地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ヤンゴン熱鉄記 (21) 環状線DD900客レ (下)

2013-09-30 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 本日から青い帯の航空会社が成田とヤンゴンの間に毎日B767の直行便を飛ばし(従来はインド線で余った定員少な過ぎなビジネスジェットが週2~3往復程度。エコノミーはビジネスの椅子をそのまま使い、サービスのみエコノミーということであったものの、椅子がビジネスなだけにかなりの御値段の運賃でした)、飛躍的にミャンマーを訪問しやすくなるとのこと! まぁ個人的には鶴丸航空派ですので(別に青い帯航空もキライではありませんが、自分の金で乗ると余り良くないことが起こるというジンクスが…….)、今後よりミャンマー線の需要が増え、鶴丸航空も飛ぶようになれば……と期待しているところです。
 というわけで、3月のミャンマーネタの続きです。ヤンゴンの環状線運用は、前にも記しました通り日本製DCは入らず (日本製DCは支線直通列車及びマンダレー本線区間運転用)、あくまで罐+客車が中心ですが、その客車列車を牽引する主力であるアルストーム製・DD900型は、向きによって全く異なる表情を見せます。



 前回アップしたDD900型の表情は、何の変哲もないアメロコ風。しかし正面の平面顔は、こんな感じでなかなか御フランスらしく洒落た大窓+中央扉となっています。いや~、これほどエンドの違いによって表情が異なるDLというのは、世界広しといえども余りないような気がします (^^;)。
 そして……DD900型独特のお洒落な塗装は、この平面顔と組み合わせるととりわけ引き立ちます♪ かつてのミャンマー国鉄の画像をネット上で眺めていますと、昔は環状線用客車もこの罐と同じ塗装であり、実に見事な編成美を醸し出していましたが、今や客車はマルーン+オレンジツートンを経て、中国緑皮車マニアしか喜ばなさそうな緑+水色に (^^;)。しかしDD900はそのような流れに迎合 (?) することなく、今のところ律儀にこのマスキングが面倒臭そうなお洒落塗装を堅持しているようです。それはあたかも、経済発展と民主化という大きなうねりに突入したミャンマー社会の中で、昔ながらに変わらないし今後も変わって欲しくない、ある種のミャンマーらしい気品を代表しているかのようです。

北陸鉄道の夜行高速バス (藤沢~金沢線)

2013-09-29 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 去る9月20日は日本バス協会の「バスの日」。そこで、全国各地のバス事業者は9月中旬から下旬にかけて様々なイベントを催し、さらに10月に入ると鉄道の日関連のイベントが目白押しというわけで、バスヲタと鉄ヲタを兼ねている皆様にとっては目の回るような日々かと存じます (汗)。私個人としましても、最近は多少のバス趣味も生じ、バスコレも気に入った会社・車種に限って収集するようになりましたので (まぁ鉄コレと比べれば絞りに絞っておりますが ^^;)、鉄コレと並んでバスコレの動向もこの時期気になるところです。
 そんな中、先々週の土曜日には江ノ電バスの湘南車庫にて江ノ電バスまつりが盛大に開催され、記念として江ノ電事業者限定バスコレが発売となりましたので、予告画面で7Eとエアロスターにイチコロとなった私も思わず朝10時の購入の列に並んだ次第です。もっとも、10時半には完全に列が解消しましたので、藤沢駅前で先に昼メシにしてから訪ねるということでも良かったかな……と (^^;)。



