地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第三ジャカルタ炎鉄録 (17) 都営6000・6連

2011-09-30 00:45:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの日本中古冷房車のうち、日本からの経済援助として海を渡った車両の総称であるHibah (贈り物) シリーズの後半戦として、8月中旬時点での都営6000系の画像を複数回に分けてアップしてみましょう。「8月中旬時点」ということを強調しているのは、その後約1ヶ月半というごく短い時間のあいだに、都営6000系の形態&カラーバリエーションがまた2種類増えてしまったこと (原形車とイモムシ流線型編成それぞれに青+黄帯登場) が現地発信のサイトから明らかになったためでして……(滝汗)。んもぅ……とにかくコロコロと車両事情が変わりすぎて、1年に1回の訪問でも超浦島太郎状態に陥るのがジャカルタの鉄道シーンでありますが、デビュー10年を経た都営6000系もその例に漏れないとは……(^^;)。



 というわけでまずは、ここ1~2年ほど都営6000系のスタンダードな姿であった緑+黄帯(&インドネシア鉄道社紋)姿! ジャカルタでの登場時は都営三田線時代と同じ青帯姿だったという都営6000系は、その後数年間オレンジ帯を巻いていたものですが、そのオレンジ帯も昨年の秋口には検査に伴い消滅、マンガライ工場で検査した車両であることを示すといわれる緑+黄帯が基本的にトレードマークとなっています。個人的にはこの姿、メトロ5000系もそうですが、コルゲートがギンギンギラギラに輝く武骨なボディに非常に似合っていると思っておりまして、とりわけ正面のシンプルなデザインは高く評価せずにはいられません (^-^)。加えて、都営6000系の一部の編成では如何にも古風なカウキャッチャー然とした排障器が温存されておりまして、これがひときわ都営6000系のゴツい表情を一層際だたせているような気がします♪ 
 しかし今後は、東急8500系などと同じく青+黄帯、とりわけ正面は覆面レスラーの口のようなデザインの塗り分けの帯になって行くようですので(工場により帯色を変えるのは中止……?)、来年訪れる際にはこの姿も風前の灯火または消滅済みとなっていると思うと残念……。いやその前に、もっと大変な事態が進行中なのでありました。その姿はまた改めて……(汗)。

湖西線・国鉄型の夏 (1) 113系湘南色

2011-09-28 00:00:00 | 国鉄型車両


 先日、幕張所属のスカ色113系が横須賀線と総武線にて相次いでさよなら団臨として走行し、JR東日本における113系の長く偉大な歴史が幕を閉じましたが、私はここのところ諸事情により最後の姿を撮りに行くことは叶わず、生まれた頃からずっと東海道・横須賀線113系に慣れ親しんだ者として、心の中でそっと「長年の大活躍お疲れ様・・・」と念じるのみでした。まぁ、個人的にはもともとヲタ殺到の廃車前イベント運転は興冷めなところがありまして(とくに最近のJR車両のさよなら運転における諸醜聞にはドン引き)、最近さよなら運転への参加は近場の私鉄車両に限定していましたし、既に多数走っているうちに走行写真も長距離乗車も済ませておいたから良いか……と自分に言い聞かせるのみです (苦笑)。
 それにそもそも、113系はJREで消えてもJRWではまだまだ現役!! 勿論、阪和~紀勢線や山陰線など数を減らした路線もありますが、たとえば湖西・草津線は最後の牙城として鉄壁の113系王国を形作っていますし (117系や223系もありますが)、しかも目下抹茶色への移行過程につき実にカヲスな世界が展開されています♪



