地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

90周年の銚子電鉄 (3) 方南町1002

2013-11-21 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 周知の通り、本日から銚子電鉄ではダイヤが全面的に改められ、朝の輸送が終わった後は原則として笠上黒生での交換をせず終日1運用となります……。その背景にあるのは、震災以後の銚子観光の低迷、そして予備車確保の困難などなど、地方のローカル私鉄を取り巻く苦境が銚子電鉄で集中的に現れているかのようです (-_-;)。とりわけ「乗って撮る」派にとって痛いのは、日中大幅に運転間隔が開く時間があること。銚子発9:35のあと、次の10:23までは約50分につきまだ良いとしても、その後は11:40、13:00……ということで約80分間隔 (号泣。弘南鉄道の平賀構内脱線事故後しばらく実施されていた80分間隔ダイヤを思い出します)。沿線で撮るにしても、外川側では一旦銚子へ向けて電車が去ると次に来るのは1時間後ということで、その間はメシ屋に入るか犬吠埼や外川の街を歩くべし、ということでしょうか。



 一応、現在の銚子の車両陣はどれも好ましいカラーリングですので、その日中1運用に何が来ても構いませんが、とくに日が短い季節 (キャベツ畑が全盛で、撮影には丁度良いのですが……) には、撮影可能本数がメッチャ少ないのはとにかく痛い……です。これはもう、余程プランを練りに練って訪問するしかないようです (T_T)。
 というわけで、去る7月上旬に訪れた銚子の記録の続き、方南町色の1002です。2002Fの京王アイボリーと並んで楽しみにしていた銚子電鉄1000形の復活地下鉄塗装、周知の通り銀座バージョンと方南町バージョンの2種類がありますが、今回当たったのは方南町でありました。実は大変お恥ずかしながら、普段丸ノ内線を利用していても方南町支線は全く乗ったことがありませんので (壊滅的超爆)、出来れば銀座線バージョン1001が運用されていれば……と思っていたのですが (^^;)。とはいえ、銀色のサインカーブがない白帯の1002は、そこはかとない田舎電車的な雰囲気を漂わせ、これはこれでなかなか良い感じです♪
 一方……まだ銀座線1001の走行シーンを撮っていないのですが(7月の訪問時には仲ノ町の撮りづらい位置に T_T)、日中1運用ということで、今後は当たる確率が2分の1から4分の1に激減……。出来れば公式ブログで「今後数日の日中運用予定」といった感じの告知を出して頂けると有り難いのですが……とりあえずデハ1001・1002の出番はガクッと減ることになるのでしょうか。

90周年の銚子電鉄 (2) アイボリー2002F

2013-09-22 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 加古川線・厄神駅でエメグリ色のジェット103系にコーフンする傍ら、そのすぐ脇にある三木鉄道の廃線跡を眺めるにつけ、そういえば最近ひたちなか湊線が御無沙汰になってしまった……ということを思い出しました。そこで先日ひたちなか公式HPにアクセスしてみたところ、何と!ひたちなか海浜鉄道と銚子電鉄が、共に廃線の危機から復活を遂げたローカル線として姉妹提携を結んだとのこと! そこでさらに銚子電鉄公式ブログを閲覧したところ、ななな何と!2002Fの京王アイボリー復活が去る16日を最後に終了し、この連休からは90周年記念姿となっているとは!! そして、その記念塗装とは……正面と側面の運転室扉直後のみかつての醤油色復活とな!!(@o@) 結局銚子電鉄にとって黒歴史だったのはゴリラーマンHMのみで、醤油色そのものは結構愛着があるのだろうと推測する次第です。今や銚子電鉄第一の稼ぎ頭は濡れ煎餅であるようですし……。


