地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第五ヤンゴン熱鉄記 (5) 名鉄とLRBE

2017-08-31 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 ピュンタザ機関区での名鉄キハ24=RBE2504撮影大会。その左側では、マダウ線でこれまで主力として活躍してきたLRBE56がちょこんと鎮座していました♪ しかも、2両並べて撮影しやすいように、LRBE56の位置を手押しで調節して下さいました! う~ん、何という夢のようなローカル&軽便風景! 



 しかし、去る16日のインドネシアの宴にて、とある方 (一応お名前は伏せさせて頂きます) から少々気になるお話を伺いました。ここ1年来の急速なLRBE離脱・RBE化は、ミャンマー国鉄がどんどんRBEを増やした結果であるのもさることながら、日本人鉄ヲタがLRBEを目がけて殺到するようになったのも一因であるとか……。(続く)

木曽路歩き鉄 (7) 奈良井のC12 199

2017-08-29 12:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 中山道の奈良井宿には、木曽谷の森林資源に関連したもう一つの保存車両として、かつて木曽福島に所属し木材積み出し駅での入換に従事したC12 199が現存しています。位置的には、道の駅の脇にある森林鉄道のDL・客車と異なり、宿場南西の踏切に隣接した駐車場の一角に置かれ、往年の林業を支えたシンボル的存在としてピカピカな状態を保っているのが素晴らしい! しかも奈良井で一泊した場合、早朝の散歩のついでに清々しい空気の中で心ゆくまで激写出来るのも素晴らしい! 日中はいつでも、観光バスや自家用車で乗り付ける観光客が周囲に寄りついていますので……。



 そんなC12 199、C12としては珍しくデフを装備しているのがますます素晴らしい! 個人的に「C12というのはどうも小粒すぎる見てくれだよなぁ~」と思っているのですが、デフが両脇に設置されているだけで、ダンディーに引き締まった見映えになるように思います♪
 もっとも、木曽福島所属の入換機は、現役当時正面がゼブラ塗装だったようですので、この現状は完璧な姿ではないとみることも出来そうです (それとも、この199号機はゼブラ塗装ではなかったのでしょうか?)。そこらへんはまぁ、ホビセンカトーの京都店で特製品として売られている木曽谷シリーズのSLで楽しんでみることにしましょうか……。去る8月上旬の「鉄道模型コンテスト」にて、京都店特製品として陳列されていたゼブラ塗装C11の姿にクラクラしてしまいましたので (危険すぎる誘惑……^^;)、いずれC12 199のデフ付きゼブラ版が発売されようものなら、必ず御布施させて頂きます……(^^;;
 え……既にC12 199はマイクロから出ている? いえいえ、マイクロのC12はミョーなプロポーションのようですので……(^^;)。

去りゆく都営10-000形 (3) 250/260F

2017-08-28 00:00:00 | 都市民鉄 (首都圏)


 長年にわたり都営新宿線の象徴として君臨してきたギンギラコルゲートの都営10-000形は、周知の通り10-300形による置き換えが進み、この初夏以後は僅かに10-250編成が残るのみとなっていました。しかし、その10-250編成も先月半ばを以て運用を離脱し、若葉台送りとなって廃車されたとのこと。とにかくこの、如何にも昭和50年代的センスを凝縮した車体と電機子チョッパの組み合わせをもう楽しめないというのは、返す返すも寂しいことです……。



 それにしても、10-000形の引き際の静けさは、如何にもこの車両らしい地味さを象徴しているのかも知れません。既にごく僅かとなった今年の春以降でも、駅の先端にいるヲタをほとんど見かけず、離脱直前の10-250Fが正面にごく小さな惜別ステッカーを貼ったところで、凄まじい数のヲタが集結したとは言えない状態のまま、ある日ひっそりと、さよなら運転も行わずに消えていったという印象があります。私の場合も、本八幡から橋本まで結構距離がある中、この編成だけを狙って沿線に向かうというのは雲をつかむような話だと思いまして、結局昨年の上半期に用務のついでに撮影したカットがあることを以て満足することにしました。今はただ、こうして何気ない日常を快走する姿を眺めながら、燻し銀のような電車と触れ合うことが出来た思い出に浸るばかりです。

鉄道模型コンテスト2017訪問記・学生編

2017-08-27 00:00:00 | 模型素人物欲見聞記


 これは絶対に主催者が喜ぶと思いました (^^;)。見事な出来映えです。



 浜大津訪問直後だったため、地元愛あふれるこの作品は楽しい♪



 最近は滅びの美がひとつのトレンドなのでしょうか?



