地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

江ノ電・冬晴れの一日 (1) 303F

2006-01-30 20:16:00 | 地方民鉄 (東海道)


 ここしばらく、如何にも寒そうなシーンのご紹介が続きましたので、たまには趣向を変えて、少し暖かそうな景色を扱ってみたいと思います。昨日、余りの天気の良さに誘われるように昼間フラッと散歩気分で訪ねた江ノ電の様子です。
 江ノ電は先日、昨年廃車になった304Fの代わりに導入する新500形を正式に発表しましたが、何のかの言って宣伝などに使われる江ノ電のイメージリーダー・300形は永遠に不滅です (と思いたいのですが……^^;)。そんな300形、昨日は303・305Fのいずれも藤沢寄りに連結されており、藤沢寄りに連結されている方がアングル的にみて撮りやすいと考えている私は思わず大喜び (^o^)。極楽寺~七里ヶ浜間を約2時間のんびりウロウロしました。
 言うまでもなく、こういう良く晴れた休日の海沿いは大渋滞を起こしていますが、そんなのどこ吹く風と言わんばかりに303Fは小気味よく駆け抜けて行きます。春の気配をほのかに感じる昼下がり、圧倒的最古参となった303Fの姿をこうして眺めることが出来るというのは何とも幸せなことです (^^)。しかも、塗装はピカピカ、ここ数年は貼られていることが多かった側面の広告も剥がされています (^o^)。304Fのように台枠が参ってしまうことなく、将来にわたって正真正銘の古典的スタイルとともに走り続けて欲しいものです。

南関東瑞雪 (4) 過渡期の都営新宿線車両

2006-01-28 23:17:16 | 都市民鉄 (首都圏)


 京王相模原線を訪れたとなれば、忘れるわけに行かないのがこちら、都営新宿線で開業以来長らく主力として活躍してきた10-000形です。私自身、都営新宿線自体はたまに利用し、特に初期に製造された二段窓車両の独特の鈍重な雰囲気と、地下線内におけるなかなか気合いの入った走行音を楽しんでおりますが、実は考えてみたら撮ったことがありませんでした (^^;)。そんな10-000形が走っているのが当たり前だった都営新宿線ですが、保安機器の更新に合わせてE231の都営版である10-300形の増備が本格化……。そこで今回は、これから残り少なくなる前に10-000形の (登場時以来一貫してイマイチ垢抜けなかった) 勇姿も、是非雪とからめて撮っておこうと思ったのでした。
 しかし……都営車の運用を待ち構えた一本目は、全車両10-300形の編成ゆえ撮影を見送りました……(ToT)。まだまだこういう編成は少ないものと思っていましたので、単にそういう少数派ハズレ編成に当たった自分の運が悪かったのか、それとも既にだいぶ増えてしまっているのか……。
 その20分後、ようやく10-000形の編成が猛スピードで驀進するシーンに出会えました! この、地下鉄車両と雪という組み合わせの妙が何とも言えません (^^)。

 その後、京王よみうりランドにてもう1本の都営運用を待ち構えたところ……やって来たのが10-300形であると分かった瞬間、「実はもうこんなに増えてしまったのか……」とひどく落胆しました (-_-)。しかしよく見ると……中間車は10-000形のうち割と新しい車両を組み込んでいるという超デコボコ編成! そこで、普段は決して「走るんです」シリーズを撮影せず、ここで扱うつもりもない私としても、今回ばかりは思わずそのままファインダーを覗き続け、激しくシャッターを切ってしまいました (^^;)。もちろんその狙いは中間車! 一応当面は保安機器更新に合わせて先頭車の頭数を揃える必要上、中間車は流用でまかなう、というのが都交通局の方針なのでしょうが、これもしばらくすれば完全に10-300形中間車に組み替えられるでしょうから、一応過渡期の貴重な記録として……という感じです (^^;)。
 それにしても、一般の乗客の皆様は、先頭車が新型であることに期待していたら、自分の目の前に停まったのは在来車だった……というハズレクジな気分を味わうことになるのでしょうね。私にとっては大歓迎なことは言うまでもありませんが……(^^;;;)。

