地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東京メトロと都営地下鉄統合へ……?!

2010-06-30 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 昨晩、フツーに晩メシを食べながら、これまたフツーに某国営放送の夜7時のニュースを見ていたところ、東京メトロと都営地下鉄の経営統合について正式な協議が始まる旨の報道がなされ、思わず「ついに来たかぁぁっ!」と叫んで飯粒を飛ばしそうになってしまいました (^^;)。さらにその後、J-WAVEの夜8時の番組「Jam The World」でもこの話題が取り上げられ、猪瀬副都知事が生出演して説明するなど、にわかに首都圏全体のアツい話題として沸騰しつつあるような気配があります。
 そもそも、東京メトロの前身である営団地下鉄は、周知の通り帝都高速度交通営団という正式名称であったわけですが、この如何にも時代がかった名称は、戦時中に東京市内の地下鉄既存路線(今日の銀座線)と将来構想路線を統合して国家統制の下に置き (浅草~新橋の東京地下鉄道と、渋谷~新橋の東京高速鉄道は将来の覇権をめぐって争っていたようで、それを国が丸く収めるためでもあったとか)、政府と東京市(→東京都)の出資によって建設・運営を行うために設けられた組織に由来しているはず(純粋な国営・市営・都営ではない公営企業として「営団」という名称が付いた由)。したがって、東京メトロ(確か未だ上場していないはず)も都営地下鉄も東京都の大きな影響のもとにあるわけで、すぐにでも統合してもおかしくないのでは……と素人目には思えるのですが、国が50%を超える株を保有し収益力が高いメトロ路線と、長年イマイチ補足的な雰囲気が否めない都営路線はすぐには統合出来なかったのでしょう。



 しかし、世界を見回してみますと、大都市の地下鉄網で会社が異なると別運賃になるという不便さを強いられる事例は余りないわけで、身近なところで申しますと韓国のソウル広域電鉄網は国鉄・ソウルメトロ (1~4号線)・ソウル都市鉄道 (5~8号線)・9号線会社に分かれているにもかかわらず運賃は統一されているはず。北京も4号線あたりが香港との合弁による別会社の運営であるものの、運賃は全路線共通でどこまで乗っても2元。というわけで、乗り換えるたびに初乗り以上の運賃を負担しなければならないメトロ・都営の関係は、首都圏住民にとって不便であるだけでなく、国際都市・東京の面子にかけても、あるいは今後さらに便利な都市として発展するうえでも問題があると思えます……。
 いやまぁその、個人的にも山手線内の移動でメトロ→都営乗り換えを強いられるとなると「ちっ、高くて面倒臭ぇなぁ」とつぶやかざるを得ないわけです (^^;)。そこで、地図を眺めて下車駅を工夫したうえで少々歩くか、あるいは便利そうな都営バス路線を探す……といった自衛をしております (ケチですかねぇ……笑。タクシーに一人で乗るのも貧乏人にはバカにならない出費ですし)。
 そんな煩悶を相当程度解消してくれそうな今回の統合話、恐らく存続会社は東京メトロでしょうが、メトロとしては都営地下鉄のこれまでの負債まで背負い込むつもりはないでしょうから、都営地下鉄部分については所謂上下分離方式を採用し、インフラ保有は東京都、運営はメトロ、運賃は統合、という形態をとることになるのでしょうか。 しかし猪瀬副知事談によると、既に都営地下鉄も大江戸線効果でそれなりに収益力は高く、あと20年で負債を完済可能ということで、むしろメトロの株式上場で完全に国と都のコントロールが効かなくなる前に利用者の利益を重視した統合を実現し、規模の経済で都営分の負債完済を加速させるのがベターであるとのこと。まぁ私は財務屋ではありませんので、余り細かい金の話は分かりませんが、いずれにしても都電と新交通システム(舎人方面へ行くやつ、まだ乗ってない……^^;) は都交通局に残ることになるのでしょう。
 う~ん、メトロ・都営・国・都の4者による協議はこれからまっさらな状態で始めるとのことですが、とにかくも九段下駅ホームの半蔵門線と都営新宿線の仕切りがなくなる日が一刻も早く訪れることを期待したいものです。

東急大井町線5連・梅雨晴れ揃い踏み

2010-06-29 00:00:00 | 大手民鉄 (東急)


 まず8641F登場~。8500系は当面安泰でしょうか。



 大井町線転属後間もない9003Fもやって来ました♪ 幕温存最高!



