地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第三ヤンゴン熱鉄記 (14) 日本製旧客LBGTX1700

2015-05-31 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 JRCキハ40系列&キハ11のヤンゴン無事到着に加えて、JRE仙台地域色キハ40系列のミャンマー輸出が伝えられるなど、ますますミャンマー国鉄が日本中古RBE天国となって行く勢い……ということでミャンマーネタの続きです。
 去る3月にヤンゴンで撮り鉄をした際の成果としては、勿論日本中古RBE各種を激写したことや、バゴーでLRBEに乗ったことなど多々ありますが (どちらも全然アップが後回し……最近はいろいろな方がヤンゴンを訪問されて多々リアルタイム情報がアップされる時勢となりましたので、当ブログが先を競って速報を載せる意味は既に無し ^^;)、ある意味で最もマニアックに強烈な成果は……日本製4扉コンパートメント車格下げ車の形式写真を激写していたことです!
 1950年代にH立で製造された雨樋・ベンチレータ付客車の最高峰は、4扉コンパートメント・アッパークラス寝台であるBNCXE1700形でありますが、そのロングシート格下げ車は (?) 形式名をLBGTXと改め、車番はそのままに(?)ヤンゴン環状線の6連または東郊用3連に組み込まれ、悠々自適にゴロゴロ転がっていました。



 とくに1712は、4扉の原型をとどめているのが要注目! 2年前に初めてヤンゴンを訪問した際には、この客車を眺めても「英国DCのお古とはまた一味違ったボロが走っているなんて凄いな……。しかも4扉とは。まぁラッシュの切り札として4扉も必要ということなのだろうか」としか思わなかったものです。しかし今回、どうやら素性が怪しいのではないかと睨んで形式写真を撮っておいたところ、をを!現役のコンパートメント車画像と比較すると瓜二つ! というわけで、実は日本製最高級車の成れの果てこそ、この4扉・青緑ツートン塗装だったのです! 
 いっぽう2扉の1701は、ロングシート格下げとともに中間ドアを左右二ヶ所埋めた(?)結果、非常にちぐはぐな窓配置の2扉車になっている……ということが推察されます。しかし素人目には、これが4扉コンパートメントであったかどうか全然分からず、単にバラバラな窓のボロ客車が連結されているだけとしか思わないでしょう。いやはや私も、形式写真を撮って後日ジーッと他の車両と比較するまでは、単にボロとしか思っていなかったのでした (爆)。
 というわけで、帰国した後の今頃になって「しまった!1701をもっとしっかりと激写・乗車しておくべきだった」という後悔の念に駆られている次第ですが、このような発見がゴロゴロしているからこそ、ミャンマーの客車シーンは穴場的な面白さがあると痛感します。

南東北鉄周遊2015 (4) JRE719系

2015-05-30 00:00:00 | JR発足後の車両


 本日は仙石線全通という目出度い一日……ということで、3月に久々に訪れた南東北ネタも仙石線の話題を取り上げたいところですが、結局ズボラなため間に合わず……槻木で東北線に乗り換えて仙台市内に向かうところからです (汗)。
 周知の通り、数年前に仙台地区の417・717・455系が全廃となって以来、基本的に701・719・E721系の鼎立状態が安定しており、そこに今般の仙石東北ライン新登場によってハイブリッドDC・HB-E210が新規参入となるわけですが、個人的な印象では仙台以南の東北線スジに719系が多く、常磐線スジと仙台以北の東北線スジに701系が多く、E721はそれぞれに入線するものの主流ではなく、仙山線はE721の天下となっているという印象があります(『普通列車編成表』を見ても大体そんな感じ)。というわけで、槻木で仙台行きに乗る際、自分のお好み通りに719系が来ると良いな……と思っていたところ、ドンピシャでした (笑)。



