地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鎌倉街道徒歩鉄録 (8) メトロ8000系

2020-04-08 12:41:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 緊急事態宣言の発令と、少なくとも黄金週間明けまでの完全テレワーク化により、しばらく多摩川を越えないどころか、余程のことがないかぎり鉄道に乗らない生活となりましたので、これは鉄ヲタにあるまじき話なのですが、事ここに至れば仕方がありません。電車はこの事態の中でも通勤せざるを得ない皆様が少しでも低い密度で乗れるよう協力し、私はといえば自宅から散歩する圏内で小田急や相鉄を気晴らし程度に撮りつつ、過去画像をいじって楽しむのみです。



 というわけで、約1ヶ月前に歩いた鎌倉街道上道の道すがらでの撮り鉄記録、お次はメトロ8000系です。とにかく、8000系のデザインは今も色褪せない秀逸なもので、今後の18000系新造により消えて行くのは寂しいものですが、7人掛けでは激狭な椅子に何が何でも7人を座らせようとパーティションのポールを2本立てて以来のメトロ8000系は、腰痛製造機なメトロ08と並んで、田都で避けたい車両の両巨頭になってしまっていることは否めません。しかし、今の時勢に従えば、そんなメトロ8000の激狭シートこそ「密」の極みと言うべきでしょう。ジャカルタに転じた車両と同様、一人分を開けて着席させるような目印が椅子に貼られれば、地獄の激狭状態も解消され、リスクを犯しながらも乗らざるを得ない通勤客に福音となりそうです。


メトロ7000系 (祝!マイクロ模型予告)

2020-02-08 12:04:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 先日、マイクロエースの新製品発売予告がありましたが、その中にはメトロ7000系現行色・後期車があって「キター!」という気分です。副都心線がらみの車両の模型をちまちまと増やしつつある中、メトロ10000は全然好きな車両ではなく購入しておらず、肝心の副都心線車両を欠いていたところですので、ようやく来たるべきものが来ました♪ マイクロのメトロ6000系後期車の出来はなかなか宜しかったため (個人の感想です)、そのままストレートに期待したいと思います。もっとも、中国のあの状況を見るにつけ、無期限にズルズルと延期されそうな予感もありますが……。



 というわけで、先日ヨコハマ鉄道模型フェスタを訪れた後、サクッと短時間撮影した際にやって来たメトロ7000系後期車の画像をアップしておきます。思えば、ホントに短時間のうちに立て続けに現れたのは、ある意味で模型化予告のようなものだったのかも知れません (笑)。
 それにしても、たまに東横線を訪れますと、昼間の東横線のメトロ7000系率は本当に高いものだと感じます。有楽町線にたまに乗ると、メトロ車はすっかり10000系メインになった感があり、その分メトロ7000系8連は副都心線運用に押し出され、結果的に東横線に多数やって来るというからくりですが、東急8000系が去った今、70〜80年代テイストを東横線の街並みに添えてくれるまたとない存在になっているように思います。17000系の新造が始まり、7000系はあと数年以内に消えることが決まりましたが、ジャカルタに行くかどうかは、E217系説の流布に鑑みて、最早期待を抱くべきではないでしょう。

西武2000系を撮る (2019年10月)

2020-01-28 18:40:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 昨日は、いつもお世話になっております西武ヲタ写真家「きえふにいさん」様と、都内某所のジョージア&ロシア料理店にて、おそロシアなビールを傾けつつ美食に舌鼓を打つ小宴を楽しんだのですが、お互い下世話でマニアックな共産趣味者を兼ねていることもあって、目下の情勢に到るここ20〜30年の歴史に鑑みて、「同じプーさんであっても、プーチンと習近平のどちらが老獪で有能か」というネタから議論が白熱し始め、「プーチンの圧勝、習近平は足下にも及ばない」「中国の特色ある社会主義は、マルクス・エンゲルス・レーニンが書いた内容に照らしてもとんだお笑い種だ」という結論で一致しました。しかし、そんな話から自ずと、昔のロシアと中国はユルユルで良かったよなぁ〜という話に転じ、ロシアまたは中国で撮り鉄・乗り鉄する際に出会った鉄道関係者や公安関係者のユルユルで行き当たりばったりな態度を懐かしむ、という濃厚すぎる話題に花が咲いたのでした。その行き着く先は、近々鶴丸航空が直行便を飛ばすウラジオにさっくり飛び、釣掛エレクトリーチカに乗りたい……という共通認識でした (笑)。



 その後は話題が国内鉄に移り、上信700形の復活旧塗装に「マジかよ!」、そして秩父デキ201の黒デキ化に「マジかよ!」、さらには南海6000系をめぐる様々なウワサに「マジかよ!」……という感じでハイテンションな会話が続いたのですが、最後のシメの会話は西武に移り、ち○○特急もといLa Viewは、構想イラストの段階では「何じゃこりゃ」レベルだったものの、実物の完成度は侮れないという結論となりました。
 いやはや、新春鉄漫談としては最高にマニアックなひとときでした。きえふにいさん様には心よりお礼申し上げます!