 そして、こういう「先頭車だけ最新・中間車は明らかに古さ丸出し」というシーンを見ていますと、かつて京浜東北線でATCを導入した際、103系の多くの編成で一時的に「先頭車だけ高運転台の新製冷房車・中間車は全て非冷房の非ユニット窓車」というデコボコな状況となったのを思い出します。子供の頃は何だかんだ言ってユニット窓の冷房車の方が魅力的に映るわけですから、ホームの中央あたりで待っていてこういう編成が来たときなど、親に「先頭に行こう」とせがんだものですが、「どうせすぐ降りるし面倒だからダメ」と却下されたのは言うまでもありません (笑)。しかしまあ、こんな思い出を書くこと自体、自分がオヤジ化したことの現れですね (爆)。

南関東瑞雪 (3) 風雪の京王相模原線

2006-01-27 14:14:57 | 都市民鉄 (首都圏)


 溝の口から乗った南武線は雪のため間引き運転をしているとのことでしたが、幸いにして私が乗った列車は遅れていた1本前の列車の直後に続行運転で来ましたのでガラガラ。暖房がよく効いた205系の車内で多摩丘陵の雪景色を眺めるのもオツなものです。
 その後稲田堤で下車し、少々商店街を歩いて京王稲田堤駅に向かいました。そう、雪見撮影作戦の第3スポットは、6000系が辛うじてまだそれなりに姿を現す京王相模原線です。先日もご紹介した通り、ついに都営新宿線直通対応の9000系30番台車が増備され始めたことから、ここで雪景色を撮るのも今のうちだなぁ、と思いまして……。
 そこでまず、駅を挟んで直線が続き、しかも線路脇には雪化粧した木々が見られて絵作りがしやすい京王よみうりランド前で撮影することにしました。
 京王相模原線はさすが多摩丘陵を走るということで積雪が多く、しかも撮影時は雪がバンバン降りまくり。そんな中、さっそく静寂を引き裂くように猛スピードで現れた6000系急行の雄姿には、ただひたすらシビレました (^^)。雪と赤帯のコントラストも美しいですね……。

南関東瑞雪 (2) ここは長野?いや田都

2006-01-26 13:24:59 | 大手民鉄 (東急)


 そろそろ先日の雪もほぼ溶けつつありタイムリーではなくなりましたが (^^;)、南関東に雪が降った日のレポート続編です。
 まず午前9時台に小田急を撮ったのち、さて次は何処へ行こうと思案したとき、ひとつのプランとして考えていたのは相鉄7000系→東横線8000系→大師線旧1000系といった近場を巡回する作戦でした。しかし、一方で脳裏にあったのは、こういう非常に貴重な降雪のチャンスを最大限に生かすべし、ということでして、この原則に照らすと、運用数が減った相鉄7000系・東急8000系を線路脇で待つ時間はかなり勿体ないわけで……。しかも東急8000系については、土曜につき相当数の撮り鉄出現→場所取り合戦が予想されました (東横線の雪景色は「PRECIOUS..」さんで紹介されています。素晴らしい……行った者勝ちですね ^^)。
 そこでとっさに、「まだ辛うじてお目当て車両の運用数は多く、効率的に撮れるものの、今後予断を許さない路線」を次から次へと周遊し、効率良く雪景色を撮りまくろう、という戦略を立てまして、まずは中央林間へ移動しました。ちょうど折り良く、10:09発の急行南栗橋行 (東急車の運用。伊勢崎線方面に日帰りする際の個人的定番列車です ^^;) に飛び乗ることが出来まして、しばらくのあいだ東京時刻表を片手に作戦タイム……。もちろん、そのまま伊勢崎線方面に抜けて、複々線を激走する6050系快速や8000系準急の雄姿を撮るのも魅力的な一案でしたが (後で「ymaBLOg」さんの記事を拝見したところ、相当素晴らしいシーンだったようで……うらやましい! ^^)、今や8000系がそう頻繁に走っているわけでもなく、この案は止めにしました。
 そして改めて田園都市線の時刻表を見ていると……10時台の上り列車は東急車が多く、しかも15分後の急行は土日では極めて少ないサークルK (東武乗入未対応車) 運用! さらに、2000系とはすれ違わず……。そこで、「これはもう、極めて貴重なサークルK急行の雪景色を撮るしかない!」と思った私は、鷺沼で各駅停車に乗り換え、宮崎台で下車したのでした。
 宮崎台の中央林間寄りの位置では、住宅街のカーブを曲がって突進して来るシーンをきれいにまとめることが可能ですが、晴天時は手前の道路橋や南側の家屋・斜面の影が入って撮れません。しかし、降雪中は一切関係なし! やがて、種別幕・行先幕がLED化されておらず昔ながらの姿を保った8507Fが猛烈な雪煙を上げて激走して来ました! 思わず圧倒されながらも完璧に撮影しきった私は、その場でついついガッツポーズ (次の瞬間、上りホームの客に見られていたことを知って猛烈な恥ずかしさが……^^;)。この編成の先頭車もそのうち長野に行くことが予想されますが、いや~先日長野で見た8500系の雪煙シーンも最高ですけど、こちら本家でのレアな雪煙シーンはもっと最高です!
 その後は溝の口と高津でササッと撮影。溝の口はやはり主要駅ということもあって、他にカメラを持った撮り鉄の方をちらほら見かけました。やはり考えることは皆同じということでしょうね (^^;)。
 とりあえず40~50分ほどのあいだに8500系画像を量産できてすっかり満足した私は、溝の口から南武線に乗って次のスポットへ移動しました。大井町線に行っても良かったのですが、8000系が2本とも運用に入っている保証はなかったもので……(^^;

