんだお笑い草な事件もありました。このような、子供じみた芝居にもならない政治ごっこで泣いているのは、韓国のプロフェッショナルな法曹・官僚・軍人に他ならないわけで、良かれと思ってやった日本との交渉がローソク革命政権によって事実上反革命呼ばわりされるのに嫌気が差して、ついには駐東京大使館員に立候補する外交官も誰もいなくなったということではありませんか。常に何事もイルボンが悪い、ウリナラが正義だ、イルボンは真摯にウリナラと向き合えと言っている側が、自分からイルボンとの関係を切りまくっているわけで、北の青年大将ニムの高笑いはますます止まらないことでしょう。
しかしまぁ、今や韓国は押しも押されぬ独立国なのですから、その独立を尊重するイルボンサラムとしては、そのような動きもまた韓国人民の選択の結果であると生暖かく受け止め、一切干渉も制止もすることなく、淡々と眺めてこちらの対応を考えれば良いと思うものです。とりわけ、制裁にほとほと苦しむ北の青年大将ニムを喜ばせて差し上げるため、崇高な民族の大義に則って、北の非核化に関する国際的なコンセンサスも知ったことかと言わんばかりの南北鉄道連結事業を力強く推進して頂き、KTXの最新バージョン「山川 (やまめ)」が平壌に達するという美しい未来を実現して欲しいものです。果たしてそのときに、テーハンミングッが今の通りに存在しているかは分かりませんが、否、北の主導で統一されることもまた、主体思想塔のミニチュアのようなローソクが象徴するところでしょう。とにかく、既存の国際関係や国際法などは脇に置き、何よりもチョソン民族の正気を断固として貫くことこそ肝要ではないかと、全く異なる国家であるイルボンの一鉄ヲタとして思う次第です。そのとき、統一チョソンが経済的にどのような環境下にあり、国際的にどのような扱いを受けるかも分かりませんが、個々人の小さな幸せよりも民族の大きな幸せの方が尊いというのが主体思想というものですから、その枠に人々を填め込んで行くことが、ローソク革命政権の崇高な責務ということなのでしょう。
KTXの問題点を克服し、それなりに高い完成度を誇っていると思われるKTX山川を、土砂降りの中で初めて撮影した8月末の時点で、既に「今の韓国のこの繁栄を実現させた条件を脇に置いて、ローソク革命政府は何をやりたいのだろうか」とぼんやり思っていたものですが、いやはや本当に、明末、清末、日本敗戦から朝鮮戦争、といった節目に次ぐ新たな荒波を痛感する今日この頃です。まぁ、どの節目も朝鮮半島にとってはロクなものではない、というのがミソです。巨大な歴史の節目が朝鮮半島内部の力によるものであり、しかもそれが成功に結びつくということであれば、ここ数百年来全くなかったという点でそれこそ革命的なことですが、今起こっていることはどう見ても明末や清末の朝鮮に近いような胸騒ぎもするのです。
なお、KTX山川といえば、他にも京江線や水西高速線でもデビューしていますが、どちらも時間が極めて限られておりましたので撮っておりません。泊まった宿が3号線・新盆唐線沿線にあり、水西もすぐ行ける距離でしたので、江南の金持ちを念頭に置いて建設された水西高速線で天安牙山まで試しに往復するというのも一興だったかも知れませんが、平沢付近で既存KTX線に合流するまでほとんど全てトンネルというのは面白くないという問題があります。