地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

台湾鈍行の旅 (番外4) 魅惑の客車特急キョ光号

2005-04-30 21:12:38 | 台湾の鉄道


 今日はGWなので1日に2つの話題をアップする……というわけではありませんで、先日まで延々と扱ってきました台湾鉄事情に関連して、2日前ぐらいに台湾の鉄系総合情報サイトにてとてつもない話題を目にしましたので、緊急追加記事アップです (爆)。
 その話題とは……台湾新幹線の開通で競争力強化の必要性に迫られている台湾鉄路局 (=国鉄) が、今後のドル箱となる東部幹線へのテコ入れ策の決定打として、電化されている台北~花蓮間用としては何とJR九州885系 (=かもめ&白いソニック) の台湾バージョンともいうべき振り子電車を投入し、花蓮~台東間の非電化区間に直通する車両にも振り子DC (これも多分間違いなく日本のどこかの振り子DCのコピー) を投入するというのです! 輸入は来年7月、試乗開始は9月以降とか……。しかも運賃は、現在の最速列車である自強号と同じになる予定ということですので、日本人的な尺度からすれば、これは「とんでもなく速くて豪華な割にはとんでもなく安い列車」の出現を意味しています (@o@)。
 そうなると問題は……これまで自強号をサポートしながら独特の列車の旅の魅力を満載して走ってきた客車特急キョ光号 (キョ=くさかんむり+呂) の立場が非常にまずくないか、ということです。何故なら、キョ光号では現在台北~台東間に7時間を要するところ、新型振り子DCは3時間半で走破する計画だからです。そうなると……キョ光号は特急としてのステイタスを失い、減便・縮小の方向へと向かうのでしょうか……。台湾を旅するとき、個人的には客車ドン行でなければキョ光号こそ最高の乗り物だと信じて疑わない私にとって、これも世の流れ、「台湾鉄路のJR化」の現れとはいえ、やはり寂しいですね……(-_-)。

 ちなみに私は、今年の旅ではやっていませんが、キョ光号で台北~台東間を通し乗ったことがあります。日本のグリーン車並みにゆったりとした椅子に座り、途中の駅で売っている美味い駅弁をのんびりとつつきながら、次から次へと現れる山と海の絶景にひたすら圧倒されまくり……、もちろん特急ですので窓は密閉ですが、外の爽やかな風に吹かれたいと思ったら、デッキの手動ドアを開けて体を車外に思い切り出してみるのも佳し! (よゐ子は真似してはいけません! ^^; なお、時刻表に車椅子マークがついているキョ光号は自動ドア装備の新型客車ですので悪しからず) そんな、のんびり・ゆったり・極上の汽車旅を満喫できるのがキョ光号の魅力なのです (^^)。

東急一日散歩 (1) 恩田に佇む8500系2連

2005-04-30 19:50:24 | 大手民鉄 (東急)


 万博シリーズと江ノ電シリーズを織り交ぜている当ブログですが、突然ながら東急シリーズも加えてみたいと思います (^^;)。と申しますのも……まだご存じの方は多くないと思いますが、東急は去る27日からとりあえず1ヶ月間限定で全線1日乗車券を640円で発売しておりまして (何と、中央林間から渋谷まで1往復すればモトが取れてしまうという安さ! ^o^)、GWに混雑や渋滞に巻き込まれながら遠出するのはイヤだという方に是非オススメしたいと思ったからです (^_^)。
 しかもこの1日乗車券のスゴいところは、何と通常別運賃扱いのこどもの国線 (現在は横浜高速鉄道が所有し、東急が運行を担当) にまで乗れてしまうことです。ということは……普段なかなか乗る機会のない盲腸線である長津田~こどもの国間を往復しただけで640円の約半分を稼ぎ、残りの300円少々で東急の一大路線網を乗りまくり!ですので、如何にリーズナブルかがお分かり頂けると思います ! (ちなみに、こどもの国線には乗れても、みなとみらい線と世田谷線には乗れません。詳しくは東急のHPをどうぞ)

 というわけで、さっそく使ってみたところ、撮り鉄するのにも実に素晴らしい使い勝手でした。そこで、東急でぶらりと撮り鉄する際の美味しいスポットを紹介してみましょう。
 まずは……思い起こせば幼稚園の頃に乗って以来××年ぶりに乗った (爆) こどもの国線訪問記です。最大の目的は、もちろん途中の恩田駅脇にある東急長津田工場の様子をチェックすることでして、特にここは非常に濃いぃ顔ぶれの入換車両が揃っているのに加えて、地方私鉄に譲渡される8000・8500系が続々と改造中ということで、いままさにこの工場は「旬」なのです (^^;
 特に興味を惹いたのはこちら……何故か「快速・九段下」なるアヤシイ表示を出した8500系が2両編成を組んで留置されているシーンです。取りあえずセミクロス化改造をするという気配は今のところ見受けられず……さて、一体どこに譲渡されるのでしょうか……??