 江ノ電バスコレを無事ゲットした後は、江ノ電バス及び高速バス分野で協力関係にある各社のバスが展示されているシーンを撮影するというお決まりのメニューを消化したのですが……雨天でもOKなように屋根の下の狭いスペースにバスが並べられ、しかも人が多すぎますので、暗いし良いタイミングは滅多にないしで全然ロクなカットは撮れません……(T_T)。
 というわけで、当日展示されていたバス群のうち、藤沢と金沢を結ぶ北陸鉄道のエアロクイーンにつきまして、去る7月に北陸に遠征した際に乗車しまして、福井駅前で下車した際に撮影しておりましたので (全く同じ車番)、そのときのカットをアップしてみましょう (笑)。まぁ有り体に申しまして、夜行高速バス用のデラックス仕様エアロクイーンということで、余りにもありふれていて面白くも何ともないと言ってしまえばそれまでですが、この路線は藤沢を振り出しにして東名高速に入るまでのルートが実に濃いぃ! 常識的に考えて、藤沢から東名高速に入るには、厚木or秦野中井インターまで一般道&バイパス……というのが無難かと思われますが、このバスは藤沢を振り出しに鎌倉と横浜で客を拾うため、まずは江ノ電バスの一般路線と同じく深沢界隈を経由して鎌倉へ向かい、その後は鎌倉~逗子の海岸線を眺め、逗葉新道から横浜横須賀道路に入り、さらに釜利谷ジャンクションから首都高湾岸線に入り、そのうえで横浜駅と保土ヶ谷バイパスを経てようやく東名に入るという、何とも面倒臭い遠回りをします (笑)。まぁ藤沢から横浜まで直線で走り、信号にひっかかりまくるよりも、空いている自動車道→高速を遠回りする方が実は速く定時である、ということなのでしょう。というわけで個人的には、そんな大回りぶりに驚きつつ、ビールでほろ酔い心地ながらに夜の根岸石油コンビナートや本牧界隈を上から眺めるという贅沢を味わったのでした♪ というわけで、普段路線バスが走らない上記ルートを路線バスで走破したい方にはオススメです (笑)。


 誰も手前にいない一瞬に合わせてシャッターを切るのは一苦労 (滝汗)。

鉄道コレクション第18弾をN化する

2013-09-28 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


【阿武急8100系】今回の一番人気はこれ? 塗装乱れもありますが良い感じ♪
友情出演はマイクロ717系。これを機に交流電車鉄コレもシリーズ化希望 (笑)。



【長電OS・伊豆急100系】東急8000系列の引越先つながりで……(^^;)。
伊豆急は満足ですが、長電OSは塗装に難があるような……(T_T)。



【京福福井3000・同時発売の熊本電鉄200】南海つながりの並び (^^;;)。
前者の仕上がりが良いのみならず、後者の小粒で締まった雰囲気もGood!



【上信200】シクレは一段窓のデハ203 (左)。私は3箱買って2両シクレ (爆)。
これも良い感じの逸品♪ 上信、1000・6000をはじめもっと出して~!!