北総7250形・脇役の花道……

2006-01-25 21:36:28 | 都市民鉄 (首都圏)


 最近、たまに京成線を利用してみますと、やけに新3000系 (E231の18m京成版) が増えたなぁ……と実感します。特にこの新3000系は6連が多く、普通列車に入ることが多いため、京成の普通列車といえば3200・3300系で来るのが当たり前、というこれまでの脳内イメージが崩壊する一方……。ここ数年、本当に関東私鉄各線の車両の世代交代が激しく、まさに時間に追い立てられるような思いで線路脇に立っておりますが、京成も例外ではないんですね……(TT)。
 そんな京成に関連して、子会社の北総が新3000系の北総青帯バージョンの新造を予定しているとかで、「もうすぐ落成&「ゲンコツ電車」7000系が廃車か?」という話題があちこちで散見されます。私は、確か「おフランスのELみたい」ということで一時非常に話題を呼んだゲンコツ電車に廃車のウワサが立つということ自体とても信じられないのですが、まあ運用数が変わらないことを前提とすれば、何かが増えれば何かが消えるのも必然なのでしょう。
 そこでふと思ったのは、ゲンコツ7000系よりも先に、京成3300系をリースした7250形が先に廃車になる可能性もあるのでは??ということです。特に、今や昼間の羽田空港直通列車の大部分が昭和50年代以降の車両であり (京成AE0系の忘れ形見的機器流用車・3400系というのもありますが)、京急新1000形の大増殖によってVVVF車率も高まった中、京急旧1000系や京成3300系は来なくなり (少なくとも見かけません -_-)、京成3500・3600系すら滅多に姿を現さず……北総7250形は圧倒的な古参車になってしまいました。もちろん私は、小さめな窓や古めかしいCP音の7250形をたまに見かけると「ラッキー!」と思うのですが、サービスの均質化という点から言えばいつあっさりとなくなってもおかしくないわけで……(-_-;
 そう思った私はここしばらく、機会を見つけて1編成しかない7250形を撮りためてみました。しかし……京急線内ではあの超過密ダイヤゆえ、どの駅でもカブられる可能性があり (北総スジの列車をある駅でうまく撮れても、数秒~10数秒でも列車の運行が定刻からずれさえすれば、20分後にも同じ場所で北総からのスジをうまく撮れるかどうか未知数)、もうヒヤヒヤの連続……。それでも、今や京急では品川~羽田空港間だけの設定となってしまった「急行」の表示をデカデカと掲げてくれるのは、まさにこの電車ならではですね (*^^*)
 果たして本当に間もなく引退してしまうのか、それとも京成からのリース車ゆえ、北総オリジナル車の動向とは切り離されてもうしばらく走るのかはよく分かりませんが、昭和30~40年代の残像とともに走る地味~な脇役の最後の活躍を見守りたいと思っています。
 ※7250形の運用については、別のサイトでお世話になっているあまのじゃく様からご教示を頂きました。ここにお礼申し上げます m(_ _)m