漢字を忘れたので歴史は思いつきで創造するしかないウリナラのムンジェインは本当に面白い人物で、ここに来てボロボロと本音を漏らしまくり、金正恩と主体思想派が喜ぶ方向に沿ってますます愚民を駆り立てています。ウリナラと日本のこれまでの関係は全て間違いであり、民族の正気を代表する北が国際制裁で封じ込められているのもまた、南北融和でウリナラが世界に輝きを放つ新時代の到来を妨げているため、何が何でも、あらゆる手を使ってウリナラ優位・南北協力の局面を造りだそうとしているわけですが、そんな余りにも無茶苦茶な変化を起こそうとすれば、国際社会の現状を大きく乱すものであることは冷静にみれば明らかです。そこで、そんなウリナラがやらかす激変に伴う軋轢の責任を、ありとあらゆる口八丁手八丁で日本に押しつけようとしているのですから、何をか言わんや。
そこで一番迷惑を蒙っているのは、長年の日韓関係の中で安定と繁栄を享受してきた韓国の普通の人々ではないでしょうか。とはいえ、原理主義者にそう説いたところで、ますます「土着倭寇叩き・積弊精算」を叫ぶだけですので、かくしてウリナラでは文革と類似の現象が強まらざるを得ません(文革のときも、中国の圧倒的多数の人々は毛沢東に心から熱狂していたわけではなく、紅衛兵の若造の政治テロに震え上がって身の処し方に窮していたに過ぎません)。ムンジェインの如き主体思想派が今後どのような道を歩もうとするのか知ったことではありませんが、韓国人の知人をはじめ、普通の人々がどうなるか心配です。
というわけで、ウリナラの今後がますます突風の混沌に突っ込もうとしている中、日本人が普通にのんびりと駅ホームの端で撮り鉄に興じることは、相当難しくなって行くものと考えざるを得ません。日本人がスパイをしているぞと告げ口する輩は確実に増えるでしょうし、あるいはそもそも外交上の失策によりウリナラの安全保障が極端に揺らげば、公式見解として鉄道撮影禁止という時代に戻るのかも知れません。
韓国の鉄道は、日本風なテイストの上に米欧テイストを織り交ぜて、石焼きビビンバのようにグチャグチャにかき回したケンチャナヨな雰囲気が魅力であり、その一端は例えば、今さっきまで頻繁にKTXやKTX山川が通過した線路に、忽然とアメ罐が率いる有蓋車オンリーの編成が現れるという奇想天外ぶりからも明らかです。まぁ、在来線とKTXがどちらも標準軌であるからこそ普通に可能なわけで、在来線と新幹線が東北の一部路線を除いて分離された日本が特殊なだけかも知れませんが……。
そんな韓国の鉄道は、果たして本当に今後、統一朝鮮鉄道の一部分となり、一面では当ブログがかねがね妄想している通りに革命的な情景を見せつつも、全体としては政治社会経済的混乱と部品不足が重なって衰退して行くのか、それともムンジェインを頭目とする主体思想派の強引な現状変更路線の企てが破綻し、本来あるべき日韓基本条約遵守の道と穏健な経済・社会を取り戻すのか……? 鉄道は国家なり、という言がありますが、とりわけ韓国・北朝鮮の鉄道はいわゆる日帝残滓のカタマリであり、日本が残したものに対してどのような態度をとるかによって大きくその姿が変わるという映し鏡でもあります。というわけで、今後しばらく撮り鉄は難しいかな、と思いつつも、引き続きその変化を生暖かく注視して行きたいと思うものです。