江ノ電好日 (2) 1000系レトロ塗装

2005-04-29 22:23:00 | 地方民鉄 (東海道)


 江ノ電の面白いところは、いくら新型電車が登場しても、いろいろな印刷物や看板などで用いられるシンボル的な車両は最古参の300形であることが少なくない点です。住宅街の路地裏チックなところをトコトコと走り、名所旧跡や海をのんびりと結んで走るという路線の特徴に、シックな緑とクリームの塗装を身にまとった古い電車が如何にもはまり役だからなのでしょう。
 いっぽう、事実上江ノ電で最もメジャーな電車といえば、編成数から言ってやはり1000系でしょうか。何と言ってもブルーリボン賞を受賞し (釣掛式電車唯一の受賞! なお、1500番台はカルダン駆動です)、登場以来25年を経っているのに全く古さを感じないばかりか、その優雅な姿がすっかり沿線に融け込んでいるあたりは、如何に秀逸な工業デザインだったかが分かろうというものです。
 そんな1000系が、300・500形といった旧型車を象徴する緑+クリーム塗装になってみたら……疑似レトロ電車である20形は全体的に「?」でしたが、こちらは実にしっくりとしたものが感じられ、余りにもサマになっていました (^^)。しかも、繰り返しになりますが釣掛ですので、色と音のマッチングが素晴らしいです (ホントか? ^^;)。出来れば派手な広告塗装はやめにしてもらい、1000系の半分が本来の塗装、半分がこのレトロ塗装という感じになれば、いずれやって来る「300形のない時代」でも撮り鉄を楽しめそうですが……。

万博を囲む鉄道 (3) 愛環を行くエキスポシャトル

2005-04-28 23:11:38 | 地方民鉄 (中京北陸)


 私の個人的な趣味から言えば、ふだんまず撮らないうえに、自分のHPやブログに掲載したいとも思わない211系ですが (^^;)、せっかく愛環線を初訪問し、しかもそこには半年間の命の長大編成・エキスポシャトルが走っているともなれば、ついでに撮っておかずにはいられません (^^;)。節操がないと言えばその通りですが、まあ大目にみてやって下さいまし (^^;
 
 ところでこのエキスポシャトル、時刻表では高蔵寺~万博八草間全駅通過!というふうになっていて、実に気分の良い乗り入れだなぁ……と思ってしまいます。しかし現実はさにあらず! 単線 (一部だけ複線化) に平均10分間隔で走らせており、しかもそれはパターンダイヤではない中 (愛環の普通列車を含む)、間違っても乗り入れに伴う衝突事故 (例えば信楽) を起こしてはならないというわけで、エキスポシャトルは用心に用心を重ねて運行されています。そこで、時刻表の通過マークの影にはだいたい運転停車が組み込まれていますね……。ただ単に、ホームの長さが足りないから時刻表上では通過扱いにしているだけ、ということもあるのかも知れません (^^;

江ノ電好日 (1) 300形、そろそろ最後の活躍?

2005-04-27 15:29:00 | 地方民鉄 (東海道)


 万博会場周辺に出張した翌日はとても良い天気の日曜だったため、ぶらりと近場の江ノ電に出かけてきました。というわけで、これからしばらくは万博周辺と同時並行して江ノ電ネタをアップしたいと思います。(^^;

 思い出してみると、今はなき優雅な流線型の500形が走っていた数年前までは、江ノ電に割とこまめに通っていたのですが、500形×2編成が消え、残る旧型車 (といっても下回りはカルダン駆動・空気バネ台車に改造済みですが) が300形×3編成だけになってからは、「当たり」の確率が大幅に下がってしまったため、つい足が遠のいてしまいました。というわけで、現在使用しているデジ一眼を導入してからというもの、1回しか撮りに行っていませんでした (^^;

 しかし、ここのところネット上で漏れ伝え聞くところでは「チョコ電」塗装となっている304Fの車体構造に致命的な欠陥が生じ、既に廃車になった、あるいは応急措置を施して間もなく廃車……云々といったウワサが流れており、まだ走っているだろうかと急に気になってきました。まあ、現存する303・304Fは、元はといえば「タンコロ」100形を連接車に改造したものですから、いくら更新改造や冷房化・カルダン化を経ているとは言っても、台枠をはじめ鋼体自体は製造後既に70年くらい経っているんですよね……。

 そこで、「天気が良いのでブラリ」と言いながらも、最大の訪問目的は304Fの消息確認でした (^^;)。しかし、304Fは運用には入っていませんでしたし、極楽寺の車庫も全てシャッターが下ろされていて、中に
いるのかどうかも確認できず……。(23日にあった「タンコロ撮影会」に行っていれば確認できたのかも知れませんが、出張でしたし ^^;) まさか、既に廃車なんてことは……

 というわけで、結局この日動いていた300形は、この1編成、303Fだけでした (バス窓の305Fは江ノ島で昼寝中……T_T)。まあ、極楽寺~稲村ヶ崎間の道路沿いの区間で、頻繁に行き交う車 (休日であればなおさら多い! -_-;;) にジャマされることなく撮影できたので良しとしましょう……。