地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

関鉄の青キハ、1周年へ向けて走れ!

2007-09-30 11:10:03 | 地方民鉄 (関鉄系)


 茨城県の私鉄つながりでもう一丁、関鉄常総線の話題と参りましょう。
 常総線といえば、タラコ色 (国鉄首都圏色) を復活させたキハ101が、去る15日のイベント走行でお披露目をしたばかりですが、そんなタラコと入れ替わるかのように、昨年冬以来運行されてきた京浜東北線ブルー塗装キハ350の運用案内が公式HPから忽然と姿を消してしまいました……。恐らく、ブルーに塗った最大の目的である出演映画「パッチ○2」の劇場公開からも時間が経ち、「既に乗車・撮影希望者はひととおり常総線を訪問しただろうから、もう良いだろう」と関鉄サイドが判断したからではないかと思われます。そして、もともと「一定期間経過後は本来の塗装に戻す」とアナウンスされていたことから、すでにキハ358+3511は旧型DC標準塗装に戻されています。そこで、残るキハ3518+3519も、HPから削除された時点で塗装のため入場したのではないか……と思っていました。
 ところが今のところさにあらず! 一昨日 (28日) 平日休みを使って常総線を訪れてみたところ、何と青キハはまだ走っていました!! (*^O^*) 



 いや〜もう来ないものと諦めていた存在がこうして姿を現してくれますと、驚きと喜びはまさに炸裂状態!! そして、公式HPから運用案内が消えたのは、単に固定運用に入れるのを止めたということだったようです。やはりファン向けに固定運用を続けるよりも、他の非ワンマン2連と同じ運用にフレキシブルに充当する方が運用計画を立てやすいわけで……。既に相当期間、ファンのために固定運用をして下さった以上、これから塗装変更までの残り期間はファンが空振りのリスクを負いながら、でも大当たりの一攫千金を求めて訪れるということになりそうです。
 ともあれ、京浜東北ブルーといえば、秩父鉄道でいよいよ10月14日から走り始めますが、関鉄の青キハも「なんちゃって」ながら (^^;)、登場1周年を目指してますます快走して欲しいものです!
 ちなみに、関鉄旧型DC標準塗装に戻されたキハ358+3511についてですが、この日水海道車両基地を通過する列車の中から観察したところ、もう1両のキハ350 (車番はたしか3521だった……かな?) と連結されて昼寝を決め込んでいました。これってもしや……毎朝1往復限定の3両編成に用いられているということでは?! 編成がバラされないうちにキハ350×3のゴツい編成美 (?) を記録するため、こりゃまた近いうちに早起きして関鉄の朝ラッシュを撮りに行かなければならないなぁ……と思い始めております (^^;

茨城交通・湊鉄道線、三セクで存続へ!

2007-09-29 00:00:06 | 地方民鉄 (関東北東部)


 国鉄時代の各種塗装を復活させた旧型DCを走らせ、沿線風景も実に味わい深いものがあるなど、ローカル私鉄ファンにとってはたまらない魅力を放っている茨城交通・湊鉄道線……。しかし周知の通り、かねてから乗客減に悩まされ、廃止案が浮上するなど、しばらく危機的な状況にありました。
 ところがどっこい、たまに乗り鉄・撮り鉄目的で乗ってみますと、どう見てもそれなりに客は入っているのも事実。むしろ、常磐線普通列車との連絡が必ずしも宜しいとは言えない40〜50分間隔ダイヤに手を入れて利便性を向上させれば、それなりに固定客を確保して収入を増やす道もあるのではないか……人口がそれなりにある那珂湊周辺を走っているのにこのまま廃止というのはもったいなさ過ぎる……と思っていました。そして、恐らく同じような発想が地元・ひたちなか市を動かしたのでしょうか、『茨城新聞』が伝えるところによりますと、このたびめでたく第三セクター化による存続が決まったとのことです! \(^o^)/



 こと茨城県の私鉄と申しますと……最近は日立電鉄と鹿島鉄道が相次いで廃止され、関鉄常総線もTXショックで苦しい状況が続いているだけに、これは何とも明るい話題です! 今や、もはや1980年代のように、赤字ローカル線を三セク化すればそれだけで永続性が保証されたかのような印象に陥ってしまうような時代ではなく、廃止の憂き目に遭うことが決まった路線も出始めているだけに、三セク化が決まったからといって決して楽観的になれるわけではありませんが、まずは何よりも地元のために、そして「鉄」もおこぼれに与れるように (?!)、これからも健闘して欲しいものです……(^^)。
 それにしても、存続・組織リニューアルが決まったとなると、いずれは車両面でも手が入れられそうな予感もします。もちろん、一気にゴッソリと……というわけには行かないでしょうが (^^;)、ゆくゆくは新潟鉄工製のキハ3710形に統一されるのでしょうか。まあ、この車両も今回アップした画像のように、田園風景にはそれなりに合う雰囲気を漂わせており悪くないと思うのですが、やっぱり旧型DCがベストですね……。思い出しても見れば、最近はイベント走行に入った国鉄塗装車ばかり (そのついでにキハ3710の単行) 撮っていますので、そのうち平日の朝を狙って、茨交色の旧型DCをキハ3710の2連ともども撮りに行きたいものです。

