地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

化成品タキの情景 (3) 浮島町の専用線

2005-11-30 22:16:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 ここしばらく大手私鉄電車ネタが続きましたので、ちょっと一服、まったりディープな貨物シーンをお楽しみ頂きたいと思います。
 浮島町といえば、ふつう首都圏では首都高とアクアラインのJCとしてお馴染み (?) ですが、車扱貨物趣味の世界では石油化学工場群にタキが多数出入りすることで知られています。そして、その末端にはタキのタンクを洗浄する設備と触媒工場の専用線があり、青いスイッチャーが入換に励んでいます。特に、このスイッチャーが触媒工場まで姿を現すときは、ものものしいパイプ群を横目にちょこまかと走り回るという、果たしてほのぼのとしているのか無機質の極限状況なのかよく分からない (^^;) 光景を楽しめます。
 いっぽう、汽笛の音とエンジンのうなりだけは一人前。運転士と操車氏の呼吸がピッタリと合った実にテキパキとした入換作業が進んで行きます。それはもう目まぐるしいほど……。しかも入換の所要時間は一度始まりますと、タキ洗浄作業設備を含めてだいたい40~50分にも及びますので、ひたすらシャッターを切っているとみるみるうちにCFカードがいっぱいになって行きます (笑)。
 入換開始時間は、川崎貨物駅からここまで列車が入線する時間のだいたい1時間20~30分ほど前という感じでしょうか。興味のある方は貨物時刻表でご参照下さい。もちろん、荷主の都合で運休や入換規模縮小はいくらでもあり得ますので、悪しからず……。(^^;

さよなら京急700形!その3

2005-11-28 18:29:00 | 大手民鉄 (京急)


 ついに今日、京急700形が完全に引退しました。今日はもう定期運用には入っておらず、沿線の園児を乗せた貸切列車も午前中のみの運転でしたので、仕事で南武線沿線に行ったついでに午後ちょっと寄り道してみたところ、ここしばらくのお別れフェスティバル状態がウソのように大師線はいつもの静寂を取り戻していました。そして、運用に入っていたのは全て旧1000形。まさに地味な電車にふさわしく、何気なく引退していったのだなぁ……という思いが改めて募ります。そんなわけで、今日は25日の朝9時過ぎに何とか時間を確保して撮ったカット (@鈴木町) をアップすることにより、本当のさよなら記念としたいと思います……。
 ただ、個人的には川崎貨物駅などを訪問したついでに余りにも大師線で700形に乗り慣れているため、どうしてもこれが最後という実感がまだ湧かないです (^^;)。貨物シーンを撮り終えて小島新田駅に戻って来ると、何気なくひょっこり700が待ち構えているような……そんな気分はこれからも続くのかも知れません。

 京急700形さよなら祭りはこれで終わりですが、これからは大師線の新しい主にして、本線系普通車でまだ辛うじて多数見られる旧1000形を今のうちにきっちりと記録しておく日々が始まりそうです。そして、今日は相鉄横浜駅で最早1編成の珍車・5050系を目撃し、東横線では8039Fに乗車しました (^o^)v こういった消滅目前の車両たちについては既にそれなりに記録しているつもりですが、これからも正式な引退が決まる前に出来るだけ多く撮っておきたいものだ……という思いを強くしております。

これも見納め (?) 白昼堂々東武快速

2005-11-27 17:26:12 | 大手民鉄 (東武)


 来る東武のダイヤ改正については、長距離客を特急に転移させるために快速も本数を大幅に削減され、昼間の列車は今よりも時間がかかる別の種別になるとかならないとか……。もちろん、それは首都圏で最も「汽車旅」気分を味わえる6050系がなくなることを意味しませんが、やはり輝く長距離ランナー・東武快速をいつでも目にすることが出来なくなるかも知れないというのは寂しいことです (-_-)。私自身、沿線での登山や、会津雪見ラーメン旅を実践するごとに快速のお世話になっているもので……。そこで今日は、都内で少々用事があったついでに、北千住からそう離れていないスポットで撮影してみました。中央林間10:09発の急行南栗橋行 (8500系 ^^) で北千住へ行き、さらに普通電車で梅島に向かい、待つこと少々……いきなり希少な前パン車を先頭にした編成が現れて思わずガッツポーズ!! (^o^)v
 そして、この画像を撮影後によく見たところ、何と一番日光側の編成も前パンで、したがって6両編成で5個もパンタが上がっているという極めてレアなシーン……(@o@)。

 そんなわけで、シブい快速列車が走り抜けて行く東武伊勢崎・日光線、そのうち北春日部以北の水田ゾーンに遠征して撮っておきたいものだと思っております。
 そういえば、今朝田園都市線の車内から長津田車庫を眺めてみたところ、何と50050系が御入線!! 屋根付き検修庫の中でオレンジ色がひときわ異彩を放っていました。営業運転が楽しみです……30000系と同様、東武の半直車は完成度が高いと思われますので (^^)。中間に運転台がないので収容力も高そうです。
 ただ、これで一気に50050系が増えることで、北関東の釣掛5050系も全廃が確定でしょうか。これもそのうちお別れに行かなければ……。そんな中、12/1からオレンジ試験塗装7800系のパスネットが出るという中吊り広告を目撃しました。東武ナナハチファンの私には見過ごせない一品……東武通いが増えそうな冬になりそうです (^^;)。

終焉間近な (?) 東武有料急行

2005-11-26 01:08:28 | 大手民鉄 (東武)