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 かねてから地方民鉄ファン待望の鉄コレ18弾、秋の鉄コレ事業者限定品まつりシーズンにぶつけて発売開始!というわけで、ただでさえ薄い財布はいよいよすっからかん……という惨状ですが (^^;)、とにかくいてもたってもいられず、予約していた3箱を昨日早々に引き取り、各社6連を目指して (爆) 眠い目をこすりつつ猛スピードで開封→要らない箱&プラケース廃棄→N化といった作業を推進し、とりあえず各社2~4両ほど作業を終了しました♪ まぁ、動力は全て装着を完了しましたので、残りのトレーラーをN化する作業はスムーズに運ぶはず……ということで、心地よい疲労感に浸りつつ今朝の『あまちゃん』最終回を見た次第です (笑)。
 鉄コレ通常弾の発売にあたっては、近似の車両をまとめてリリースすることで、大まかな金型を共通化しコストを下げていると思われる弾と、各社全く異なる形態の車両を含めるため金型づくりが結構大変なのではないかと思われる弾がありますが、今回は後者と言えるでしょうか。まぁ、京福3000形は南海1000系と基本的に共通で、ドアの位置を変更したものと思われますが……。このため、金型づくりにかなり時間を要するのみならず、各社ごとに金型の出来具合や製造ラインが全く異なることから、最終的な出来映えも全然違ったものになるのでは??という懸念もありましたが、とりあえず全体的なフォルムは素晴らしい!の一言に尽きますね……(*^^*)。いっぽう塗装については、やはり予想通りと申しますか……結構ばらつきが多いような。この点、上信・伊豆急・京福は個人的に満足ですが、阿武急はラインのかすれがあって残念……(泣)。長電OSはただでさえぼったりテカテカ気味な塗装であるのみならず赤ボディの上にクリーム窓廻りを塗ったためか(スカ色鉄コレと同じ要領)、窓の周囲の赤が非常に目立つという……(号泣)。いずれタッチアップしてやらなければと思う反面、面倒臭いからまいっか、という気も (汗)。まぁOSカーがこうしてお安く手に入ること自体奇跡ですから……。
 ともあれ今回のラインナップから、今後の物欲にまみれた楽しみ(&財布の苦しみ ^^;)はますます広がって行きそうですね。鉄コレ初の交流電車が登場したということで、今後は701系のバリエーション展開(特にIGRと青い森)が期待されるでしょうか。ここらへんはマイクロの得意分野かも知れませんが、10年前後前に出たということで、恐らく鉄コレで作った方がリアルなのではないかという気がします。KATOのE 127系を応用した方が良いかも知れませんが。あ……701系は泣く子も黙る「走るんです」軍団の一員であり、個人的にも登場時に「50系がこんな車両に駆逐されるとは許せぬ!」と思ったものです(まぁそもそも80年代のリアル中二病だった当時、旧客に取って代わる50系を「○ソ50」呼ばわりしたものですし……。中坊ってイヤなものですね。爆)。とはいえ今考えてみると、701系は椅子の座り心地が良く、走りもヤバく、雪まみれになった姿もイケてますので、これはこれで良いかなと思っているのであります(すっかりJREに飼い慣らされてしまった哀しい東国人という感じですが……)。
 をっと横道に逸れてしまいましたが、長電はOS10の発売を強く期待できそうですし、そもそも蛙もあんな闇線路 (散々苦労してN化し、今やマイクロからも出てしまった会津キハ8500をどうしてくれる……滝汗)ではなく鉄コレから出るべきものでしょう! 今回鉄コレが初めて出た上信は、これを機に逸品揃いの上信オリジナル車をシリーズ化して頂きたいものですし、西武701系つながりで流山や三岐(そして西武本体!)と同時に出ても良いはず……。伊豆急100系はマイクロが出していない車種を中心に続編が期待されますし(そして8000系を宜しく……!)、京福福井3000形は南海11001正面貫通車を非貫通2枚窓化した編成も期待せずにはいられませんし(そうすると南海も♪)、271形(元小田急→相鉄1000)や281形(元東急3000)も是非!という感じでしょうか。そしてついでに熊本も、大本命である元三田線6000形(これが出ると当然、秩父5000やインドネシアにも大いなる展望が……!)が出るべきですし、蛙(しばらく乗ってないなぁ~→某軍曹を早々に何とかしてくれ -_-)も長電ともども気長に待ちたいものです。
 う~む、妄想がもう止まりませんのでこの辺でおひらきに (^^;)。

東急8590系、富山地鉄17480形に!

2013-09-27 01:12:00 | 地方民鉄 (中京北陸)


 早いもので、東急8692Fの2両が富山地鉄・上市駅に到着してから約2ヶ月半。京阪8831→サハ31の取り急ぎのデビューが済んだのち稲荷町工場で本格化した8590系改造工事が果たしていつ終わるのか、そして新形式と新外装は果たしてどうなるのか、気になって仕方がなく夜も眠れない日々が続いておりました (→そんなわけない ^^;)。しかも、待てど暮らせど公式HPにニュースリリースが出て来ないことを思うにつけ、当初予告されていた9月中のデビューはまず不可能なのではないかということで、まるで目の前のニンジンをどんどん遠ざけられてしまう馬のような気分でありました (汗)。しかし……必ず詳細が明らかになる日はあるはずと信じ続け (→当たり前 ^^;)、ついに『おんぷちゃんねる』に新車号を掲げた実車画像が!!



 その名は17480形!! うーむ、高校で物理を学んでいない文系脳(共通一次は生物で受験しました。汗)の浅はかな考えでは、従来の富山地鉄車両の上2ケタまたは3ケタ(馬力を示す)は、電動機の出力に1.3333....を掛けた数字となりますので(75kwモーターで100馬力、という極めて単純な類推)、130kwモーターの8590の場合は小数点以下を四捨五入して173××になると思っていたのですが、実際には万国共通の力学的な換算式があるとのことで、それによると約174となるという……(滝汗)。以前の記事ではとんだ無知をさらけ出してしまい、穴があったら入りたい気分です (爆)。ともあれ「174」という新数字に慣れるまでは、174と147をうっかり混同して記してしまいそうでコワイです (この記事を作成する際にも大体打ち間違えるという……笑)。14780形といったら……今はなき富山地鉄の日車ロマンスカー第二作品ではありませんか (懐かしい……)。
 一方、下2ケタ=一般的形式名は80形ということで、東急8000系列の譲受車として誠にふさわしいと思う次第です。もし今回の2編成譲受が軌道に乗り、今後近郊輸送用として8590系の先頭車全てを譲り受けることになると仮定した場合、ラストナンバーは17490になりますので、他の形式にカブってしまう心配もありません。
 それにしても、外装は果たしてどうなるのでしょうか?! 東急8000系列で床下がライトグレーとは、何やらインドネシアを連想するような (^^;)。独自カラーを期待しますが、もし大井町グラデ帯そのままだとしたら……(笑)。まぁもともと銀+赤帯は雷鳥色と通じるものがありますし、秩父緑黄グラデ帯の向こうを張った動態保存としての意味もアピールし得るでしょう。まぁ妄想は尽きませんのでひとまず止めにして……引き続き正式発表と試運転開始が楽しみですね♪