秩父のC58・パレオエクスプレスを撮る

2007-09-28 07:16:48 | 地方民鉄 (秩父)


 早いもので約1ヶ月前の話になってしまいましたが (^^;)、1000系オレンジ急行がお披露目をした9月1日……この日秩父を訪れた「鉄」の視線はもっぱらオレンジ1000系に注がれていたのではないかと思います。そこですっかりお株を奪われてしまった (?) のが、ふだんの秩父最大のスターとなっているC58 363です。
 その人気たるや……広瀬川原のイベントでも、C58の周辺は常に黒山の人だかり! しかも熊谷→広瀬川原というほとんど一瞬の乗車でも、1ボックス2000円という結構なお値段を喜んでポーンと払う家族連れが多かったことからも十分伺い知れたのですが、この日も長瀞駅で1000系オレンジ急行を待ち構えていた折、そのことを改めて思い知らされたのでした。到着20分前頃から、駅前広場・土産物屋街に向けて繰り返し「本日SL整理券に余裕あり! 思い出作りの乗車歓迎! 記念撮影だけの方も大歓迎!」という放送が流されるのですが、それを聞きつけた観光客でホームは大賑わい! 結構な数の客を乗せた列車が到着すると、記念撮影に汽笛サービス、そして発車時の爆煙で観光客の皆様は大喜び! ……C58がまさに秩父観光の目玉、そして秩父鉄道のドル箱となっている現実を目の当たりにしたのでした。



 そんなパレオエクスプレス、長瀞発車時には何と自由席に数ボックス空きがありましたので (公式HPによりますと、最も混むのは寄居から長瀞のあいだとのこと)、もしこの後の本命が来なければ三峰口まで乗り、転車台での一部始終を眺めたいのはやまやまでしたが、そういうわけにも参りませんので (^^;)、午後影森駅を発車した1000系を見送ったのち、三峰口からやって来たパレオエクスプレスを撮影してみました。うーむ。緩い坂を登り終わったあとですので、煙はスカスカですな (気温も高いですし ^^;)。
 こうしてオレンジ1000系のついでに (?!) 撮影を楽しんでしまったパレオエクスプレス……実は今さらながら、営業運転中の姿を撮影したのは初めてだったりします (^^;;;)。何せ、これまで個人的に秩父を訪れるのは、人の少ない静けさを求めて、SLの運行がない平日の休みがメインだったりしたもので……(汗)。しかし、これからは1000系の塗装変更車も、とくに休日に確実に走るように運用が組まれるでしょうから、自ずと土日の訪問→C58撮影の機会も増えることになりそうです。

初秋のソウル鉄三昧 (2) セマウル旧塗装

2007-09-27 12:38:18 | 韓国の鉄道


 今回の韓国訪問は長くても5日ほどあれば十分な内容だったのですが、「折角の機会なので土日もくっつけて日程を延ばし、名所旧跡めぐりをしたい (もちろん、ホンネはついでに撮り鉄 ^^;) 」と韓国側の商売相手に申し入れたところ、ここらへんはさすがプライドを重んじ、来客に対しては太っ腹な韓国。日本人が韓国をじっくり見るのは大歓迎……というわけで、滞在費用を余分に出してくれることになりました (^o^)。
 そこでソウル到着翌日に訪れたのが、ソウルの南にある京畿道の道庁所在地・水原 (スウォン)。ここは18世紀末にソウル (当時の名称は漢城) から遷都しようとして造られ (遷都自体は中止)、いまや世界遺産になっている見事な城壁があるのですが、普通電車で到着した水原駅のホームがこれまた何とも絶妙な撮り鉄スポットになっているではありませんか! そこで、まずは城壁そっちのけで (爆)、ソウルから南下して来る長距離列車を激写することに決定! すると、さっそくやって来ました、在来線の星・セマウル号!!