 しかし……4連では槻木から乗っても座れない……(-_-;)。元々国鉄型の2扉6連で運用していたところを3扉4連では明らかにサービスダウンな状態が継続しているわけで……。仙台都市圏の大きさと、そこで誰もがクルマを使えば大渋滞が発生するであろうことに鑑みて、逆に客の足元をみて「編成短縮で立ちんぼになっても速いのだから、それに槻木や岩沼あたりからなら仙台まで30分なのだから我慢せよ」というメッセージであるとしか思えません。
 それはさておき、普段首都圏で211系をロクに撮ったこともないようなヤツ(=私)が、何故719系になると目の色を変えて必死に撮りまくるのか……(^^;)。勿論それは、国鉄型なき今となっては719系が最もシブく見えるためであり、前回訪れたときにはヘタをすると719系も露払い試し撮り列車として全然真面目に撮らなかったことを思い起こすにつけ、ただただ無常を感じます。しかしそれ以上に、全車セミクロスであるというメッセージが、好きかそうでないかの違いでもあるような……。実際、同世代の車両である213系や313系にいついても、東海・岡山エリアで見かけようものなら激しくコーフンしてしまいますし……(笑)。

第六ジャカルタ炎鉄録 (22) 食堂電源車考

2015-05-29 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 2002年製、まぁ標準的な (?) Argo Eksektif食堂車。



 1982年製、青胴1・2等編成食堂車の塗装変更バージョン?



 1967年製のボロ食堂車を小窓化して大幅イメチェン?!



 1965年製の電源車。電源車も千差万別の百鬼夜行……(汗)。

------------------------------------
 インドネシア鉄道が誇る豪華快適な特急用車両であるアルゴ塗装客車は、このような客車を安定的に国産可能であるという点で、インドネシア工業のレベルを代表する存在でもあるように思います。まぁこの点、ベトナムのザーラム工場も最近は冷房寝台車を造っていますし、タイのマッカサン工場もかつては日本10系客車のタイバージョンを大量生産し、日本製や韓国製の超ロングボディ冷房寝台車を確実にメンテする実力を持っているのは事実です。それでもやはり、ヘビー・インダストリーの世界でも何とか東南アジアNo.1でありたいと願うインドネシアが、頭一つ抜きん出ているように思うわけです。電車の自国生産は右往左往気味ですが……。
 しかし一方で非常に興味深いのは、グレードが高いアルゴ塗装客車ほど、年式等々により細かいスペックがバラバラで、橙+青のエコノミ客車や白+青のビズニス客車と比べて全然統一感に欠けてきたことです。2等車は現塗装が非常に美しいけれども画一的で、3等車は窓上の通風器の有無(冷房化による封鎖で意味がなくなりました)や窓の一段ハメコミ化施行有無などの違いを除けば外観上は余り大差がない (?) ことを考えますと、ますます個々の1等車の細かい来歴に興味が湧いて来ます……。とりわけ、かつての花形列車であった1+2等列車が衰退し、年式が古い非アルゴ青胴1等客車がアルゴ塗装に変更され、レバラン臨(断食明け前後に集中的に増発)などの多客臨を中心として動員されているように思われますので、なおさらアルゴ塗装1等車のカヲスぶりに拍車がかかっていると言えましょう。
 まぁ裏を返せば、そんなレバラン臨が走るタイミングこそ、インドネシアの客車をウォッチする最適の季節であります……(笑)。普段は各地の車庫の奥でストックされているボロめなアルゴ客車が、こぞってジャカルタに集結するわけですから……。そして最近は、好調な経済と中産層の増加により、一時期閑古鳥気味だった特急列車も連日大賑わいなようで、臨時アルゴ特急が事実上毎日運転されている場合も少なくないことから、特にレバラン前後というわけではなくても、ウォッチの楽しみも増えているのかも知れません。
 そんな中、旅客扱い用の客車に負けず劣らず千差万別の形態を誇る (?) のが、食堂車と電源車……。何せ、窓割りやルーバー配置が個々の車両ごとに違うとしか思えませんので……(滝汗)。とにかくワケワカラン状態ですけど、どなたか研究してみませんか? (^^;

鹿児島熊本鉄バス録 (12) 熊本バス新塗装

2015-05-28 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 二段窓の西工ボディ、関東人には馴染みが薄いですが格好良か!



