深い森、古びた工場、そして旧塗装……嗚呼!影森駅の佳き時代が蘇る!
熊谷駅8時15分、パン上げ&降雨前の姿。ああ美しや、CTKの飾り文字!
往路の臨時急行、影森に到着~。留置線に引き上げるシーンを撮影♪
400mmLズームと重い三脚の威力で、踏切からノートリミング撮影 (^o^
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既に当ブログでもご紹介しました通り、秩父鉄道では会社創立110周年を記念して、かつて1980年代まで採用されていた小豆ベージュ旧塗装を復活させ、広瀬川原イベントを期にその全貌が明らかにされましたが、その処女運行として国鉄色リバイバルのとき以来恒例となった熊谷=影森間の臨時急行が運行されました!! 貧乏な中学・高校生だった1980年代、半鋼製ニス塗り車内の100系や、小田急から移籍した800、地味~な小豆ベージュツートンをまとって豊かな自然の中を快走する光景に限りなく憧れ、とにもかくにもなけなしの小遣いをはたいて何度も秩父を訪れたものですが、そんな私にとって、これは国鉄色リバイバルをはるかに上回る慶事の中の慶事!! まぁ一応、最近の秩父鉄道におけるイベント列車の常として、正面に大型の円形HMが装着されることが事前に予想され、それではちょっと当時の姿から外れるので邪道ではないか……と思わなくもなかったのですが (^^;)、何はさておきやっぱり目出度いものは目出度く、個人的な聖地・影森駅に小豆ベージュが戻って来る瞬間をこの目で見届けることが重要なはず。また、7000系が2本入線している今日にあっては、小豆ベージュ1002Fが「急行」を表示して走るのは多分これが最初で最後かも知れない……。そう考えれば考えるほど、小豆ベージュ臨時急行の運転は本当に待ち遠しく、折からの雨模様の天気予報もフラットな光線上等! (爆) 通常の撮り鉄用として使っているEOS 40Dに加えて、圧倒的な高画質を誇るEOS 5D MⅡを武器として携え、勇躍熊谷駅に降り立ったのでした。
とりあえず、小豆ベージュ1002Fがどのようなかたちで熊谷駅に送り込まれるか分からなかったもので、熊谷には朝早い時間に到着し、あわよくば広瀬川原からの送り込みを……と思ったのですが、朝8時過ぎの時点で既に熊谷に留置されており、ちょっとアテが外れて残念~(^^;)。その代わりに広角で撮りまくり、見事なレリーフで再現された「C T K」の飾り文字をしげしげと観察 (*^^*)。まぁ、より厳密に申しますと、「C.T.K.」のピリオドを省略し、その部分がすっぽりと開けた空間になっているのは、いささか画竜点睛を欠くかの感も無きにしも非ずですが (^^;;;)、何はさておき丁寧なネジ留めでこのレリーフが再現されたことを喜びたいと思います♪
こんな感じで撮ったあとは8:51発の三峰口行きでいざ聖地・影森へ! イエロー1012Fでやって来たというのも幸先が良いな~と思いつつ、デハ1112の車端部に陣取って窓を開け、しっとりと初夏の表情に変わった沿線の緑とMT46サウンドを満喫♪ 途中和銅黒谷で下車してちょこっと撮影し、後続の影森行に乗って2時間前に目指すスポットに到着しました。
待ち時間のあいだは、次々にやって来る列車 (1000の充当率がやけに高し! また、週末の訪問時としては久々に鉱石列車が走っていました ^o^) を撮影する傍ら、先客の方とのんびり濃いぃ会話。まさかビルマ (ミャンマー) での鉄道撮影事情について詳細なお話を伺えるとは……非常に参考になりました。こんなブログをご覧になっているかは分かりませんが、この場を借りて御礼申し上げます m(_ _)m
そしていよいよ……臨時急行が影森に到着する12時28分。はるか目線の先に1002Fが姿を現した瞬間……本当に100系や500系がやって来たかのような錯覚が……(*^O^*)。いや~本当に素晴らしい!! その後はお待ちかねの本線上折り返しシーン♪♪ 臨時急行から下車した「鉄」で影森駅ホームがパニックになっているのを尻目に、超速攻連写で編成写真を撮影したのですが、待ちに待ったシーンが目の前に展開されると心臓バクバク (^^;;)。とにかく無我夢中でした (笑)。
その後は、影森駅ヤードの中央部に留置された1002Fを超望遠撮影! これまでの経験に照らし、手ぶれ補正つきの300mmズーム×1.6倍 (APS-Cサイズセンサー) 手持ち撮影では役不足で、やはり400mm超望遠ズームと重量級の三脚が威力を発揮しました。重くてくたびれますが、苦労した甲斐はありました (^O^)。
聖地・影森で小豆ベージュ1002Fを愛でる最後の仕上げは、再びヤードから動き始めたところを背景の稜線や工場と組み合わせての撮影♪ (1枚目の画像) 奇しくも屋根が小豆色に枯れ果てた工場の屋根と1002Fはまさにベストマッチでありまして、まさに「これぞ影森!」「これぞ秩父鉄道佳き時代!」と叫びたくなるようなカットとなりました v(^O^)v
こんな感じで全ての撮影を終えたあとは、臨時急行のデハ1102熊谷方車端部に陣取って窓を開け、熊谷まで約1時間の旅を激賞~~。往路で配付されると予告されていた乗車証明書が余っていたようで、おこぼれに与ることが出来ラッキー♪ 熊谷到着後は、都内でちょいと用事があったのと、既に影森で「お腹一杯」だったことから、留置線引き上げシーンまつりには参加せず、すぐにやって来た草津32号 (土日運転) に乗車し、華麗なるMT46→MT54リレーを楽しみまくったのでした。
何はともあれ、こうして走り始めた小豆ベージュ1002F、本当に懐かしく素晴らしいの一言です。素晴らしい企画でファンを感動させて下さった秩父鉄道関係者の皆様に厚くお礼申し上げます m(_ _)m
これからは、HMを外して「秩父鉄道」表示となったところを撮り貯めるのが楽しみですね~。秋に予定されている黄色茶帯塗装の復活も待たれます。そういえば、今回のイベントは参加者の年齢層が高かったのが印象的でした。沿線で懐かしそうに眺めている方も30代以上が多かったような……。
余談 (?) ですが、デハ1102のベンチレーターが……あれれ?? 一つおきに高さが違っている! (@o@)。もともとこのような仕様でしたっけ……。そこで『と○いん』08年10月号 (秩父鉄道特集) に載っているデハ1102の屋根写真を見ると、確かに違う……。いやはや、今まで気が付かなかったのですが、何のためにこんな改造が加えられているのでしょうか? (汗)
というわけで、もし今後「鉄道コレクション」でリバイバル小豆ベージュ1002Fが発売されるとすれば、デハ1102のベンチレーターの高さ違いもきちんと再現する必要が生じますね……。金型使い回しが出来ないということで、小豆ベージュ1002Fの発売はハードルが上がりそうな悪寒……(汗)。自分でGMキットを使って作るのも面倒臭そう (笑)。