 というわけで、これから複数回に分けて、去る7月の関西出張のついでに撮影した湖西線113系の画像をアップしてみましょう。撮影当日はとにかく猛暑でしたが、2ヶ月以上経って秋の夜風が涼しく、季節の巡りの早さをかみしめつつ……(冷汗)。
 まずは「みんな大好き」(?) 湘南色。JRW113系の現役車両は体質改善工事を受けカフェオレ色に塗り替えられた車両が多く、体質改善工事未施工で湘南色のまま残る車両はもともと割と貴重でしたが、それでも湖西・草津線ともども訪れれば少なくとも1本は運用に入っていたような……気がします (^^;)。しかし、周知の通り京都所属の113系でも単色化=抹茶色化が始まり、塗装変更はとくに湘南色の車両から着手されている(ような気が。→あやふやな認識ばかりですみません ^^;;)ことから、ここに来て急激に湘南色との遭遇確率が低下してしまいました。広島に配置換えとなった車両がどの程度湘南色を保っているかにつきましては、約3年広島エリアと御無沙汰ですのでよく分かりませんが、京都での湘南色激減ということは……何気に湘南色113系が風前の灯火であることを意味するではありませんか! 一応、京都の113系700番台あらため5700番台は、正面窓の支持素材変更・ドアスイッチの設置・モハ112のダブルパンタ化など、原形と比べて手が加えられていますが、全体的な雰囲気はあくまで登場時のそれを保っているのも事実。そんな京都の湘南色113系を、消滅間際 (?) だというのにたった1人で超まったりと撮影出来たのは最高にラッキーでした……☆ 貴重な国鉄型車両の撮影も、私鉄での日常の撮影と同じく、のんびり・まったり・しみじみとやりたいものです……(^^;)。

神戸電鉄・急勾配に挑む (上) 1100形

2011-09-27 00:00:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 消えゆく小田急顔車両の往年の栄華をこれから先もしのぶにあたり、2200系列を彷彿とさせる側面と車内については銚子電鉄2000系(もと京王2010系)の存在は最高にお誂え向きですが、正面は誰がどう見ても京王……(^^;)。しかし顔については、西国に行きさえすれば最強の存在が今もなおガンガン営業運転しています♪ そう……それが神戸電鉄1100・1300系列♪♪ 神戸電鉄が果たしてどこまで小田急を意識したのかは全く分かりませんが、ライトの形状や貫通扉の方向幕、そして前パンなどなど、何故かくも小田急2220・2320を思い出させるのか?!と初めて神戸電鉄を訪れた際に驚喜したものです (笑)。まぁ勿論、正面窓の大きさや上下分割式の行先幕など、いろいろな差違はありますが……直感的に感動できれば良いのですよ、えぇ (^_^;;)。そういえば、クーラーの形状も小田急の冷房試作車であるクハ2478に似ていなくもない (?) のもポイントでしょうか。



 というわけで去る新緑の時期、関西出張ついで鉄で阪急6300系「京とれいん」を撮影したのち、久しぶりに神戸電鉄にて小田急顔テイストを楽しんでみたいと思いまして、列車の運行頻度が高い鈴蘭台以南の区間にて待ち構えてみました。そこでお約束通りにやって来たのが1100形! 1970年前後、神戸電鉄としてはまとまった数が製造されたこの車両は、廃車が始まったとは言ってもまだまだ主力の一端を構成しており、ズラリと並んだ小振りな二段窓、そして凄まじい急勾配を難なく登るために装備されたゴツい抵抗器や台車などなど、名実ともに神戸電鉄の古き良きクライマーとしての強烈な個性がビンビンに伝わってきます (*^^*)。
 しかし……急勾配・急曲線が連続する区間で前パン1100形を撮影するのは難しいですね~(汗)。1枚目は、林立する架線柱を避けつつ、3連が何とかちょうど画面内に納まるようにフレーミングしていたのですが、結局上下が超カツカツになってしまった……(滝汗)。また、住宅街が線路脇に連なるとはいえ、海と山の空気がぶつかる六甲山中であることから天候の変化が激しく、下界で「曇っているとはいえまぁ明るいから何とかイケるかも」と油断していると、いざ電車で山を登って撮り鉄する際に泣きをみることに……(EOS 5D MⅡを持参していたから良かったようなものですが……-_-;)。
 ともあれ、今は新開地~鈴蘭台間で少々待てばほぼ確実に (?) 乗車可能な1100形ですが、今後は6000系の漸進的な増備によって廃車が進むことになるでしょうし、粟生線問題の如何によっては一気に大量廃車という可能性もゼロではないと思いますので (そうならないことを切に願います)、超のんびり・まったりと撮影するのは思い立ったが吉日、といったところでしょうか。

