地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

会津鉄道新旧交代 (1) AT700・750落成

2010-03-30 23:20:00 | 地方民鉄 (東北)


 既に鉄道雑誌で日時が触れられている通り、新潟トランシスで新造された会津鉄道の新車であるAT700・750形 (50番台はトイレあり) が去る26日に磐越西線経由で甲種輸送され、無事会津田島の車庫に到着しました。昨日、日帰りで会津田島まで往復してみたところ(事の縁起は改めて記します)、期待通りに車庫内の見やすい位置にAT750×2が留置されており(AT700×1はその背後に留置され、撮るのは困難→まぁトイレと水タンクの有無の違いしかありません)、さっそく初物食いを楽しんでみました!



 そもそも甲種輸送の告知がなされた段階では、この新車はAIZU尾瀬エクスプレス用の転クロ車両・AT600・650の増備として伝えられておりましたが、蓋を開けてみればAT700・750と形式を改め、しかも塗装も深紅にグリーンのストライプが映える秀作(個人的にはそう見えます)となっているのにはビックリです。ボックスシートのAT500・550と区別するために転クロ車の形式をAT600・650としたのは如何にも納得の行く話ですが、ドア窓からチラ見えする限りやはり転クロである今回の新車を700番台として塗装も変えた真相は如何に……。既に伝えられているAMEXの後継車としての貫禄を目指したのかも知れませんが、取りあえずは正式発表を待つことにしましょう。

秩父鉄道春の雪 (4) カナリア1012F

2010-03-29 08:21:00 | 地方民鉄 (秩父)


 既に桜の開花宣言が出てから久しい中で雪景色を持ち出すのは野暮かも知れませんが、この春はとにかく花冷えが強烈……と申しますか、明らかに真冬が続いているとしか言いようがないのも事実。というわけで、ネタ切れを補うための秩父雪景色シリーズの続きです (^^;
 先日の7500系デヴューイベントの際、熊谷構内にはさまざまな留置車両が居並んで過渡期を演出していましたが、個人的には秘かに、カナリア1012Fの褪色ぶりにしみじみとしたものを感じずにはいられませんでした。既にカナリア塗装となって以来2年以上過ぎ、あれほど鮮やかだった黄色がすっかり鶴見線での末期並みに彩度を失っているという……。



 このことは、鉄道博物館オープンに乗じた国鉄色リバイバルに沸いた一昨年の秋からあっという間に月日が過ぎたことを意味しており、小まめに通うことで撮り貯めるという目論見も叶わないまま、1011Fと同じく他のリバイバル塗装編成にも廃車の期限が刻一刻と迫っていることを痛感させられます。検査が約3年に1回であるとすれば、少なくともイエロー1012Fがこの次の冬を迎えて再び雪景色の中を力走することはもうないのでしょう。そこで、白雪に溶けてしまいそうなほど (?) 色が褪せた1012Fの雪景色姿が何気に寂しげに見えたのでした……。

秩父鉄道1011F・別れの「秩父路特快」

2010-03-28 00:25:00 | 地方民鉄 (秩父)


 7501F発車直後、さっそくデキ201が機回し。デハ1011への連結直前。



 組成完了~。いよいよ広瀬川原へ1011F最後の走行か?と思いきや……。



 あれれ……何と転線してこちらに迫って来ました!



 速度こそ超鈍足ながら、特快HMを装着して動く姿は大往生に相応しく……。

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 25日の秩父7501Fデヴューイベントは、7501Fの熊谷発車を以て一応終了ということで(勿論、車内ではその後も乗車記念証の配布が続いたことでしょう)、そのまますぐにJRに乗って都内での所用に向かっても良かったのですが、この日もうひとつの主役としてHMを装着したオレンジ1011Fの姿にも後ろ髪を引かれる思いが。そこで、用事に間に合う列車の発車時刻 (14:21発の平塚行) ギリギリまで粘ることにしまして、撮れるものを撮ろう……と思ったのでした。
 すると早速動きが! 自走出来ない1011Fを広瀬川原から連れて来たデキ201がホイッスルを上げて入換を開始し、三峰口方に回り込んでデハ1011と連結しました (1枚目)。嗚呼……イベントが終わってしまえばただちに続行運転で広瀬川原に帰ってしまうのか……と思いつつ、とりあえず連絡通路から1011Fの広瀬川原への最後の旅姿を見届けたのでした (2枚目)。そして間もなく発車……。
 しかし、その後の展開は極めて意外なものでした。デキ201は加速後すぐに減速し、上越新幹線の下を潜る位置で停車! そこで「これは再びこちらに来るのかも……!」と思い、速攻で駐車場に戻ったところ、イベント用「秩父路特快」HMを装着したままのクハ1211がこちらに接近するではありませんか……!! デキ201に押されているとはいえ、1011Fが正面を出して迫って来るのを拝めるのはまさにこれが最後 (広瀬川原到着後はスイッチャーが三峰口方に付き、無架線地帯に押し込まれるのみでしょう)。しかも、それはかつての中央特快を彷彿とさせる姿……。そんな光景に立ち会えたのはとてつもないことでは?……ということで、思わずモハ90系として登場以来の偉大な歴史が脳裏をよぎり、胸が熱くなったのでした……。
 最後は不調続きでついに自走出来ない状態となってしまいましたが、国鉄、そして秩父での長年の活躍に加え、国鉄色リバイバル第1号としてファンを大いに楽しませてくれた1011F……どうもお疲れ様でした。さようなら!! (もっとも、広瀬川原イベントが終わるまでは無架線地帯で放置され、平日に休めないファンのために改めてHM装着姿を披露してくれそうな気もしますが、果たしてどうなる?!)


