江ノ電305編成と近似の正面を持つ車両として、かつて304編成が存在していましたが、台枠の限界が近づいたことが発覚して廃車となってから、早いもので今年で15年となります。305編成は京王の小型車の台枠を流用して車体を新造したものであるのに対し、304編成の場合はタンコロを種車として台枠を広げ連接車に改造したものですので、両者を同列に論じるわけには行きませんが、304編成は1958年、305編成は1960年の登場で、改造内容からいって両者とも当時相当金がかかったものと推測します。それに加えて冷房化・カルダン化済みですから、江ノ電としては304編成も大事に使いたかったのでしょう。
それでも、とにかくも台枠がヘタレてしまえば、寿命はその時点で終わります。304編成の場合、引退が決まったのち、さよなら記念でチョコ電塗装を標準色に戻しましたので、辛うじてギリギリで問題なく運転可能という判断だったのかも知れませんが……。
個人的には、304編成のチョコ電塗装が結構お気に入りでして、当ブログを始める前のポジフィルム→デジカメ導入過渡期には、何度も沿線に通ったものです。今と比べて江ノ電沿線には、ヲタも観光客も多くなかったですし……。
というわけで、2003年の末に併用軌道区間で撮影したカットを外付けHDから掘り起こしてみました。週末のためか車が多いですが、雰囲気は今とほとんど変わらないですね……。出来ればこの塗装、1000形で復活しないものでしょうか。