地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

湘南ライナー廃止予告と215系の今後

2020-11-16 20:59:00 | JR発足後の車両


 先日JREの大本営発表として、来春のダイヤ改正で185系が定期運用から撤退し、湘南ライナーも廃止とし、朝夕のライナー的な特急としてE257系の「湘南」が走る旨発表されましたが、終始東海道線東京口の主であり続けた185系の勇退は、これはこれで特筆されるべき出来事と言えましょう。いっぽう、湘南ライナーも全て座席指定・スワロー方式の特急となるということは、215系の定期列車からの撤退を意味しているわけで、「快速アクティー」や湘南新宿ライン発足当初の横須賀行き普通列車といった日中の運用を失って以来、基本的に朝夕のライナーと「ホリ快ビューやまなし」で細々と走るのみであった215系の今後に否応なく注目せざるを得ないでしょう。



 しかし考えれば考えるほど、215系の先行きには暗雲しか漂っていないのも事実です。そもそも感染症を防ぐことが大前提の世の中となった中、「アクティー」運用のために座席定員を何が何でも増やすべく装備されたシートピッチ激狭なボックスシートでは、最早完全に時代遅れとなってしまった感がありますし(最近東武6050系の区間急行に乗っても、バ○ア軍団の大声の会話に危ういものを感じてしまった……)、何と言っても二階建て部分では窓が開きません。出退勤のビジネスパーソンを運ぶため会話極小と思われる湘南ライナーであっても、この車両を使い続けて「密」になるのはどうかと思いますので、来春に定期運用から外れたのち、215系を別の路線の定期列車として使い続けることに対する社会的コンセンサスは果たして形成されるのでしょうか?
 もっとも個人的には、相鉄〜東京直通列車をつくり、215系を登用して頂けるのであれば、まずそういった懸念はないものと愚考していますが……(^^;
 あるいは……う〜む、一体何処に使ったものか。ホリ快ビューやまなしは、塩山・勝沼あたりから東では確実に混み合いますし……(帰りの場合。時間帯的に言って行楽に実は不便な往路は乗ったことないので分かりません ^^;)。
 巷では、117系「銀河」と同じく寝台電車に改造する私案などもあり、それはそれで面白いとは思いますが、JREが今さらVVVFではない車両に金をかけるだろうかという疑問もあり、楽観は出来ないでしょう。結局、中途半端に終わった車両の常として、廃車となる可能性が高いような……。とりあえず、そんなタイミングを狙ってN模型が出るとしたら欲しいですね。

さようなら、相鉄新7000系!

2020-11-08 22:50:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 1985年、相鉄に新7000系が登場したとき、従来の相鉄の実用本位なデザインを打ち破るかのような (?)、ブラックマスクと「S」字をデザインした太い赤帯を纏った姿を目にして、思わず「相鉄に何があったのか……?」と思ったものでしたが、以来早いもので35年。全60両中最初の20両は7000系と同じ抵抗制御であったものの、後から登場した40両は次の8000系への過渡期的存在としてVVVFを採用し、相鉄のあらゆる種別で縦横無尽に活躍してきたものです。しかし今や、抵抗制御も80年代後半のVVVFも枯れた技術となって久しく、このたび20000系増備車と入れ替わる形で廃車のはこびとなりました……。



 その最後を飾る撮影会は、周知の通りの疫病問題ゆえに、ごく少人数しか当たらない抽選制のものとなってしまい、くじ運が悪くどうせ当たらない私は、こうなる原因となったC共に対して憤懣やる方ないのですが、テレワークに伴う仕事の激増で日曜日は大体時間が潰れてしまいますので、まぁそれも行かない口実と言えるかも知れません。それでも、やはりどこか割り切れないものがあります。新6000系・5000系・7000系はちゃんと撮影会でお別れ出来たものですし、新7000系ほどの存在感であれば当然のように、不特定多数の来訪を歓迎する撮影会を開催するべきだと思うからです (そうすれば、いくら仕事の都合があっても、万難を排して参観したい……)。
 というわけで、そんな割り切れなさを心の片隅に残しつつも、過去の赤帯時代の画像を貼ることで、約35年にわたりお世話になった新7000系に対してお礼の意を表したく存じます。ありがとう、さようなら!