地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

南海の神秘・10000系 (18年12月)

2018-12-31 17:57:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 年末ジャンボ宝くじは余程のことがない限り購入額の9割を失うのが関の山ですが (苦笑)、やはり当たりというものは自分の脳味噌と労力を使って自分で取りに行け、ということでしょう。そんな年の暮れに思うのは、とにもかくにも今年も昭和の佳き時代の車両が減ったということですが、逆に考えれば、昭和の佳き車両がほとんど誰からも注目されることなく、普段通りの姿で走っていることこそが究極の大当たりと言えましょう。先日関西を訪れた際に久々に撮った南海「サザン」用10000系も、そんな大当たり車両のひとつかと考えます。



 南海10000系の魅力とは何か。1980年代半ばというバブルへ向かう時代の精神を表すかのように、鋼製で優雅なボディであることだけでなく、バーニア抵抗制御・直流モーターであることも、VVVF特急車が増えつつある今となっては当然カウントしうるでしょう。しかしそれ以上にマニアックな魅力として、一般車の連結相手が必ず、南海本線の最古参車7100系であることも挙げなければなりますまい (*^^*)。和歌山市行きを10000先頭で撮っても良し、難波行きを7100前パン先頭で撮っても良し……! 
 しかし周知の通り、今後は12000系に置き換えられるわけで、7100系という約半世紀選手を特急用として何時まで使うかという判断が大きく関わってくることでしょう。もっとも個人的には、12000系と9000系のデコボコな組み合わせを撮ってみたくもあるのですが……。何はともあれ、10000系については乗るのも撮るのも注目されていない今のうちでしょう。
 
 以上をもちまして、今年の更新おさめと致します。多忙で更新頻度が下がり、いつも楽しみにして下さる皆様には大変恐れ入りますが、最早アラフィフの哀しい中間管理職の運命ということで御容赦頂ければ幸いです。皆様良い新年をお迎え下さい。庵主謹白。

京都駅の神秘・抹茶色113系未更新8連

2018-12-30 17:49:00 | 国鉄型車両


 JRE管内では115・185・189系のさらなる減少や完全な引退が云々される年の瀬ですが、それをよそにJRW京都では113・117系が束の間の安定を保っており、出張で訪れるたびにMT54の癒やしを感じております。そこで先日も、京都に出張したついでに、最近のデジカメの高感度耐性をフルに活かして薄暗い時間でも撮り鉄に励んだところ、向日町から出庫し湖西線の運用に入る前の113系8連が中線に入線していました。



 周知の通り、京都で現存する113系は、未更新・N30・N40と様々なタイプが存在し、4両全て同一タイプで揃った編成やら、混結デコボコ編成やら、あたかも昔の旧型国電を眺めるかのような観がありますが、撮るのであれば未更新がベストです (笑)。そんな未更新車で揃った4+4=8連が、目の前で堂々と鎮座しているものですから、もう体中の血液が激しく巡り始めたかのような感覚に襲われて激写!激写!激写! 「年末ジャンボの抽籤を前にして、こんな大当たりがあっても良いのか? 幸運を使い果たしてはいまいか?」とすら思ったのでした。


阪堺散歩2018冬 (1) 青空白雲のモ164

2018-12-23 14:39:00 | 路面電車


 阪堺のモ161形は、登場から90年を経た堂々の日本最古現役電車として、現在も4両が車籍を維持していますが、そのうちモ164はICカードリーダーを装備した完全な通常営業運転車となっており、ひと頃の阪堺を象徴する雲モクモク塗装を纏って活躍しています。もっとも、車齢が車齢だけに予備車的存在であることは否めませんが、阪堺公式HPによりますと、今日から来年5月までの予定で、雲塗装登場当時のキャッチコピーや社章・各種表示を復活させて運用に入るとのことです。



