地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

根岸暮景2019 (2) 入換機NDD56

2019-12-30 10:46:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 根岸駅の良いところは、ホームにいながらにしてスイッチャーが盛んに動き回るシーンを満喫できる点ですが、その主力をなしているのは、淡いエメラルド色が上品なNDD56です。1998・99年に計2両が新潟鉄工で製造され、予備的存在としてもう1台ある古典機 (?) D50と比べれば圧倒的に新しいですが、それでも既に登場から20年を経ています。時が過ぎ去るのは余りにも早い……。



 そんなNDD56は製油所の所有ですので、エネルギー源について何ら不足も心配もなく、純粋なディーゼル機関車として動いて来たのでしょうが、ハイブリッド化・脱炭素化が叫ばれる昨今にあって、長い目で見れば、製油所のスイッチャー故にそんな動きの例外であって良い、というわけにも行かなくなるのではないか、とも思えます。すると、D50の老朽廃車を見据えて、JRFに準じたハイブリッドなスイッチャーを導入し、ついでにNDD56も割と早期に廃車という可能性も決してゼロではないという気がします。この罐はこの罐で結構愛嬌がありますので、何時までも活躍して欲しいとは思いますが、果たして10年後にも変わらず走っていますかどうか……。考えすぎとはいえ、全ての鉄道車両の運命は、一寸先は闇。ありふれた日常の入換風景であっても、ありがたやと思いつつ激写して行きたいものです。


仙台海沿い鉄遊覧 (5) 仙台臨海DE65

2019-09-23 12:57:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 東日本大震災からの復興のために仙台臨海鉄道の助っ人としてやって来た罐としてはもう一台、秋田臨海鉄道のDE65 2が存在しています。この罐、元はといえば新潟臨海鉄道がDE11と同等の機関車として新造したものですが、周知の通り新潟臨海鉄道の廃止に伴い、秋田に移籍していました。そして震災に伴い罐を失った仙台臨海鉄道を救済するため、8年の有期契約で貸し出されているところです。その期限がこの秋に迫っていますので、今後の去就が注目されるところです。



 というわけで、仙台臨海色の罐が活躍する中にあって、貸出機であるDE65 2は、秋田臨海そのままの国鉄色(新潟時代は黄帯だったところ、秋田移籍で白帯に) で稼働しています。旋回窓つきのゴツい出で立ちのDE11タイプの罐が、緑タキのある風景の中を走り回るのはここだけ (多分) ですが、私が訪れたときには仙台西港に出入りするコキを牽引する運用に入っていました。まぁこれはこれで、国鉄色のDE10・DE11が相当減った中にあって、なかなか貴重な光景で楽しめました♪

仙台海沿い鉄遊覧 (4) 仙台臨海SD55タキ

2019-09-18 00:00:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 仙台北港から単機で仙台港駅のヤードに戻って来たSD55 105は、少々の昼寝を経て再び動き出し、JOT緑タキをガチャガチャ連ねた複雑な入換が目の前で華々しく展開されました♪ 駅西側の踏切を何度もダッシュして渡りながら、とにかく連写!連写!連写!です (笑)。フィルムではなくデジカメの時代で本当に良かった……(^^;)。『貨物時刻表』に示された列車の本数よりも、入換を含めて実際に「運行」される「列車」の本数の方が遥かに多く、一度動き始めたらしばらくの間、撮る側も激しいスポーツ状態に置かれるのが臨海撮影・タキ撮影の特徴と言えましょう!



 そしてにわかに思うに……嗚呼〜やっぱりタキの入換風景は、自分にとっての鉄道原風景の一つだなぁ……と。親戚が根岸駅のすぐそばに住んでいるもので、物心ついた頃から、時折根岸の親戚の家を訪れると、いつも線路脇の公園のジャングルジムに登り、EF15に牽引された黒タキや、根岸製油所のスイッチャーに牽引された黒タキを眺めていたものです (何と根暗な幼児!!)。そんな光景が脳裏の奥深くにこびりついているからこそ、臨海シーンや入換シーンとなると血湧き肉躍ってしまうのだろう……と。その割には、根岸のスイッチャーシーンも相当長らくご無沙汰になってしまったのを思い出しました。行こうと思えばすぐに行けるのに……(滝汗)。今回、仙台港の画像をレタッチしながら、また久しぶりに車扱貨物の聖地的スポットを訪ねてみたい気になったのでありました。

