インドネシアの客車列車やDC、それに特殊な車両を出演させたとなれば、貨物列車も当然出演させなければなりますまい (笑)。……とは申しましても、ことジャワ島に関しましては、貨物列車はなかなか狙いにくいのが実情です。地形が基本的に日本列島と同じ細長い島であり、ジャカルタなど大都市の近郊に立地する各種の工場から消費地や港へと運ぶには、トラックの方がはるかに機動的で低コスト。また、ある程度の距離を運ぶにも、古くから発達した船便のネットワークを使うことになるのは自然の流れ……。
したがって、鉄道貨物輸送は貨物列車の優越性を辛うじて発揮しやすいジャカルタ=スラバヤ間といった長距離、あるいはジャカルタ=バンドゥン間のように高速道路の開通まで道路が急勾配の隘路だった区間で、主にコンテナ列車の類が細々と運転されてきたのが実情のようです。バンドゥン駅すぐそばの歩道橋でちょこっと撮り鉄していたところ、たまたま海上コンテナを満載した列車が登場して思わず大喜びでしたが、それにしてもこの列車……プルワカルタ~パダララン間の急勾配を単機でどうやってクリヤするのだろうか……と。謎は尽きません (^^;
ともあれ、コンテナまたは有蓋車による編成を目にしたのは、今回の訪問では1枚目の画像の1回きり (-_-;)。タンジュン・プリオクやジャカルタ・グダンといった貨物駅に直接通じる東線で撮っていても、撮った貨物列車は鉱石の類を運ぶと思われる2枚目の画像のみ……。
いっぽう、短距離でも大量輸送によって鉄道の優越性を発揮できる鉱産資源の輸送に関しては、細長い形をしたジャワ島でもそれなりにあるようです。東急8000系列や都営6000系などが頻繁に行き交うボゴール線でも、車庫があるデポック・ラマの一つ南隣にあるチタヤム駅から専用線が分岐しており、セメント工場に続いているのを遠望することが出来ます。残念ながら、ボゴール線で撮り鉄していても結局一度もセメント列車は来なかったという……(-_-;)。もっとも、車内から見ていますと、線路自体はなかなか立派なもので、列車が最低でも1日に1往復はするであろう程度にレールが輝いていましたので、単に私がセメント列車の運転時刻に沿線にいなかっただけの話かも知れません (苦笑)。
なお、スマトラ島には石油やセメントの類を大量に運ぶ路線もあるようで、その手の路線ではむしろ旅客列車の方が細々とした存在とか……。セメントと言えば今や秩父と三岐ですが、国内ではもはや飽き足らない感もありますので、将来はそんな海外の濃いぃ貨物スポットを渡り歩くのも悪くないなぁと思っております。
というわけで、ジャカルタ撮り鉄シリーズの第3部はこれにておしまい。次回からはいよいよ最大のお目当て……東急8000系列の活躍を、全編成網羅してアップして行く予定です。どうもお待たせ致しました~(って、誰も待っていないか。笑)。