 そんなことをつゆ知らず、昨日は京都出張のついでに非常に久しぶりに阪堺沿線を訪ね、あびこ道界隈をウロウロしていたところ、何と!車庫の中で164号がライトを点灯し動き出しましたので、「こ、これは……車交で運用入りの瞬間キターッ!」と舞い上がってしまいました。しかし、それも束の間……再び車庫の奥へと引っ込んでしまいましたとさ (鬱)。要は、今日からの本格運用入りを控えたウォーミングアップだったようです……。まぁ、冬でも全く動かない可能性も十分ある中、こうしてパン上げして動くシーンを撮れただけでも良しとしましょうか。

東北線郡山駅の夜 (上) E721系

2018-12-18 00:00:00 | JR発足後の車両


 昨日明るみになったマイクロエースの新製品案内(発売時期未定)によりますと、E721系0番台4両セットの再生産、とあります。このセットは、ネット情報を側聞したところによりますと、発売されるや否や瞬く間に売れて市場からは蒸発し、ヤフオクなどでプレミアムな値段が付いてしまっているとか。E721系は今どきの仙台界隈を語る上では欠かせない車両でありながら、何故かKATOもTOMIXもなかなか出さず、しかもマイクロ製はなかなか雰囲気の把握も良いとされることから、人気が生産数を遥かに上回ってしまったのでしょう。



 そんなE721系模型、以前の私でしたら完全スルーでしたので購入しそびれ買っておりませんが、今年は夏に甥っ子と常磐線を久しぶりに完乗(不通区間は代行バス)した際にE721系も乗って撮ったほか、秋には奥州街道を歩いて、やはりE721系に乗って撮りましたので、いつの間にか情が湧いておりました。う~む、やっぱ予約するしかないンスかねぇ……。
 というわけで、そんなE721系の画像を貼りたく存じます。上記、奥州街道を白河から安達まで歩いた際、途中郡山駅にほど近い宿に泊まったのですが、ならばチェックインを済ませ晩メシを食べるついでに郡山駅で撮り鉄しようと思い立ちまして、EOS 5D Mark Ⅳで手持ち撮影したものです。

ぶらり東横目黒2018 (1) メトロ7000系

2018-12-16 10:33:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 先月、千代田線6000系の区間限定さよなら運転が、先頭車でとんでもない阿鼻叫喚を引き起こしつつ幕切れとなった云々……という話がネット上で駆け巡ったものですが、正直申しまして「あほらし」の一言に尽きます。メトロ6000系は、他の大手私鉄の車両が引退後全て廃車、または短編成化されて地方へ……という運命をたどっているのとは異なり、部品取り車を除いて大量にジャカルタに運ばれ、8・10連で本来の大都市大量輸送に従事し続けているわけですから、どう考えても「なくなった」感がしないという……。



 またそもそも、メトロ6000系と比べて外観面でも性能面でも違いは余りないメトロ7000系が (強いて言えば正面の小窓と帯色)、副直ルートの主役として今でもジャンジャン来るわけです。しかも、副都心線と東横線との直通運転開始は2013年とまだ日が浅く、東急直通に対応した保安機器の減価償却期限はしばらく先と思われますので、ひょっとするとメトロ7000系の東京残存車は意外と長命である可能性もあります(日比谷線13000系や丸ノ内線2000系の新造が一段落したら、先に半蔵門8000系が離脱するのかも)。というわけで、メトロ6000系的雰囲気は、今後もしばらく副直スジでまったりと楽しめることでしょう。
 そして、ついに発表になりましたね……相鉄・東急新横浜線!
 相鉄20000系が副直にも対応していることが既に明らかになっている以上、もしメトロ7000系も上述の通り長寿になれば、相鉄に乗り入れて来る可能性が極めて大です♪ この顔に海老名・大和・湘南台といった表示が入るなんて、アツ過ぎるではありませんか!! 惜しむらくは、そのとき相鉄新旧7000系がモヤ700を除いて消えてしまっており、同世代のアルミ車並びが実現しないことでしょうか。