つい5日前に発売されたばかりの鉄コレ第20弾は急速に市場から払底しつつあるようで、何やら同じく年末発売となって速攻で売り切れていった第9弾 (釣掛20m特集) を思い出す展開です。しかし当時と比べ、鉄コレ単体の値段が1.6倍以上値上がりし、1両に必ず1~2基あるパンタグラフの換装代もバカにならないことから、おいそれと手を出しにくくなったのも事実。それにもかかわらず、国鉄型1M電車を熱愛するヲタによって、値上げなど何処吹く風と言わんばかりにあっという間に買い占められて行くことからして、鉄ヲタの資金力の豊富さはやはり凄まじいものがあると言わざるを得ません。まぁ私もそうだと言えばその通りですが、収入がそれなりにありながらモテないヤツが情熱を注ぎ込むものとして鉄道趣味は最適であり、そんな層を狙ったビジネスも盛大に成立しうる……ということを雄弁に物語っているのでしょう (滝汗)。
それはさておき、そんな鉄コレ第20弾の中でも、前評判からして強烈であったクモル・クルと並んで熱い注目を浴びているのが、今回のシークレット・クモユ143であると言えましょう。いやはや私も、封を切った瞬間「ぬををっ!今年最後の大当たり! これで年末ジャンボ宝くじの運を使ってしまっていなければ良いが……」と唸ってしまいました (笑)。
クモユ143は、長野地区で運用されていた郵便車併結列車の電車化に合わせて、1982年に製造された郵政省所有車であり、本邦における鉄道郵便専用車両の究極の完成態ではありましたが、登場から約4年の1986年秋、分割民営化直前の国鉄が鉄道荷物輸送を廃止し、同時に鉄道郵便も廃止となったため、全般検査を一度も受けずして失職してしまったという不運の車両……。しかも、クモニ143やクモユニ143は国鉄所有であったために123系等に改造されたものの、クモユ143は郵政省所有であったために転用を論じられることなく、敢えなく全車解体……。縦割り行政の余りの融通の悪さを印象づける出来事ではありましたが、それだけにクモユ143の悲運ぶりが多くのヲタの心に強烈に印象づけられることになったものです。
クモユ143はそんなエピソードも加わった超マイナー車両にして、郵政省所有ということもあり、恐らく日本郵便から製品化の許諾を取る際にも通常の鉄道会社からの許諾を取るのと異なる手続きがあったものと想像されますが、何はともあれそんな激しくマニアックな存在感を誇る車両が鉄コレ化されたという点で、まさに第20弾という記念すべき節目のシークレットに相応しいと言うことが出来ましょう♪ 富技様におかれましては、是非ヲタの皆様からの熱烈な評価に気を良くして頂き、タマ数が多いクモユ141の鉄コレ化なども検討して頂ければと思うものです。
というわけで、そんなクモユ141をクモニ143ともどもN化することで、今年の鉄コレいじり納めとしてみました。屋根も台枠も外しやすく再装着しやすい……ということで、造形ともども全く申し分なくノーストレスでN化作業を進めてみた次第ですが、完成度が高いだけに塗り分け部分のイマイチなムラが残念ですね~。あと、カプラー周りの面倒な細工は余りしたくないため、先頭に出す部分だけダミーカプラー+スカートを残し、他はスカートごと外してアーノルドカプラーにしてしまいましたが (→ヘタレ)、勿論スカートつきのまま連結可能なように改造するのがベストかと存じます。
ちなみにクモニ143と言えば、既にKATOからも全く同じ車番 (143-5) で発売されていますが、車高が全然異なり、塗装もKATOの方が濃いですので、混結はせずTOMIX or他の鉄コレとの連結にとどめるのがベターかと存じます。
こうして完成した結果、上越線を駆けめぐった荷物+郵便専用列車4連を机上で再現出来……ナマで見たことないけど (^^;) 惚れ惚れ♪ しかし一方、これだけでもPS23を7基消費しているわけで、今後の第20弾のN化作業には一体パーツ代がいくらかかるのやらという戦慄を覚える年の暮れとなったのでした (爆)。
ともあれ今年一年、当ブログをお楽しみ頂きありがとうございました。皆様良い新年をお迎え下さい。庵主謹白 m(_ _)m