 しばらく近場のさよならネタが続きましたが、まだ11月上旬のプチ遠征の成果が残っていました (^^;)。そこでまず取り上げてみたいのがこちら、東武の有料急行「ゆのさと」です。
 この有料急行というジャンル、今ではJRともども希少価値が高くなってしまいましたが (T_T)、思い出してみれば中2の頃はじめて東武伊勢崎・日光線を訪れた際、沿線各駅の駅舎の古めかしさや遠距離列車の多さ、それに職員の制服の着こなしのテキトーさ (^^;) と並んで、最もカルチャーショックを受けたことの一つでした。急行りょうもうと言い、快速急行だいや・おじかと言い、「急行」の2文字が付くと料金を取られるというのはまるで国鉄そのもの (^^;;)。特に、当時非冷房の6000・5700系で運転されていた快速急行は、既に一般のロングシート車でも冷房車が増えていた当時にあって、まさにRP誌の最近の特集にいう「遜色急行」そのもの。まあ、今よりも日光・鬼怒川の観光商品としての価値が高く、東武利用需要も高かった当時にあっては、主に着席料金という位置づけだったのでしょうか。
 そんな東武有料急行も、今や「りょうもう」が特急に格上げされ、6050系を使った快速急行は「りょうもう」で余剰になった300・350系となり、さらに「南会津」は廃止……と、縮小の一途をたどり、「急行」の2文字をこんなレア列車に占有させるのはもったいなさ過ぎだなぁと思っておりました。そんな中ついにネット上では、東武スペーシアの新宿乗り入れや半直の久喜直通に合わせた白紙改正で「急行」も有料列車からフツーの料金不要列車になり、従来の「急行」は特急に格上げというウワサがちらほら……
 そこで、関鉄水海道車庫に行った帰り、八潮にてTXを下車し、陸の孤島の感が強かった八潮市を路線バスに乗って見聞したあと、紅葉シーズン臨として増発された急行「ゆのさと」を松原団地にて撮影しました。もう11月に入ると、午後4時過ぎには光量が本当に少なく、被写界深度が全然狭すぎですが……「急行」の2文字入りのHMを掲げて複々線を激走する350系の勇姿を何とか記録出来ました (^^)。でもそういえば、350系は東武方面に出かけるたびに割と目にしているにもかかわらず、急行「南会津」が走っていた頃の野岩・会津線内送り込み運用 (新藤原発会津田島行) でしか乗ったことがないなぁ……ということを思い出しました (^^;)。



 また、このときは露払い的存在として東急8500系の区間準急が! (^o^)/ 恐らくこの半蔵門線直通列車が「急行」に改称されるのでしょうか。恐らくそう先は長くない8500系と「区間準急・中央林間」という表示の組み合わせも、ゆくゆくは貴重な記録になるのでしょうか……。ただ、個人的にはダイヤ改正によって久喜までと言わず8500系の「急行・館林行」が出現するのを期待しているのですが……妄想ですみません (^^;)。

さよなら京急700形!その2

2005-11-24 21:59:00 | 大手民鉄 (京急)


 残りあと4日となってしまった京急700形の活躍。その、はっきり言って地味ながらも健気でいとおしい雰囲気と走りをもう一度味わいたい気持ちは抑えようがなく、今日再び1時間ほど川崎に寄り道してしまいました (^^;)。今日はHM付き739Fが昼間運行されない旨が予め公式HPで告知されていたため、沿線の撮り鉄密度は極めて低く (それでも10人ほど見かけましたので、引退決定前よりは破格の多さですが)、小春日和の中をゆく735・741Fの最後の活躍をしみじみと味わうことが出来ました (^^)。特にサハ751のコンプレッサー音がひときわ盛大で、まさに「最後に一花咲かせましょう!」と言っているかのようでした……!
 それにしても、ごちゃごちゃと住宅街や工場が建て込んでいる沿線を横目に、いつものように淡々と走っている700を見ていると、果たして本当にあと4日限りで引退なのだろうか……と、疑わしい気分にすら陥ります。いや、逆にお別れに来てそういう気分を味わうことが出来るのはある意味幸せなことなのかも知れません。今後は旧1000形 (そして1500や2000?) ばかりになっても、いつでも700が現れそうな気にもなりそうですので (^^;
 敢えてかなわない贅沢を書きますと、「真のさよなら運転」を新町~逗子急行でやって欲しいですね (今は蒲田から先の急行の設定がありませんが ^^;)。余り高度な加減速性能を必要としない急行運用は、400・500といった釣掛車の引退後長らくの間、サハを組み込んでいるためにやはり足が遅い700の指定席みたいなもので、私もかつて金沢八景でバイトしていた頃は常に愛用していました (なにせ空いてますので ^^)。カーブとトンネルの連続を、例によってモーター音やコンプレッサー音も高らかに駆け抜けて行くのは何とも痛快でした……。ああ懐かしい (遠い目)。あと、クーラーを外して「ぬめ~っ」とした車体の雰囲気を再現してくれればなお良し (^^;;;)。
 もう一つの「真のさよなら運転」候補は、朝の12連快特でしょうか。せっかく3編成ありますので……。午前9時台に横浜から横須賀へ行くとき、時刻表で調べた列車が品川発であることから2000・2100形に期待してホームで待っていたところ、いきなり700×12が現れた時の衝撃といったら……側面に片開きドアが48枚! (^^;) 
 そんなわけで、いろいろ思い出してみるとやはり地味で裏方的な話が多い700形ですが、今後も派手な話が多い京急の昔話をする際には地味度ダントツな車両として取り上げられることでしょう。だからこそ奥が深い車両だなぁ、という気がします。