年末ジャンボ宝くじは余程のことがない限り購入額の9割を失うのが関の山ですが (苦笑)、やはり当たりというものは自分の脳味噌と労力を使って自分で取りに行け、ということでしょう。そんな年の暮れに思うのは、とにもかくにも今年も昭和の佳き時代の車両が減ったということですが、逆に考えれば、昭和の佳き車両がほとんど誰からも注目されることなく、普段通りの姿で走っていることこそが究極の大当たりと言えましょう。先日関西を訪れた際に久々に撮った南海「サザン」用10000系も、そんな大当たり車両のひとつかと考えます。
南海10000系の魅力とは何か。1980年代半ばというバブルへ向かう時代の精神を表すかのように、鋼製で優雅なボディであることだけでなく、バーニア抵抗制御・直流モーターであることも、VVVF特急車が増えつつある今となっては当然カウントしうるでしょう。しかしそれ以上にマニアックな魅力として、一般車の連結相手が必ず、南海本線の最古参車7100系であることも挙げなければなりますまい (*^^*)。和歌山市行きを10000先頭で撮っても良し、難波行きを7100前パン先頭で撮っても良し……!
しかし周知の通り、今後は12000系に置き換えられるわけで、7100系という約半世紀選手を特急用として何時まで使うかという判断が大きく関わってくることでしょう。もっとも個人的には、12000系と9000系のデコボコな組み合わせを撮ってみたくもあるのですが……。何はともあれ、10000系については乗るのも撮るのも注目されていない今のうちでしょう。
以上をもちまして、今年の更新おさめと致します。多忙で更新頻度が下がり、いつも楽しみにして下さる皆様には大変恐れ入りますが、最早アラフィフの哀しい中間管理職の運命ということで御容赦頂ければ幸いです。皆様良い新年をお迎え下さい。庵主謹白。