第三ジャカルタ炎鉄録 (16) 東葉1060F

2011-09-26 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 昨年夏の時点で三者三様の姿へと変わっていたジャカルタの東葉1000系のうち、1060Fにつきましては黄緑をベースに黄色を添えた配色が個人的に大いにお気に入りでありまして、東西線&東葉高速での現役時代は一枚も撮ったことがないというのに (^^;) ジャカルタではこの編成が来ると思わずカメラを握る手に力が入ったものです (笑)。しかし残念ながら、黄緑顔も昨年の秋~冬頃の検査によって剥がされてしまい、基本的には1080Fと同じ青+黄(黄色額縁顔)の配色となりました。しかしよく見ますと……正面の黄色部分には何と!インドネシアの伝統的な工芸品であるバティック(蝋を使った染め物)の模様が入っているという……(@o@)。



 こういう細かい芸当は、車両のカラーリングを塗装や単純なラインテープに頼っていた時代ではまず有り得ないと思われるわけでして、高精度な印刷を車体外装用のフィルムにも施すことが出来るようになり、かつ猛烈な経済発展が続くインドネシアでもお手軽にそのようなワザを選択出来るようになったことの現れなのでしょうなぁ~(あ、私はこの手の装飾技術に関しては無知に等しいですので、不正確の点はスミマセン ^^;;)。私は鉄道車両に細かくコテコテした模様を入れることにつきましては余り好みではないのですが(Simple is the Bestということで……^^;)、まぁとりあえずこの模様は全体のデザインとほどよく調和しているので良しとしましょう (笑……とゆーか、最近は「○トーカでなければ大体許せる」とゆー心境ですので。あ、でも加古川線103系のようなワイコーなデザインも勘弁。爆)。
 いっぽう、インドネシアの神鳥「ガルーダ」を連想させる東葉高速の社紋はこの編成でも温存されており……余程現地の関係者に気に入られていることが見て取れます。もうこの際、KCJの社紋を東葉高速のそれに近似したデザインに変更すれば良いのではないか……と (^^;)。

銚子電鉄初夏2011 (下) アイボリー2002F

2011-09-25 01:00:00 | 地方民鉄 (銚子)


 銚子の「最新型」2000系が伊予鉄から輿入れした縁起は、何と言っても銚子電鉄の架線電圧が600Vであり、1500V車からの改造には多額の費用を要するのに対し、600・750Vの複電圧車である伊予鉄車であればほとんど無改造で輸送費のみで済むからなのでしょうが、昨年までの銚子電鉄における最強の人気車両として未だに解体されず現存するデハ801も伊予鉄オリジナル車ですので、両社の間は恐らく赤い糸で結ばれているのかも知れません。
 というわけで、銚子電鉄は伊予鉄の動態保存場所となっているかの観がありますが、そもそも2000系は同時に京王2010系 (そして昭和30年代の初期高性能車) の貴重な動態保存車であるわけで、増収のため側面ラッピング車となっている2002Fも正面は京王赤ヒゲ旧塗装となっていることには拍手を送らずにはいられません☆



 あ……そもそも、正面はシンプルな塗装で、側面は広告ラッピングというのは、銚子電鉄がデハ1001で編み出した「広告とヲタの満足を両立させる手法」なのかも知れません。しかし個人的には、2002Fに貼られた某SCのラッピングは、基本的にそれ自体一つの模様として見ることも出来なくもなく、海沿いの風景にそれなりに似合っているようにも思われますので、割と安心して側面も撮っております。
 それにしても、訪問したのは平日で、2000系は動いているとしても1本だけだろうと予想しておりましたので、たまたま2編成とも動いていたのは最高にラッキーでした♪ 1編成のみ稼働ということであれば、もう1編成の初撮りのために早めに再訪しなければ気が済まず、たとえそうしたとしても連続でどちらかの編成のみに当たり目論見は空回りに終わる可能性もありますので……(汗)。