 
 しかしまぁ、何故高崎線最後の211系と同様の「先頭の先端だけ復活色」という如何にも中途半端な塗装をするのか?というナゾをつらつら考えるに……正面は銚子でのデビュー以来の潮風や汚れですっかりヒサンな雰囲気になっているのに対し、側面は何のかの言って某大型SCのラッピングで保護されていた時間が長かったため、検査期限を前にして側面のアイボリー+臙脂帯を消してしまうのはペンキ代が勿体ない、ということなのでしょう。
 ともあれ、加古川線の話題から銚子電鉄の話題へという連想ゲームは、まさに「ウルトラスーパー風が吹けば桶屋」な展開ですが (爆)、そこで去る7月初旬に久しぶりに銚子電鉄を訪れた際の画像を思い出しました (その後富山とかジャカルタとか、濃すぎる光景を眼にしまくったもので……滝汗)。今回の銚子電鉄訪問は、1000形の地下鉄復活塗装が未撮影であるためというのもさることながら、某SCのラッピングを剥がしたあとの2002Fの麗姿 (汚れが進んで「?」ですが) を未撮影というのも流石にまずいだろう……と思って敢行したものですので、狙い通りに京王アイボリー姿を撮影出来てルンルン気分でしたね……♪ 正面が醤油色となったいま思うに、私の訪問時にちゃんと2002Fが運用に入ってくれて本当に有難う!という感じです (笑)。
 何はともあれ、これだけ様々なカラバリが現れたところで気になるのは、他の銚子電鉄既存車種と同じく、2000形が何時鉄コレ化されるかという問題です。グリーンにアイボリーに90周年正面醤油色とトリプル攻撃、いやいや伊予鉄時代2種も含めて5連打されれば、財布がもうイチコロです (笑)。いずれも最低限4連で転がし妄想に耽りたいもので……(^^;;)。

90周年の銚子電鉄 (1) デハ801@外川

2013-07-06 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 関東の最東端にあたる銚子の街を、潮風を受けながらのんびりトコトコと走る銚子電鉄は、ローカル私鉄旅情に飢えている鉄ヲタにとっては夢の桃源郷のひとつであり、一般観光客にとってもひとしきり非日常と「昭和」に浸ることの出来る存在となっていますが、その経営規模の余りの小ささゆえに波瀾万丈の歴史をたどり、とりわけ検査費用・車両購入費用の枯渇の危機を濡れ煎餅でしのいだ数年前の出来事は記憶に新しいところです。それはまさに七転び八起き、天は自ら助くる者を助く、という精神を象徴しているとも言えましょう。そして何と……このたび創立90周年を迎えるとのことで、明日は仲ノ町をはじめ沿線各地で記念イベントが実施され、電車には「鉄道むすめ」をあしらったHMが付くとか。そこで個人的にも、そんな銚子電鉄90周年を祝いつつ、いやそれ以上に銀座線・方南町支線カラー復活姿や京王アイボリー塗装の某SCラッピング剥離後の姿をまだ撮ってない!ということで、気分転換を兼ねて先日訪れてみました。



 銚子というところは神奈川県民からみますと、線路状態が必ずしも宜しくなく余りにもチンタラと走るJRE千葉支社ゆえに、あるいは総じて単調な沿線風景ゆえに、113系の時代でも遥か彼方という印象が強かったのですが、今や普通列車が209系になってしまったとあっては、先頭車のボックスシートを確保出来ない場合なおさら難行苦行の地の果てへの旅という印象……(^^;)。そこで最近は、銚子への往路は「しおさい1号」をチョイスすることが増え、つくづく自分自身のヲッサン化を思い知らされるのですが、折角「しおさい」に乗る以上、ここは気晴らし&プチ贅沢を兼ねてグリーン券をフンパツしました♪ E255の遜色グリーン車にグリーン料金を払うのは勿体ない、というのが一般的な評価でしょうが、だからこそ「しおさい」のサロはいつ見ても客が乗っていないわけで、そこを敢えてグリーン料金を上乗せすれば、指定席特急料金+1500円で何とサロ1両丸ごと貸切……v(^O^)v 以前にも一回試し、その贅沢ぶりを堪能したのですが、今回もやはり貸切でした♪♪ (ただ、銚子到着直前に普通車自由席のヲタオヤジがサロ車内の写真を撮りに来たのはムッと来ましたが。厳密に言えば、お前にはその権利はないのだよ!と。爆) そんな「しおさい」のサロに乗れば、東京から銚子まで1時間50分の道程もあっという間 (?) ですし、下車時にはいささか名残惜しい……。
 それはさておき、銚子での下車後はまず徒歩で仲ノ町に行き、入場券を購入してしばし撮りまくった後、のんびりと走る電車に乗って外川に向かったところ……ををっ何と!笠上黒生で風葬になって久しいと言われていたデハ801が外川に戻って来ているではありませんか! そこでいろいろ調べてみますと、先月開催された昭和レトロを楽しむイベントのために外川に運ばれたとのこと。恐らく少なくとも、明日の90周年イベントまではこの位置に置かれているのかも知れません。いや~、やはりデハ801があってナンボの銚子電鉄です (爆)。この光景は本当にウレシイですね……♪ しかし、さすが潮風が強烈な土地柄なだけに、とりわけウインドヘッダーの腐食が急速に進んでいるのを眼にしますと、そもそも長期保存に向けた手を打たない限り、公開にふさわしい姿を保っているのもこれが限界か……次回来たときには笠上黒生でヤバいことになっているのだろうか?という懸念も禁じ得なかったのでした……。