仙台海沿い鉄遊覧 (3) 仙台臨海SD55

2019-09-13 18:00:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 仙石線の仙台近郊区間よりもさらに海側にある仙台港界隈での鉄道貨物輸送を担っている仙台臨海鉄道は、広大なヤードを有する仙台港駅を拠点として、北港には岩手県方面へと往復する石油タキ、西港にはビール積載コキが出入りしているほか、稀に仙台港に入港したクルーズ船客の輸送のため、通常は休止線状態な仙台埠頭に臨時列車が入ることもあるなど、そこそこ活発に運行されています。しかし8年半前の震災の際、仙台臨港鉄道は津波に直撃され、仙台港駅の惨状が広く伝えられたのみならず、所有する複数の機関車を失ってしまいました。その後懸命の努力により復活して今日に至りますが、機関車の不足は如何ともし難く、再起にあたって京葉臨海鉄道からDD13の貴重な生き残りが入線しています (但し機関は換装)。



 現在SD55 105を名乗るこの一両は、もともと国鉄DD13 366でしたが、京葉臨海に譲渡されてKD55 15と改番され、さらに1994年に機関を換装してKD55 105と改番され、京葉臨海の主力として活躍して来ました。とはいえ、他の京葉臨海の機関車よりも車齢が高いことは否めないこともあり、震災にあたって仙台臨海の火急を救う罐として抜擢されたということなのでしょう。仙台入りの当初はしばらく、ATS未整備のため運用に入れず、SD55 104名乗っていたようですが、ATS整備によって105に再改番され、以来主力として活躍しているようです。
 今回 (2年少々前ですが ^^;) の仙台臨海訪問にあたっては、折角ですので是非、貴重なDD13の残党であるSD55 105に当たりたいものだ……と思っていたところ、北港から単機で戻って来た罐がまさにドンピシャ!! 津波の襲来を思い出させるものは表向き見当たらないほど日常を取り戻した臨海工業地帯の踏切カーブを横切る風景 (1枚目) は感激モノでしたし、その後しばらく曇天のもと形式写真を撮り放題であったのも最高のひとときでした。

横川近辺車両めぐり (1) 安中のスイッチャー

2016-11-24 22:15:00 | 貨物列車 (臨海・専用線)


 前回の記事で記しました通り、去る祝日には横川から軽井沢まで徒歩で碓氷峠を無事越えてきたのですが (→健康マニア化 ^^;)、そのついでに鉄活動したことは言うまでもありません。そこで、撮りまくったカットを整理がてらアップして行きたいと思います。
 1発目は、高崎から横川まで移動する際に通る安中のスイッチャー。ここは詳論するまでもなく、小名浜と安中を結ぶ亜鉛焼鉱輸送列車「安中貨物」の終着駅ですが、遺憾ながら個人的に撮り鉄したことがない場所でした。とはいえ今回折角中山道の碓氷峠を歩き、横川界隈でついでに鉄ヲタ活動をする以上、手前の安中も無視できないわけです、はい (^^;)。



 というわけで、高崎から無事115系のボックスシートを確保し、しかも横川入りした22日は気温が非常に高かったため、安中駅に着くと堂々と窓を開け、窓からレンズを出して激写! (→良い子は真似してはいけません ^^;;;) 緑色のスイッチャーというのは日本全国を見回しても余りないような気がしまして (海山道駅前の濃緑スイッチャーも無くなってしまった……。隣の塩浜駅の薄緑スイッチャーも予備ですし)、個人的には根岸駅の薄いグリーンのスイッチャーが好きなものですので、このような色と小粒な風貌には好感を覚えます♪
 いずれ是非、先月訪れた倉賀野のDE10入換と合わせて、亜鉛トキの入換を撮ってみたいものだと思います。このブログを始めた頃は、神奈臨にハマっていたことから、他のマイナー系貨物シーンも盛んに撮り歩いたものですが、臨海・入換小運転系はすっかり御無沙汰になってしまい……遺憾なのではありますが、体が幾つあっても足りないのは本当に困ったことです。