 というわけで、何か西武の画像を……と思いつつHDを漁ったところ、昨年10月に相鉄12000系が川越に来たのを見たさで川越を訪れたついでに、ちょこっと西武新宿線を撮ったのを思い出しました。新宿線は池袋線と比べ、他社への直通なし、輸送人員頭打ち……ということで、今ひとつパッとしない印象もありますが、裏返してみればそれだけ新宿線が「昭和の西武佳き時代」を偲ぶベストスポットとなりつつあることを意味しているようにも思います。新宿線も笑電がそれなりに来ますが、それ以上に2000系が未だに大きな存在感を示していますし、池袋・秩父線の特急が全てLa Viewとなった後も、しばらく「小江戸」はNRAのまま、101系サウンドを大都会にも響かせ続けることになります。勿論、2000系も二段窓車の廃車が進んでいることは否めないわけで、今回レタッチしながら、そのうちじっくり撮っておかないとな……と思ったのでした。


横浜2020新春鉄 (3) 西武S-Train

2020-01-06 23:48:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 副都心線を介した東急と西武の結合を象徴する存在として、東横線には土日のみ40000系のS-Trainが乗り入れていますが、西武沿線民が気軽に横浜散歩に来るにはそれなりに便利な列車であると思える反面、横浜から秩父・飯能までこれに乗ってハイキングに行きたいかと問われれば、正直ビミョーなものがあります。座り心地にも車窓展望にも自ずと限界があるだけでなく、東急・メトロ・西武でそれぞれ特別料金を払わされるこの列車に乗るよりは、まずは湘南新宿で池袋に出てからレッドアローやLa Viewに乗れば良くないか……と思います。
 小田急江ノ島賎民としては、そもそも乗る必要がありませんので、実際の乗車率は知る由もありませんが、とにかくも、東横線内を走るS-Trainは、どう考えてもLa Viewにした方が良い……。これはあくまで、有楽町線沿線との出退勤移動をラクに済ませたい西武沿線ビジネスパーソンのための列車でしょう。



 というわけで、西武40000系のロングシート車が今後恒常的に東横線に乗り入れて来ると思われる反面、S-Trainとしての乗り入れは何時までも続くわけではないと勝手に思っているのですが、そう思ったら思ったで、今のうちに撮るものは撮っておかなければなりません (笑)。いや別にその……西武40000系は別に好きな車両でも何でもありませんが(正面デザインがウリナラのトングリっぽいですし、カラーリングも個人的なセンスにはフィットしません)、La Viewは正面に単に種別と愛称を表示するだけで、「西武秩父」とは表示しませんので、横浜界隈を西武秩父行きという(ある意味奇想天外な)列車が走るという事実を確実に記録にとどめるのであれば、S-Trainが走っているうちが華であろうと考えたまでのことです。
 そんなこんなで待ち構えることしばし。Y500系の露払いののち姿を現した40000系は……えぇぇぇ……何なんすか?!この萎えるデザインのHMは……(苦笑)。また、新しい車両のクセして、フォーカルプレーンシャッターのカメラで撮ると切れ切れになるショボい (?) LEDを使っているため、折角の「S」表示と「西武秩父」表示が……(トホホ)。まぁ、辛うじて「S」「西武秩父」と読み取れますから、これだけでも御の字としか言いようがないのかも知れません。

祝!西武秩父線まもなく開業半世紀

2019-10-10 10:24:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 奥武蔵の深い谷と峰を貫いて秩父谷に至る西武秩父線が、来たる14日・鉄道の日に開業50周年を迎えます。恐らく一般ピープルの皆様は、西武秩父線の起点が吾野であることなど夢にも思わず、飯能で池袋線と西武秩父線に分かれるものだと信じ切っていることでしょうが、西武は敢えて「吾野が起点です!」などと野暮な宣伝を繰り返すことはせず、レッドアローやLa Viewを前面に押し出して、「池袋や所沢からこれに乗れば秩父に行ける」事実を淡々と示しているのは大人の対応と言えましょう (笑)。
 なお、西武秩父線の開通により、それまで首都圏と秩父を結ぶメインルートであった東武東上線または高崎線と秩父鉄道を乗り継ぐルートは没落を始め、東武東上線からの「みつみね」「ながとろ」、そして高崎線からの115系臨電はいつしか消えてしまいましたので、秩父鉄道としては相当割を食らったはずですが、今や和解して (?) 西武からの直通列車や企画切符を受け入れて久しいのは周知の通りです。思えば半世紀、いろいろ変わるものです。



 そんな西武秩父線を長年最も支えてきたのは何か。一見すると初代と現在のレッドアローに注目が集まるのかも知れませんが、否、何と言っても、山岳路線に対応するために開発された101系の下回りと言えましょう。特急車は現在のNRAに至るまで、そして一般車は新101系や4000系に至るまで、例外なくこれに依拠して走っているわけで、半世紀にわたって一つの技術が一つの路線の根幹をなしてきたことは特筆するべきでしょう。
 しかし今や、新101系は基本的に平地をのんびりと走るのみで、NRAも数を減らしつつあります。というわけで、101系の技術が余りにも偉大であることを痛感しながら、その重厚な走り心地に酔うのであれば、今や4000系がベストであると言えましょう。しかも、当面は置き換えの予定が発表されておらず、西武としては急速に廃車となるNRAから部品を拝借しつつ、今後もしばらく鈍足な普通列車で4000系を走らせれば良いと考えているのかも知れません。
 これから秋の行楽シーズンで、日中の4000系使用列車はかなり混み合うこともしばしばでしょうが、早朝と午後6時以降はどんなシーズンでも必ず空いているという印象があります(芝桜が咲く季節の土日であっても、大方の観光客は夕方4・5時台の列車で帰ってしまい、午後6時過ぎの飯能行きに乗ったらメッチャ空いていて感激したことあり)。昭和なスタイルのボックスシートを確実に楽しめる列車も随分と減った中、飯能と西武秩父を結ぶ小一時間は、確実に小さな旅心を満たしてくれるはずです。
 (2枚目の画像は、先日ハイキングのついでに東吾野駅で撮影したものでスミマセン。……とはいえ、池袋線末端時代からのホーム上屋は、ローカルムードあふれる感じがして良い感じ♪)