 二段窓のキュービック、何となく首都圏の香りがします。



 二段窓の7Eも良かですたい! (^^;



 二段窓のジャーニーは如何にも地方路線という雰囲気!

-----------------------------------
 熊本バスの旧塗装は「チキンラーメン」の包装を思わせるデザインであるのに対し、新塗装はシンボルカラーのオレンジを基調に軽快な雰囲気を醸し出しているようです。しかし……個人的には、途中のウネウネ模様がインドネシア国鉄客車の新塗装を連想せずにはいられません (←そんなヤツは他にいねぇ~。時間的にも熊本バスの方が先なのは明らか)。
 そんな熊本バス、如何にも大都市の事業者から譲渡されたばかりという感じのエアロスターも走っており、これはこれでまぁ良いわけですが、やはり二段窓車が放つ質実剛健な雰囲気はたまりません♪ とくに、西工ツーステボディの二段窓は、完全に悩殺されました……。熊本駅から藤崎宮前へ向かう途中では旧塗装車も目撃し、鼻血が噴出するかのような興奮を覚えたものですが、その車両を撮影出来なかったことは心残りです。
 熊本バスは、地方公共交通事業者が最近しばしば見舞われている通り、利用客減による経営不振に陥り、債務放棄を含む再建計画が動き出しているとのことですが、とりあえず本数は現状を維持するようです。二段窓車のパラダイスとして、熊本市民・県民の力強い足であり続けることを期待せずにはいられません……(乗らずに撮っただけのヨソ者ではありますが ^^;)。

南東北鉄周遊2015 (3) 阿武急8100形

2015-05-27 00:00:00 | 地方民鉄 (東北)


 福島交通飯坂線の朝の3連を楽しんだ後は、福島駅の同じホームから出発する阿武隈急行を槻木まで通し乗るというメニュー♪ 連れてきた甥っ子は勿論初めての乗車ですし、私自身も震災を挟んで数年ぶりに乗るということでワクワクです♪ 主力の8100形は、周知の通り三セク界唯一の交流専用電車ですが、その風貌は如何にも昭和気質な2扉セミクロスですし、何と言ってもモーターが205系と同じMT61! 東武6050系ほどではないにせよゆったりとしたボックスシートに身を委ねて、阿武隈川の峡谷を眺めながら、MT61の力強い雄叫びを味わうという極上の時間を享受出来るのです……(*^^*)。そんな8100形は、マイナーな存在である割にはしっかりとした電車であることもあって隠れた人気があるようで、早いもので1年8ヶ月前の発売となった鉄コレ18弾でも晒し売りにプレミアがついたことは記憶に新しいところです。



 ただ、阿武急はそれなりに地元の通勤通学の足として根付いているようで、ラッシュアワーに福島に到着する4連からは大量の客が吐き出されるほどですので、そんな8100形の魅力を味わい尽くそうと思えば、閑散時の如何にも空いていそうな列車を狙う必要があります。そこで今回、9時半過ぎに福島を出る列車に狙いを定めたところ……まさに大当たり☆ 1ボックスに1~2名、そしてロングシートにもチラホラ座っていた客は、ほぼ保原と梁川で下車してしまい、ハイライトの富野~丸森間では貸切に近い車内となりました♪ (他に1人乗っていたのが残念 ^^;) 行けども行けども阿武隈川の峡谷……という風景にこだまするMT61サウンド! 現在、JREは福島ディスティネーション・キャンペーンを活発に展開しているようですが、個人的にはこの阿武急・小さな旅こそ、鉄ヲタが福島を訪れる最大の楽しみとして推奨できるのではないかと愚考します (^^ →あ、でも、東武野岩会津ルートはもっと素晴らしいですし、JREによって残り後数年以内であることが予告された会津のキハ40系列も今のうちに楽しまねば……)。
 しかし……8100形も良いのですが、一番撮りたいのは3両1編成のみJREから譲り受けた417系だったりします。417系は余程のことがない限り、朝ラッシュに福島まで1往復しておしまいですので、前日福島泊でないと撮れないという……(福島行きの夜行バスではビミョーに撮影スポットには間に合わない -_-)。