鶴見線の扇町と秩父鉄道の三ヶ尻を結ぶ石炭列車は、既に3月ダイヤ改正を機に運行を終了する旨がアナウンスされていましたが、荷主の都合でダイヤ改正を待たずに、昨日扇町を最終列車が出発したとのことです。そして最近は、一旦武川まで進んでから三ヶ尻へと折り返す手間を省いていたため、きょう熊谷貨物ターミナルから三ヶ尻に到着して完全に歴史に幕を閉じることになります。当ブログ開設からさほど時間を経ていない頃、この石炭列車の扇町シーンを紹介したところ、「おせっかい」と称する無識の徒が「石灰列車だろ?」とドヤ顔でコメントし、当方が「いや石炭だ。検索されたし」とたしなめて、結局この輩がトンデモな赤っ恥をかいたという爆笑失笑級の珍事もありましたので、なかなか思い出深いものがあります (遠い目)。
既に釧路の石炭列車も消え、これで本邦の石炭列車の歴史も終焉ですか……。非常に大きな歴史の節目を感じます。
ともあれ、熊谷貨物ターミナルでJRから秩父鉄道へと直通する貨車は、かつての車扱セメントホキや有蓋車がとっくの昔に消え、細々と残っていた石炭列車も消え、今後熊谷貨物ターミナル〜三ヶ尻間はたまに甲種輸送のみが運行されることになるのでしょう。路線の維持が秩父鉄道にとって負担になるとしたら、今さら熊谷駅の連絡設備を復活させるのは現実的ではなさそうですので、もしや甲種は寄居での授受に変更とか……(妄想失礼)。
いっぽう、秩父鉄道をある意味で最も象徴するヲキ・ヲキフの鉱石列車は今後も石灰石が枯渇しない限り残ると思われますので、山が削られて行くことには複雑な気分を覚えますが、引き続きの活躍に期待したいものです。しかし、日常的にはデキ300・500だけで十分に鉱石列車の運用を回して行けると思いますので、既にヴィンテージ級の古さとなったデキ100の今後については心配しています。いつまでも、EF15の私鉄版とも呼ぶべき雄姿を拝めますように!