 8090系は4編成運用入り。但し漢字表記で撮影出来たのは93Fのみ (苦笑)。



 1時間待ってようやく、個人的な大井町線ベストカー・8590系登場~! (汗)。

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 非常に湿った空気が辛い梅雨時が続きますが、同時にこの時期は夏至前後の一年で最も日が長い時期でもあり、その中での大きなお楽しみとして、晴天時の斜光線がかなり北の方から射してくることは見逃せません。そこで先日、恩田に寄り道して8642Fの様子を眺める前に、まさにベストな順光状態となった梅雨晴れ・夕暮れ前の溝の口にて、大井町線用の5連を久しぶりに撮影してみました。ここに来て急に「5050系新造→9000系の大井町線転属→8090離脱→秩父?」という動きが加速しつつあり (?)、8090系が主力として当たり前のように運用されているうちに記録しておこうと思いまして……。
 その成果は今回アップした通りですが、約1時間のあいだに1980年代における東急の花形車種がこれだけ代わる代わる現れるのを眺めるのは何とも楽しいものです♪ 当初は違和感があった大井町線用グラデ帯も、最近は「秩父の色違いだ」ということですっかり慣れてしまいました (フツー逆だろ、と言われそうですが。笑)。

梅雨の別れ・京急1000形ありがとう運転!

2010-06-27 16:55:00 | 大手民鉄 (京急)


 緑の谷間に住宅が立て込む横須賀らしい風景ともお別れ。紫陽花が見送り……。



 別の快特が直前を先行するにもかかわらず、本領発揮の猛スピードで通過……。



 三浦海岸に留置中(黄線の内側から手を差し上げノーファインダー撮影)。



 津久井浜にて。嗚呼……この完成された古典的京急スタイルは永遠に不滅です!

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 1959年に京急が高性能通勤電車の決定版として世に送り出した800形(初代)改め1000形は、かれこれ51年の永きにわたって京急の王者・最大勢力として堂々君臨し、普通車から快特までオールマイティーな活躍を続けて来ました。しかし、片開き扉の抵抗制御車がVVVF車と比べて性能面で見劣りすることは最早否定しようがなく、新1000形の登場以来目に見えてその数を減らし、2005年には分散冷房車が消滅、そして集中冷房車も周知の通り明日限りの運命となり、本日ついに「ありがとう運転」が金沢文庫~三浦海岸間にて行われました……。
 数日前に「ありがとう運転」の内容が明らかになった際、個人的には「名車の引退にしては運転距離が短すぎ、本数も少なすぎる……これでは『鉄』や家族連れが集中し過ぎて大変なことになるのではないか? これでは到底落ち着いて最後の別れの時を味わうことは出来ないのではないか?」と思い、大師線で静かにまったりと乗車・撮影を楽しんだことを以て満足するべきではないかと逡巡したのですが、まさに1000形最盛期を強烈に思い出させる快特・特急サボつき8連が走るということで、激しく心を揺さぶられました……。それはまさに、私が杉田に住んでいた小学校低学年の頃、杉田のスロープを猛然と駆け上がって行くのを眺めた1000形A快特・H特急と全く同じ姿……。やはりここは、たとえ杉田を通過することはないとは言え、是非記録に残さなければ後悔することになるだろうと思いまして、何事も早め早めの場所取り行動に努めつつ沿線を訪れてみました。そして、永年にわたって品川~横浜→横須賀間を猛然と突っ走ってきた1000形が降らせた涙雨でしょうか、待ち時間には時折叩きつけるような風雨に見舞われましたが、幸いにして通過時には明るさを確保出来、梅雨に濡れた緑の三浦半島らしい風景の中を駆ける1000形の最後の勇姿を思い通りに描ききることが出来ました……。