 何と!熊谷居残り組のみが享受できた突発1000系撮影会開催!
 オレンジとカナリアが並ぶという超豪華なサービスに感謝感激……。
 ただ、乗るべき湘南新宿の発車時刻が迫る中、大慌てで撮影したため、大粒の雨露がフィルターに付着してとんでもないフレアが生じていることに全く気づきませんでした……(号泣)。まぁこれも、別れの涙雨が降っていたという記録のうちでしょうか……。

秩父7501Fを取りまく車両群像@熊谷3/25

2010-03-27 00:13:00 | 地方民鉄 (秩父)


 約1年前にデヴューした7002Fと♪ 未来のCTKを担う役者たちに幸あれ!



 自走不可ながらもさよならHMを贈られた1011Fと7501Fの新旧交代劇……。



 やがて消えゆく1000系標準・カナリア塗装も祝祭を見守っていました。



 ここはStasiun Bogor ?! (爆) と錯覚しそうな並びも7501Fを祝福♪

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 秩父7501Fの営業運転開始にあたっては、公式HPで告知された通りプチ・イベントが開催され、その目玉として既に自走不能となったオレンジ1011Fをわざわざ広瀬川原から持って来て並べるという破格のファンサービスが実現しましたが(このためにホーム上は人人人……でしたが、早い段階から「1011Fを並べる」と広く告知していたとしたら平日でももっと大変なことになっていたことでしょう。汗)、他にも1本前の三峰口行きに7002Fが入ったり、7001Fも留置されていたり、1000系や5000系の姿もあったり……というわけで、まさに秩父鉄道通勤車両大博覧会の観を呈していました(*^^*)。
 個人的には、小豆ベージュ1002Fと黄色+茶帯1007Fという旧塗装両巨頭が揃わなかったのは少々残念ですが、公式HPによれば今年の広瀬川原まつりは7501・1002・1007Fの並びとのことですので、手ぐすね引いて待つことにします(笑)。前日の夜は京都で会合の予定があるため、昨年秋の上毛イベントと同様、きたぐに→上越新幹線で熊谷入りとなりそうです(^^;)。

秩父7500系、緑帯も凛々しく営業運転開始!

2010-03-25 21:21:00 | 地方民鉄 (秩父)


 羽生から到着後最初のカット。撮り鉄と関係者多数でホームは混沌 (@_@)。



 混雑から逃れて駐車場からサイドヴューを。7500系のシンボル・緑帯が最高!



 羽生方の踏切から。このあと渡り線を通ってホームに入線。



 「鉄」と一般乗客を満載 (?) し、7501Fの秩父での車生がスタート!

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 東急8091Fのうち3両は、昨年の初夏に大井町線の運用を離脱して以来、恩田での放置を経てのんびりと秩父鉄道向けの改造を施されてきましたが、去る1月15日についに恩田を離れ、同月20日には長津田から旅立ったことにつきましては既に当ブログでもレポートした通りです。その後、広瀬川原到着の模様や試運転の模様につきましては多忙のため記録することは叶いませんでしたが、秩父鉄道が正式にアナウンスした営業運転開始は必ず見届けよう!と思いまして、時間を確保して勇躍熊谷に向かいました。
 今回は所用の関係で熊谷以西で撮影することはかなわず、帰りに熊谷から池袋まで湘南新宿を使うことが確定しておりましたので、「往復ともE231に貢ぐのはイヤだ……。折角8090系あらため7500系の門出を祝う以上、往路は田都→東武ルートで8500系を楽しみまくろう」と思いまして、中央林間9:24発の急行ミクリ行 (8629F) でスタート! 小雨の中、空転を繰り返しつつも激走に徹する8500系を約2時間存分に楽しみ、いよいよ気分も盛り上がって参りました……というところでトブコにて久喜行き区間準急に乗り換えたところ、久喜駅西側踏切の作動中にクルマが突っ込んだ云々で和戸にて10分間足止め……(-_-メ こういうときほど、クルマはこのさい業務用車以外k……以下自粛)。羽生発12:06の三峰口行に乗り、7500系が入換を始めるまで1時間ほど余裕をみていろいろ撮ろうという目論見は崩壊……。
 羽生12:35発の後続・影森行 (5000系) に乗ってようやく熊谷に着いたところ、をっ、7501Fが大型HMも凛々しく留置されており、約2ヶ月ぶりの再会に思わず胸も高鳴ります♪ しかし何と!ホーム上は撮り鉄・乗り鉄・デヴューイベント関係者が入り乱れてカオスに……。予め公式HPで告知されていた「リバイバル塗装車の展示」とは、蓋を開けてみると自走不能となったオレンジ1011Fとデキ201の組み合わせであり、それを撮ろうという人々がホームの端に集中したため、1枚目の超望遠カットを撮るのは至難の業……。やっとこさ狙い通りに撮影した後は、どうせ乗らないので駅南側駐車場(かつてのヤード)からの撮影に徹しようと思いまして、たった独りでのんびりまったりと、恩田で眺め続けた長い時間をしみじみ振り返りつつ、発車を待つ7501Fの姿を愛でたのでした(*^^*)。
 そしていよいよ13時56分、東急8000系列ならではの起動音も高らかに、全身ピカピカな姿の7501Fが三峰口へ向け発車! 生憎の冷たい雨模様の一日でしたが、このときまでは雨もしばし止んで空が明るくなることもあり、熊谷駅での撮影に徹するぶんにはまたとない条件のもとでその門出を見送ることが出来たのは幸いでした……(^O^)。東急8091Fとして鮮烈なデヴューを飾って以来約30年の節目に、新たに秩父7501Fとして緑帯も鮮やかに走り始めた3両に乾杯!