地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ネパール・ジャナクプル鉄道改軌へ

2011-04-30 19:51:00 | 南アジアの鉄道


 ネパール唯一の鉄道であるジャナクプル鉄道を空振り訪問してから早いもので40日以上が過ぎてしまいましたが (あっという間過ぎ……汗)、とにかく瀕死の状態の線路と留置 (放置?) 車両でありながらも何故か営業が続いているという光景から受けた強烈な印象は今でも鮮明です。
 そんなジャナクプル鉄道、何と訪れた早々に大きな変化が待ち構えているとは! 先日発売となったRJ誌の海外鉄道事情コーナーを立ち読みしていたところ (RP誌を除き、鉄道雑誌は滅多に買わないもので……^^;)、インド政府がネパールに対する援助の一環・国境を挟んだ交通の改善策として、ジャナクプル鉄道の改軌を進めるようです (762mmナローが一気に1676mm広軌に……汗)。



 というわけで、営業運転を一時休止のうえ改軌工事が始まれば、インド側のジャイナガルとジャナクプルの間はそう大した距離ではないことから、工事は恐らくあっという間に終了し、インド国鉄のそれなりに頑丈な車両が盛んに往来するようになることでしょう……。しかもジャナクプルはヒンドゥー教の聖地ですので、祭礼の際にはインド各地から直通列車が走ることになるのでしょうか。さらに、カトマンズからタライ平原に抜ける短絡ハイウェイが現在日本の援助で建設中であり、恐らく2~3年内に完成するようですので (『地球の歩き方』のJICA広告)、将来的にはジャナクプルがインドとカトマンズを結ぶ交通の要衝として一大発展を遂げる可能性もあります。その裏には、現在ネパール左派系政権への接近を図り、青海チベット鉄道のカトマンズ延伸を目指す中国の動きも恐らくあると思われ、何とかインドが中国を牽制しネパールの歓心を買おうとしているのでしょう。かなりキナ臭い雰囲気もありますが、何はともあれ改軌後にこの駅構内がどう変貌することになるのでしょうか。早く見てみたいような、残念なような……。

祝!東北新幹線全線復旧 (E2系@大宮)

2011-04-29 09:20:00 | JR発足後の車両


 今日はあの大震災から節目の五十日。昨日は四十九日ということで、改めて犠牲となられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。しかし生き残った日本人は、可能な人間から少しずつ従前の生活を取り戻し、前へ進まなければならないのも確か。そこで関係者各位の刻苦奮闘を経て、東北の地と全国をつなぐ幹線道路網や東北線が相次いで復活しましたが、東北新幹線の全通こそ東北、そして日本の復興の歩みが本格化する象徴として待たれていたのではないでしょうか。 
 そしてついに本日、東京から新青森までの全線直通運転が再開!
 普段は特段に新幹線にまつわる趣味活動をしているわけではない私ですが、とにかく新幹線の話題をこれほど待ち焦がれたのは個人的に初めてです。これもひとえに、原発事故という名のテクノロジーの失敗によって日本全体が暗くなった中、日本が真に世界に誇りうる科学技術の精華といえる新幹線が被災地をもいち早く貫き、東北と日本全国を結ぶことに計り知れない希望を見出したいからこそでしょう。



 というわけで、先日ふと東北新幹線を撮ってみたいという気分になり、埼京線に揺られてちょこっと大宮へ向かい、CRH2……ではなくて (^^;) E2系が行き交うシーンを激写してみました。いやはや、個人的には長らく「E2系なんて乗っても大した面白みは感じられず、極めてありふれた存在だ」と思っていたのですが、まさかこれほど東北新幹線の到着を期待し、カメラとレンズを持つ手にも力が入るとは……(^^;)。自分自身の心境の変化に驚くばかりです。
 何はともあれ、東北新幹線が再び全通したということは、九州新幹線鹿児島ルート全通僅か1日前の大震災により先延ばしとなっていた本州~九州新幹線縦断ルートの49日遅れの完成を同時に意味します。今後は、JREが東北新幹線復旧とともに掲げていた「つなげよう日本」というスローガンの延長として、東北新幹線と九州新幹線をタイアップさせた象徴的な広報宣伝がなされ、それによって観光などの遠出の需要が喚起され、危機に直面した日本経済に少しでも明るい兆しが現れることを期待したいものです。いっぽう、復興計画とのからみもあって沿岸ローカル線の再建はまだまだ先となりそうですが、東北新幹線全通に傾けられたエネルギーが今後この方面にも振り向けられることを願っています。