 嗚呼……大きな窓で優雅なスタイル、そして如何にも頑丈そうな下回りを持ち味とする1000形は、伝統の快特・特急サボも誇らしく、これほど美しく輝き堂々と走ることが出来るのに、何故もう引退なのでしょうか……。いや、約半世紀前の時点でこの基本的デザイン・性能が完成されたことこそむしろ今改めて驚くべきことであり、「何故もう引退」としか思えないこと自体、まさに日本の高度成長の精華を集めた通勤電車として一世を風靡した1000形が名車の中の名車であることの裏返しなのかも知れません。かつて1000形の黄金時代、快速特急に600形 (初代) が現れず1000形での運行であったり (2000形の登場まではそれが当たり前でした)、H特急に非冷房1000形がやってきたりすると、それこそ子供心にブーイングものでしたが、そんな過去の自分の偏見は全て誤りであったと心から懺悔しつつ、京急の歴史の非常に大きな部分を彩った1000形の勇退を痛切に惜しみ、長年の大活躍に最大級の拍手を送ります……。そして、最後に素晴らしい「ありがとう運転」を実現して下さった関係者の皆様のご尽力に、この場ながら心よりお礼申し上げます。
 
 京急電車の中の京急電車、1000形の真紅の輝きよ、永遠なれ!!!!




 側面窓に 快 速 特 急 表示!!
 やっぱり誰が何と言おうと、正式名称は快特ではなく快速特急でしょう! (爆)
 こんなところにも京急関係者の方々の熱い思い入れを見て取れます……。

松本電鉄の熱い一日 (5) 5000系万歳!

2010-06-26 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 まずは曲線上に留置! 本当に現役さながらです……。



 さよなら運転直後の撮影会と見まごうばかりに雰囲気満点……。



 パン上げで入換中の姿は思わずシビれました……。



 ほとんどの「鉄」がJRへ移動したのち、近接広角アングルを満喫!♪

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 早いもので感動と興奮の松本電鉄・新村車庫イベントから1週間が経とうとしていますが、素晴らしい内容の展示に未だ内心の高ぶりは冷めやらず……(*^^*)。とはいえ、撮りまくったカットの整理は余りにも大きい問題でありまして (^^;)、5000系単独で撮影した中からようやく4カットをレタッチしました。
 う~む♪ 最早余り贅語を要さないでしょう……丁寧に塗り直されたモハ5005+クハ5006の麗姿は! とくにモハ5005は、ワンマン関連装備の存在を除けば、現存する東急5000系の中で最も原型を残す最高に貴重な存在であり、デハ5001がカットモデルとなってしまった今やますますその価値は高まっていると言えましょう。そんなカエルの残党2両を目の前にして、無心でシャッターを切ることの幸せといったら……。とくに、JRE201系の松本到着に合わせて会場内の人出が劇的に減った午後2時前後には、本当に静かな雰囲気の中で5000系と戯れることが出来、嗚呼……来て良かった!という喜びをかみしめたのでした。

東急8642F・先行き不透明過ぎる恩田入場

2010-06-25 00:05:00 | 大手民鉄 (東急)


 リンク頂いております「弐自宅Explorer」さんで既に伝えられております通り、このたび東急田園都市線の8642Fが恩田の長津田工場に入場しました。この編成は残り2本となった8500系○K編成のうちの1本にして、唯一の界磁チョッパ・VVVF混結編成であるという点で極めて希少価値が高く、常に東急ファンの注目を集めていると思われる編成ですので、東急ファンのはしくれである私もその動向は気にならずにはいられません……。そこで、昨日の夕方は少々時間があったことから、さっそく恩田に寄り道してその様子を見物して来ました。



 そこで待ち受けていた光景は……不可解そのもの(詳しい様子は「続きを読む」にアップしています)。渋谷方は5両まとめて正門脇に留置されている……という点では今のところいつも通りですが、中央林間方5両は……何故か8号車のサハ8974だけが抜かれて入場線シャッターの手前に留置されていました。編成替えせずに入場するのであれば5両まとめて、というのが定番ですので、8号車を抜いて6・7号車(VVVF) と9・10号車 (界磁チョッパ) が工場内に取り込まれるというのは極めて異例に思われます……。昨日はたまたま、当ブログの読者の方からお声がけ頂き、その意図するところについていろいろ推測し合ったのですが (どうもお世話になりました! また恩田・長津田界隈でお会いした際には宜しくお願い申し上げますm(_ _)m……それにしても世の中狭すぎですね ^^;)、全く結論は出ず仕舞い。果たしてこの編成は再び10連で出場するのでしょうか? それとも大井町線用に短縮され、VVVF中間車や余剰サハは廃車……?? 何はともあれ今後しばらく8642Fは要注目なのではないか……と思ったのでした。
 なお、この2枚の画像は、個人的に一番最後に撮影した8642Fの姿。今年の桜のつぼみが膨らむ頃のことでしたが、これが田都での撮り納めに?…… (-o-)