第五ジャカルタ炎鉄録 (号外) ダル駅線路封鎖事件雑感

2013-09-26 13:44:00 | インドネシアの鉄道


 今夏のジャカルタ遠征における備忘録的まとめ、なかなか遅々として進まず恐縮ですが、次回もプルワカルタでの見聞ネタを予定してシコシコと記事を仕込んでいた折、とんでもないニュースが舞い込んできました。去る23日、ジャカルタ中心部の西側から南西に向かって走るバンテン線のダル駅(今年4月に電車も走り始めた区間)にて、この日から始まったエコノミー鈍行列車における切符の販売制限に怒り狂った客が線路を占拠し、3時間ほど列車が立ち往生したとのこと……。まず『じゃかるた新聞』Web版のトップページで「何じゃこりゃ!」と驚き、現地インドネシア語のニュースサイト記事をGoogle翻訳で (^^;) 読んだところ、このような事件だということです……はい。決して上尾事件のように、車両がメチャメチャに破壊されることはなく、平穏の内に収まったようですが、輸送環境の激変に由来して乗客がついに決起したという点では似ていなくもないような……。



 ここのところ、サービス改善&近代化の名の下に、鉄道用地内の小規模店舗を一気に消し、商店主などが抗議のデモを起こす一方、冷房車の増加と自動改札導入によりエコノミー電車の廃止が断行されるなど、インドネシア鉄道をめぐっては相当ヤリ手な、あるいは荒っぽい措置が断行され、現地ファン及び現地を知る日本人鉄ヲタの間でも固唾を呑む状況が続いているのは、当ブログでも度々扱っている通りです。そんな中とりあえず、電化区間の外側に向かうランカスビトゥン行(バンテン線)とプルワカルタ行(ジャワ縦断本線)の鈍行は、補助金による激安運賃もあって庶民に愛され、行商や流しミュージシャンも相変わらず……という昔ながらの雰囲気を保っているわけですが、インドネシア鉄道はこのたびその客車エコノミー鈍行についても「各駅の切符販売数を制限し、乗車品質を向上させる」という措置に打って出たとか……。しかし、バンテン線新規電化区間の電車運行本数が1日5往復しかない中、ジャカルタと沿線の間を往復する多くの客は寿司詰めの客車鈍行に乗らなければならないわけで、これまで無制限に無座切符が販売されていたはずが、ある日突然予告なく「朝のラッシュアワーにジャカルタに向かう列車のダル駅での切符割り当ては100枚。はいアンタ売り切れ~」などと窓口で言われれば、目の前が真っ暗になって抗議の声を上げるのも当然すぎる成り行きではあります……。
 肝心の座り込みデモは、当面の切符販売制限を撤回することで収まったようですが、本質的には先延ばしに過ぎないでしょう。屋根乗車が既に厳禁され、最近はデッキにぶら下がる乗車もウルサく言われる中、抜本的解決策は一刻も早い大増発しかなく、あるいはプルワカルタ鈍行についてもブカシ以遠のフリークエントサービス提供のため大増発する必要もあると思うのですが、果たしてどうなることやら……(205系をスルポン=バンテン線の電化区間に大量投入し、従来のジャカルタ市内~ランカスビトゥン間鈍行はティガラクサで乗換→余剰の客車鈍行編成はプルワカルタ行大増発に充てる……という予感が。勿論正式な今後は分かりません)。間もなく大々的に進められる埼京線205系の輸出は、このような従来列車本数に限界があり輸送力逼迫がボゴール線以上に危機的な区間をどうするのか、という視点からも要注目なのではないかと思います。