 足りない外国車両はフリーランスで!という姿勢は応援したいです。
 なるほど、ナハ11を短くするとこうなるか……って、ミャンマー客車みたいでもあります (^^;
 バイコヌール宇宙基地のソ連罐M62……高校生でも共産趣味か! (笑) 
 板キットの切り接ぎやプラ板使用で苦心惨憺すれば、グッと見映えがする「それっぽい車両」が出来ると思うのですが……。「じゃぁお前が作れ」と言われたところで、最近は製作時間が全然ないのがトホホですのでスミマセン (^^;;)。

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 3週間前に開催された「鉄道模型コンテスト」の審査結果が先日発表されたようですが、やはり周到にコンセプトを練って丁寧に製作し、チームワークが光った高校が入選したという、ごく当たり前の展開となったようです。懐かしい雰囲気の里や街、あるいは壮大な大自然に範をとった作品は、私自身も大好きですので御同慶の至りです。
 とはいえ、高校生ということでもっとブッ飛んだ企画があっても良いはず。かといって、毎年メルヘン路線で攻めても次第に新味が薄れるわけですし、大いに注目を集める巨大ギミックで勝負するとしても肝心の鉄道車両の存在感が埋没してしまうという問題もあります。何よりも、出来る限り丁寧につくったというわけではない作品は、発想の面白さをスポイルしてしまいます。「をっこれは!」と思った作品をじっくり眺めようとしたものの、その脇の粗雑に作られ誰も注目していない作品の高校の生徒さんが「これは紙をこうやって使って作りました……」と割って入って、しばし付き合わざるを得ないのは少々苦痛でした (汗)。
 う~む、期間と費用を限ってチームワークで製作するジオラマというものも、他の集団プレー系部活と全く同じで、リーダーシップを取り技術的にも優れたカリスマ的顧問・生徒の存在が鍵なのでしょうなぁ~(自宅に置き場がないのでジオラマを手がけないヤツがエラそうなことを書き並べてスミマセン ^^;)。そんなことを考えながら、戦利品の「ゆうマニ」・叩き売り鉄コレ・キャスコのB級品中敷きとともに帰宅したのでした。

タイ東北部で生きる日立製RHN型DC

2017-08-25 12:00:00 | タイの鉄道


 去る9日に発売されたばかりの、下川裕治『東南アジア全鉄道制覇の旅 タイ・ミャンマー迷走編』(双葉文庫)がなかなか面白い。かねてからバックパッカー旅にまつわる文章を生業として世界各地で乗り鉄もされている筆者が、編集者の口車に乗せられて東南アジア諸国鉄道の全線乗り潰しという偉業に踏み出したものの、ご自身のホームグラウンドであるタイですら「マイペンラ~イ」な雰囲気に翻弄され、路線数が少ないにもかかわらず意外と長大な (?) タイ国鉄のド田舎路線を乗りつぶすのに、難行苦行を重ねるという……。
 ただ、タイはそれでもまだましで、ミャンマー編はもっと地獄をみるわけですが (汗笑)、たとえばタイの場合、列車の接続を図らないのは当たり前、何やら良く分からない運行形態なのも当たり前……(例えば、スプリンターが1日1往復寄り道するだけのサワンカローク線とか、ほとんど乗客皆無の列車が闇夜を突っ走るだけのスパンブリー線とか)。とはいえ、タイ語がバッチリ話せると、「それでもまったり楽しい」タイ国鉄の旅が一層楽しいように見えるのはうらやましい限りです。また、1日1往復の列車が夕方に終点に着いて翌朝折り返すキーリラッタニコム線について、駅の近くに宿があるという話や、平日のみ運転される東線・バーンプルータールアン行も終点近くからロットゥー (乗合ミニバン) の便があるという話など、有り難い情報も載っています。



 というわけで、去る3月に撮影したタイ国鉄画像の続きは、1970年頃に日立で製造されたRHN系ディーゼルカーです。現在バンコク界隈はもとより急行列車でも活躍するTHN系DCの基本形はこの車両で確立したようで、かつては各地で見られたようですが、如何せん製造から40数年が過ぎており、今ではイーサーン=東北地方限定で細々と運用されています。例えば、上記乗り潰し本で出て来たケーンコーイ~ブアヤイ間のバイパス線の線内完結鈍行は全てこのRHN系で運用されている模様ですし、ノーンカーイからラオスのターナレーンまでちょこっと走る国際列車もこの車両の独壇場となっています。
 ただ、上記2路線を除けば、イーサーンの鈍行のどの列車が客レで、どの列車がRHN系なのか、ネットで閲覧できる時刻表ではさっぱり不明。見たまま情報を蓄積するしかありません。しかし少なくとも、運行管理上の拠点はナコーンラーチャシーマーということで、私が11時台に快速列車で到着したところ、ちょうど駅ホームの西外れにある給油線に4連が停車していました☆ そこで下車後、ホームを走ってRHN系のもとに向かったところ……あららら……まずは西のはずれ→構内を縦断して東の外れの踏切→構内南側の入庫線を通ってクラの中、という順序で入庫してしまいました。1枚目の画像は、まさに「待ってくれ~!俺を置いて行くな!撮らせろ!」と内心叫びつつ後追い撮影したもので、2枚目の画像は入庫線の脇からRHN系が機関区内でくつろぐシーンを超望遠撮影したものです (機関区の手前には門があり、駅構内のルーズさとは裏腹に部外者立入禁止)。
 う~む、今の塗装は正面があまりイケてないものの、紺色メインの1960~70年代カタギなボディは実にシブくて宜しい……。毎晩ガイヤーン (鶏の炭火照り焼き) とビールを楽しみつつ、イーサーンのド田舎を走るRHN系を心ゆくまで追っかけることが出来れば、かなり幸せ度が高そうです……。