東急恩田通信・神聖なる8606F出場目前編

2011-04-28 18:00:00 | 大手民鉄 (東急)


 ここしばらく恩田に寄り道する時間がなかなか取れず、テクノにて秩父向け (?) 改造中の8090系にも大きな動きは特にないといわれていることから、恩田界隈とはご無沙汰になってしまった私 (汗)。しかし今日、久しぶりに時間が浮いたことと、ネット上の各所にて恩田入場が伝えられた8606Fがそろそろ出て来る準備をしているのではないか?という虫の知らせを感じたことから、日中30分に1本しか来ない田都急行 (-_-;) に乗って長津田に到着。僅かな連絡時間でこどもの国線に飛び乗ったところ……果たせるかな、余りにも美しい姿にドレスアップした8606Fが、出場線にて私を待っていてくれたではありませんか!!(*^O^*)



 8606Fの入場に際し、リンク頂いているKucing様のブログを拝見していたところ、デハ8606の正面帯が剥がされていたことから、もしやすると帯色変更なども有り得るのか?と思っておりましたが、蓋を開けてみれば何と!「幕・正面のみ赤帯・スカート無し・○K」という、従来と全く変わらないスペックのままピカピカに磨き上げられ、まさに「8500系原形編成の動態保存」という雰囲気がビンビンに漂って来るではありませんか!! これでまた改めて、少なくとも3~4年延命したものと考えられますが、今後8500系にも大きな変化が押し寄せるものと思われる中、果たしてどのような活躍を魅せてくれるのでしょうか?! まばゆい新緑に包まれた恩田の出場線にて再び生命力を吹き込まれた8606Fに幸あれ!
 ちなみに今日の恩田では、目黒線5181Fが軌陸両用アントに牽引されて工場建屋内に消えて行きました。また、東横線に動員されている5122Fが入場していますが、単に編成がバラされているのみで、すぐに検査に入るという雰囲気ではないのが不思議です (この編成も副都心対応となるのでしょうか? それとも本来の用途である田都に?)。いっぽうテクノ側は、2ヶ月半前の訪問時には屋外で改造待ちであった8093Fが屋内に引き込まれ、秩父7504F (?) へと改造中。8087Fの3両が屋外にて改造待ちとなっています。画像は右下からどうぞ。




山手貨物線を疾走する原色EF65 1000

2011-04-27 00:00:00 | 国鉄型車両


 首都圏で日々生活しJRを利用しておりますと、国鉄型の電車のみならず機関車においても世代交代の波がますます進んでいるなぁ、と感じます。最新の貨物時刻表を毎年春に購入して繙くたびにEF64とEF65の運用表が減っており、JREもEF510 500番台を揃え、行く行くは臨時・砂利列車牽引用のカマについてもEF65PFの退場を迫ることが予想されますので、見かける機会の減少は必然なのでしょう。
 そんな中、JREに所属する原色 (ナンバープレートを含む) のEF65PFを偶然撮影する機会が巡って来ますと、自ずとテンションが上がるのは私だけでしょうか? 



