先日発売のRM誌に掲載されている斎藤幹雄様のミャンマー・レールバス取材記事をご紹介しようと思った矢先、その斎藤さんから何とも有り難いことに、今月の連休に訪問されたばかりのフィリピンの画像をお送り頂きまして、しかも当ブログでの掲載を快くお認め下さいましたので、緊急で (?) アップ致します~。
JREでは今やVVVF化された205系5000番台すら減りつつありますので、201系も203系もいつの間にか過去の車両そのものになってしまったものだと痛感する今日この頃ですが、JRWのウグイス201系はあと半月少々もするとおおさか東線の主力車両として改めて注目を集めることを思うにつけ、結局タマ数が多くない203系の早々とした (?) 日本国内完全引退と地味な存在感は、何ともモヤモヤとするものがあります。
そんな203系、周知の通りインドネシアとフィリピンに輸出されていますが、インドネシアの203系は何だかんだで良好な (?) 状態を保って現役であるのは、やはりインドネシアの技術力の相対的高さを物語ると言えましょう。これに対し、客車化されたフィリピンの203系の状況につきましては、年々状態が悪化しているのは否めないようです。
渋滞を嫌って利用客が年々増えるにもかかわらず、車両面では逼迫しているフィリピン国鉄では、以前鳴り物入りで導入されたロテム製DCが、最早2扉3連では到底客を捌ききれず、しかも故障続発で大部分が離脱してしまったそうですが、それに代わって4扉5連ということで混雑緩和の切り札とされた203系も、車載発電機の故障をはじめいろいろと問題が生じ、斎藤さんのお話によりますと、約半数が離脱する中で何とか稼働4編成まで持ち直しているのが現状とのこと……。また、昨年12月には、トゥトゥバンで入換中のDLが203と接触してしまい、当該車はアルミボディがビリッと避けてしまうという不運で廃車となってしまったようです。
というわけで、203系もINKA製の新型客車が大量に入るまでのつなぎ役で終わる可能性がありますが、現在離脱している編成の発電機やクーラーも何とか復活することで、少しでも長くマニラ都市圏輸送のために奮起して欲しいものです。
斎藤さんによりますと最大の難点は、203系の離脱が相次いでいることそのものよりも、駅とその周辺での無許可撮影禁止が非常に徹底しており、許可証の発行もかなり条件が厳しくなっているという、撮影環境全般の悪化のようです……。ミンダナオ南部やスールー諸島などのムスリム自治区の話が進展し、テロの可能性って減っているのではなかったでしたっけ……? あるいは、現大統領が就任早々ブチ上げた麻薬マフィアとの全面対決がまだまだ続いており、鉄道インフラの厳戒を一層強める必要が生じているということでしょうか。
いっぽう、キハ52や関鉄キハ350は総じて良好な状態を保っているようですが、キハ52はボックスシートの一部をロングシート化するなどしているようです。
何はともあれ、貴重な画像をご提供下さった斎藤様には心よりお礼申し上げます! そのうちどこかの鉄道雑誌に掲載されるであろうレポートを楽しみに待ちたく存じます。
この並び……「一人撮影会・大フィーバー」と呼ぶべきものですね……(*^^*)。
キハ52の車内現状。何とも大胆にボックスシートを取り払っています (驚)。
シブい斜光線の中に佇む203系客レ。