銚子電鉄初夏2011 (下) アイボリー2002F

2011-09-25 01:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 銚子の「最新型」2000系が伊予鉄から輿入れした縁起は、何と言っても銚子電鉄の架線電圧が600Vであり、1500V車からの改造には多額の費用を要するのに対し、600・750Vの複電圧車である伊予鉄車であればほとんど無改造で輸送費のみで済むからなのでしょうが、昨年までの銚子電鉄における最強の人気車両として未だに解体されず現存するデハ801も伊予鉄オリジナル車ですので、両社の間は恐らく赤い糸で結ばれているのかも知れません。
 というわけで、銚子電鉄は伊予鉄の動態保存場所となっているかの観がありますが、そもそも2000系は同時に京王2010系 (そして昭和30年代の初期高性能車) の貴重な動態保存車であるわけで、増収のため側面ラッピング車となっている2002Fも正面は京王赤ヒゲ旧塗装となっていることには拍手を送らずにはいられません☆



 あ……そもそも、正面はシンプルな塗装で、側面は広告ラッピングというのは、銚子電鉄がデハ1001で編み出した「広告とヲタの満足を両立させる手法」なのかも知れません。しかし個人的には、2002Fに貼られた某SCのラッピングは、基本的にそれ自体一つの模様として見ることも出来なくもなく、海沿いの風景にそれなりに似合っているようにも思われますので、割と安心して側面も撮っております。
 それにしても、訪問したのは平日で、2000系は動いているとしても1本だけだろうと予想しておりましたので、たまたま2編成とも動いていたのは最高にラッキーでした♪ 1編成のみ稼働ということであれば、もう1編成の初撮りのために早めに再訪しなければ気が済まず、たとえそうしたとしても連続でどちらかの編成のみに当たり目論見は空回りに終わる可能性もありますので……(汗)。

銚子電鉄初夏2011 (中) 緑2001F

2011-09-20 00:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 銚子電鉄ではここ数年来走り続けて来たデハ1002「鉄子号」について、最早この塗装を維持することなく、検査を前に昨日さよならイベントを実施したとか。いっぽう、鉄コレでも「鉄子号」消滅に合わせたのかどうか分かりませんが、オープンパッケージによる1両単位での発売が予告されています。個人的にはこの塗装は悪くないと思っておりますので、桃電バージョンは無視しながら「鉄子」バージョンは2両予約。妄想の2連を実現させる予定です (笑)。
 こんな感じでにわかにデハ1002がフィーチャーされているということで、自ずと次の塗装がどうなるか気になるところですが、今さら黒歴史とともにある醤油色というわけでもないでしょうから、個人的には銀座線色に塗って欲しいところですね~。メトロ新1000系登場への協賛という意味も込めて……。あるいは、塗料の数を増やさないという方針であれば、2000系と同じく緑一色になったりして……(それはないか ^^;)。



 というわけで、些か強引な前振りではありますが (^^;)、去る梅雨時に甥っ子を連れて銚子電鉄を訪れた際のカットがまだまだあったことを思い出しましたので、ここに緑2001Fの雄姿をアップしてみます。2000系は昨年秋にデビューして以来、既に雑誌やネットのあちこちで触れられていますので、最早新味は全くないかも知れませんが……恥ずかしながら個人的には今年の梅雨時が初乗車・初営業運転撮影でありました (^^;;;)。
 京王2010系あらため伊予鉄800形につきましては、だいぶ前に松山を訪れた際に楽しんだことがありますので、今回は遠く離れた銚子の地にて久々の再会と相成ったのですが、小田急沿線民としては残念ながら京王2010系時代に乗ったことがありませんので、この車両のサイドビューと車内の雰囲気はどうしても小田急2200系列をビンビンに思い出すのですなぁ……(*^^*)。もちろん、京王時代をストレートに再現した湘南緑顔、そして京王時代にはなかった5000系顔とグリーンのコラボレーションのどちらも素晴らしいですが、これからも機会があるごとに銚子を訪れ、遠く歴史の彼方に去った小田急2200系列に通じる何かを嗅ぎ取って癒やされたいものだと思っています♪