 昨日、用務先から別の用務先へ山手線で移動していた途中少々時間があり、しかも手提げカバンの中にはデジ一眼と望遠ズームが入っていたことから (^^;)、何となく山手貨物線を行き交う埼京線205系を撮ってみようかと思いまして、とりあえず構えてみたところ……約10分後、突然猛スピードでEF65 1105が姿を現し、しかも屋根も台車も含めてピカピカだったものですから、「ぬをををっ!」と超心臓バクバク (^^;;)。冷静ではいられなかったため、速攻ズーミング中にピントを外すなどの失敗を犯したカットも複数ありましたが、何はさておき数カットはまずまずの出来でガッツポーズ (笑)。まるで白昼夢を見ているかのようなひとときでしたが、こんな奇跡の遭遇はこれから先あと何回あるのだろうか……と思うにつけ、JREで丁寧に使われているEF65PFの一日でも長い長寿を祈らずにはいられません。

復興を祈り国鉄73系をつくる (下)

2011-04-25 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


クモハ73先頭の図。野太い釣掛サウンドが湧き上がるかのようです♪



クハ79先頭の図。左側の車両は中間車用板キットとの切り接ぎの産物。



鉄コレ動力入りモハ72の床下は、売れ残り多数な鉄コレ阪和70系の流用 (^^;



TOMIX・HGクモハ73 (左) との並び。パッと見でも大きさが全く……(汗)。

------------------------------------------------
 復興に寄せる個人的な思いを、60年以上前の復興の象徴に託してシコシコと製作に入ったGM板キット・国鉄73系電車。例年になくバンバン飛びまくったヒノキ花粉の絶頂期にあたり、休みの日も純粋な撮り鉄目的の外出をする気に到底慣れない中、とにかくヒマさえあれば突貫工事で製作作業を進めまして、約半月でクモハ73×2・モハ72 (鉄コレ動力挿入) ×1・クハ79×2・サハ78×1の計6両が竣工と相成りました。バンザーイ!!\(^O^)/ 
 工作のツボとしましては……まぁ突貫工事であるだけに基本的には素組みです。とは言え、クハ79のうち1両は、全く同じ車両を2両つくっても73系らしくないという理由から、プレスドアの中間車ボディと乗務員扉を切り接いでおります。また、ヘッドライトとグロベンに銀河のパーツを用い、運転台下のカプラーはボディマウント式TNカプラー、それ以外の連結面はKATOカプラー (アーノルドカプラーポケット用) を装着しています。なお……この程度のいじり加減を除けば、特筆すべき如何なる事項もございません (汗)。それでも、可能な限り丁寧なつくりを心がけ、屋根上配管部の塗り分けにはマスキングを用いたこともあり (目と指先にとっては超地獄 ^^;)、仕上がり具合にはへっぽこ初心者なりに満足しています (*^^*)。いや~編成を組んだ状態で本棚に飾ってみますと、思わず釣掛サウンドが漂って来るかのようです♪
 それにしてもこの板キット、車高が相当オーバースケールでありまして (GM板キット全般に言えることかも知れませんが)、TOMIXのハイグレード73系と並べるとはっきりと分かります (@o@)。とはいえ、TOMIXハイグレード73系はモールドが浅く、嵌めガラスパーツだけに3段窓の彫りがイマイチに見えることを考えますと、GM板キットの73系にもそれなりのアドバンテージがあるのではないか?などと思っております (眼医者に行くべしと言われそうですが……^^;)。ボッテリ塗装になりさえしなければ、如何にも実車を彷彿とさせる深くゴツい雰囲気のモールドを楽しむことが出来ますので……。
 何はともあれ、GM板キットの基本入門編アイテムと思われる (?) 73系を今さらながら製作することで、改めて「各自要工夫」の余地 (汗) がたっぷり詰まったGM板キットの奥深さを体感することが出来ました。そして、この突貫工事の勢いを以て、自分自身の他の活動も改めて前向きにこなして行きたいものです。


屋根配管のスミ入れにあたりマスキングすると、後の余計なスミを抜く作業がラクになるのではないか?と
いうことで……地獄のマスキング (汗)。でも実際、綿棒の先を細くして最高に念を入れて行う必要があるスミ抜き作業の手間が大幅に省けましたので、要はスミ入れの先と後のどちらで苦しむか?ということでしょうか。