日々様々なモデルが現れてヲタの心と財布を大いに惑わせるN模型の世界では、最近台湾型も台頭し、さらには中国型もぼちぼち現れているところですが、この流れにおいては良くも悪しくも、中国での鉄道模型生産が過去10数年来伸長したことが大きく作用していることは詳論するまでもないことでしょう。そして、鉄コレやマイクロのように、日本型が中国で生産されるのと同様、台湾型も中国で生産されるという動きがあり、その象徴的な製品として、このたび中国の新興メーカーCMR LINEから、台湾の名気動車・DR2700の完成品が発売され、「ぼちぼち」流通するようになりました。
ただ、この製品を取り巻く動きは複雑怪奇の極み……。CMR LINEからDR2700が発売されるという話は、確か2年前くらいから一部のマニアックな界隈で熱く語られるようになり、私もいつもお世話になっておりますKucing様のルートで購入するべく、早い段階で予約しておりました。ところがKucing様から伺ったところによりますと、とくにプロデュースを担当した台湾側の対応に問題が多いためか、試作段階でのモールドに文句を言っても全然解決しなかったり (その象徴が、やけに高い位置にある前面窓)、作ってみても悉く不良品の嵐で、結局ごく僅かしか流通せず、とりわけKucing様が確保のうえで日本に輸入された分は遅れに遅れたとのこと……。
というわけで、Kucing様からようやく入荷のご連絡を頂き、ブツを受け取りに伺った際にも「いろいろと問題だらけですがどうします?」と念を押されまくりました (滝汗)。しかし、上記前面窓の問題を除けば、ギンギラギンの東急車輌製ボディの造形が総じてとても美しく、黄色フェイスも良いアクセントになっており、「最悪の場合何とか策を講じ、鉄コレ下回りに改造すれば良いか」と思いまして(最初から装備されている室内灯は点かなくなってしまいますが)、先頭車4両と中間車1両を購入!! 同時に中国国鉄YW22も引き取りまして、Kucing様からいろいろと濃厚すぎるお話を伺うという楽しいひとときを過ごしたのでした。
帰宅後、余りにも光沢を放つボディに魅了されて、取りあえず走らせてみたところ、モーターの動きそのものは今のところ快調で(4両全車にモーターがあり、それこそ全車単行として雁行させることも可 ^^;)、前照灯と室内灯を煌々とさせながら疾走する姿は本当に惚れ惚れとさせられます……(*^^*)。
しっかーし!最大の問題は、Kucing様から「必ず崩壊する」と繰り返し念を押されたカプラー……。特許抵触を避けつつTNカプラーのようなギミックにしたいのでしょうが、とにかく連結するのも切り離すのも非常に固く、神経を使います……。しかも、なかなか切り離せないため少々力を入れますと、カプラーが丸ごと根本から引っこ抜けてしまいました……。なるほど、確かに崩壊……(-_-;;メ)。取りあえず、再び奥に差し込むと元通りとなりましたが、いやはや、これは実にオソロシイ……。Kucing様によりますと、最終解決策はTNカプラーに交換することであるものの、相当面倒な作業とのことですので、当面はこのままとして、なるべくそぉ~っと扱うことにしました……。
もう一つの大問題は、台車廻りのチャイニーズ・クヲリティ……。何とあろうことか、台車の底部がギア廻りから染み出した中華油でビショビショ……(-_-メ)。うっかり触るとベッチョリしてしまいます。たまにOAクリーナー等で拭いてやらなければいけませんし、間違っても他の車両と同じケースには収納できません……。日本等の外国企業のお目付役がいない純然たる自国産では、やはり中国の工業力はこの程度だということを明確に示しているわけで、「こんなんでよくもまぁ中共は《産業昇級[レベルアップ]→世界工業製品市場における覇権確立→日米欧を完全に従属させる中国夢達成!》とか言えたもんだ」と思わざるを得ません。
まぁ、飾っておく分には、とても美しいです……。まずは、様々な困難を乗り越えて相当レアなブツを輸入のうえお頒け下さったKucing様には心よりお礼申し上げます!
そして……そのうち鉄支路のDR3100もゲットしたいぞ……と思います。嗚呼、物欲の泥沼! (^^;
ガラベンが並ぶのみでスッキリした屋根……これもこれで小窓ズラリのギンギラボディに似合いますね……♪ そして妻面の雰囲気 (先頭車の客用デッキ側も同様) も超絶にグッド!
点灯状態で走る姿がメッチャ格好良い……(*^^*)。
畳の上の即席レイアウトで失礼 (^^;