 セマウル号とは、おフランス風の高速列車KTXが登場するまで韓国国鉄の看板列車だった存在で、その名称は1979年に暗殺された朴正熙大統領が提唱した「セマウル運動」(直訳すれば「新しいコミュニティ運動」)にちなんでいますので、台湾の列車名と同じくやけに怪しい政治臭がプンプンするわけですが (汗)、登場以来とにかく速く快適な列車ということで、KTXが登場した今でも根強い人気を保っているようです。 
 もっとも、1970年代後半 (たしか) に現れた初代セマウルは、白い車体で窓回りにブルーの帯を巻いた客車列車でして、よく見ると車体断面や側面デザインが新幹線0系を思い出さないでもない現在の車両は、80年代後半に試作したあと1990年代に大量増備された第2世代とのこと。最高速度140km/hの俊足と、思いっきりリクライニングする超快適なデラックスシートを誇るセマウルは、一度乗るとやめられないんですなぁ……これが (^o^)。
 ただ、そんなセマウル号もKTXの登場、そして韓国国鉄の公社化・KORAIL呼称の正式名称化によって、新たな変動のまっただ中にあるようです……というわけで、続きは次回 (^^;
 なお、下の画像は京義線の新村 (シンチョン) 駅にて、乗る列車を待っているついでに撮影。京義線は現在通常毎時1本のローカル線ですが、ソウル市街の西・水色 (スセク) に長距離列車用車両基地があるため、ソウル=新村=水色間は頻繁運転なのです (*^_^*)。ま、時間帯にもよりますが……。

北の国鉄型めぐり (14) 北斗星@五稜郭

2007-09-26 15:08:17 | 国鉄型車両


 韓国出張撮り鉄ネタの本格的な仕込みはこれからですので、北海道の話題の続きと参りましょう (^^;
 今回の北海道訪問のうち最後の地となった函館ではまず、貨物見物とキハ40ラッシュ輸送 (?) 見物を楽しむつもりだったのですが、函館からキハ40単行の江差行に乗って五稜郭へ向かう途中にすれ違ったのは……ED79に牽引された北斗星3号! しまった……これはノーマーク (^^;)。しかし冷静に考えてみれば、これから北斗星は函館でDD51重連にバトンタッチしたのち北上して来るわけで……。
 そこで五稜郭ではさっそく、函館方面ホームの最先端に陣取りまして、勢いよく加速しながらカーブを通過し駅に進入してきた北斗星の雄姿を激写しまくりました! 完全な順光ではなく、背景の陸橋も少々イマイチですが、今回の北海道訪問は初日の室蘭線で暗い空模様に見舞われてしまい、カシオペア・北斗星1号ともども被写界深度浅過ぎなブレカットしか得られなかったことから、もうこの際贅沢は言っていられません。とにかく勇ましい走りを完璧に写し止めることが出来れば御の字だ……というわけで、結果はご覧の通りです (*^^*)。



 こうして走り去って行く北斗星3号……この夏に相次いだ異常気象のさなか、北斗星の大幅遅延が相次いだのはいまだ記憶に新しいことですが、それだけに、定時で札幌へ向かう光景はやけに神々しく見えたりしたのでした……(^^;)。
 それにしても北斗星の編成は、ただでさえ改造に改造を重ねた編成であるだけでなく (その最たるものはサシ485から改造された食堂車……車体断面が ^^;)、そもそも通路側と寝台側で窓の大きさが大きく異なること、それに加えて経年が加わって、如何にもデコボコな印象が否めません。しかも、北斗星として走り始めてからも早いもので約20年……。どれだけ厚化粧を重ねようとも、24系客車の老朽化はもはや覆いがたいものがあるように思います (-_-)。
 この先、東北・北海道新幹線の青函トンネル通過&新函館到達、さらに札幌延長計画などもあって、北斗星の先行きは不透明なものがありますが、のんびりゆったりとした北紀行を楽しむことが出来る北斗星は、鉄道趣味者に限らず非常に多くの人が憧れる列車であり続けているのも事実。ここは是非いずれ、「サンライズ」285系と同様の魅力的な車両が現れることに期待したいものです……。
 (ここからは超妄想につき、さらりと受け流して下さいませ) とくに、E655系は発電エンジンを搭載し、DL牽引さえあれば非電化区間でも電化区間と同質のサービスを提供可能であることから、それを応用してもらえないだろうかと思います (^^;)。上野から函館までは自走し、函館=札幌間はDF200が牽引すれば完璧でしょう。え?新型車両はカシオペアがあるから要らないって……? いや、一人用個室を備えた、万人を受け容れてくれる車両をあくまで望みます (爆)。
 ともあれ、こんな感じで北斗星を撮影できたこともあって、五稜郭駅での撮り鉄は大満足だったのですが、ここから史跡の五稜郭や市電の五稜郭電停までは非常に離れていますので注意! バスで10数分乗るほどの距離でした (汗)。